本文
鳴滝ダム
■ 鳴滝ダムの概要
鳴滝ダムは一級河川旭川水系宇甘川支川加茂川の加賀郡吉備中央町鳴滝地先に、宇甘川総合開発事業の一環として建設された、堤高34.0m、総貯水容量1,680,000m3の重力式コンクリートダムです。昭和56年度に完成しました。
建設の目的は、洪水調節を行い下流域の氾濫を防止することや、吉備中央町やその周辺へ水道用水の供給、その他下流へのダム建設前から利用されている用水の供給などです。
鳴滝ダムの歴史
加茂川が合流する宇甘川(流域面積200km2)は、特に中流部において大部分が未改修のままの状態でありました。そのため、昭和20年及び昭和47年7月の洪水など、たびたび水害が起きていました。昭和47年の下加茂、金川を中心に旧加茂川町・旧御津町における被害は堤防決壊21ヶ所・総延長1,090m、道路の流失埋没51ヶ所・総延長1,852m、床下浸水は75戸となり、相当の被害額となりました。
本流の旭川との合流地点である金川地区付近は、民家が密集していて河川改修が困難であることから、ダムによる洪水対策を行うことになりました。
このような状況から治水安全度の向上と吉備高原都市をはじめ周辺集落の上水道用水源を確保するため、鳴滝ダムが建設されました。
本流の旭川との合流地点である金川地区付近は、民家が密集していて河川改修が困難であることから、ダムによる洪水対策を行うことになりました。
このような状況から治水安全度の向上と吉備高原都市をはじめ周辺集落の上水道用水源を確保するため、鳴滝ダムが建設されました。
鳴滝ダムの諸元
ダム | 形式 | 重力式コンクリートダム |
堤高 | 34.0m | |
堤頂長 | 127.0m | |
堤体積 | 46,500m3 | |
堤頂の標高 | EL 316.0m | |
常用洪水吐 | 半円越流堤(L=20m)及びスライドゲート オリフィス(B1.8m×H1.5m×1門) | |
非常用洪水吐 | 自由越流B11.0m×H1.5m×6門、 | |
利水放流設備 | ホロージェットバルブΦ300×1台 | |
貯水池 | 集水面積 | 11.0km2 |
湛水面積 | 0.22km2 | |
総貯水容量 | 1,680,000m3 | |
有効貯水容量 | 1,460,000m3 | |
洪水調節容量 | 840,000m3 | |
利水容量 | 620,000m3 | |
堆砂容量 | 220,000m3 |
■ 鳴滝ダムの役割
鳴滝ダムの治水
ダム地点の計画高水流量120m3/秒のうち80m3/秒の洪水調節を行い下流の氾濫を防止します。
鳴滝ダムの下流に、左のような看板を所々に設置しています。ダムに貯まった水を流す場合には、事前にサイレンでお知らせしますので、その時には河川に近づかないで下さい。 |
鳴滝ダムの利水
・水道用水
吉備中央町に、水道用水として5000m3/日の取水を可能にしています。
・既得用水の安定化及び河川環境の保全
ダム地点下流の加茂川沿川の既得用水の安定供給及び河川環境保全のための流量を確保しています。