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楽しい子育て体験が、将来を描くきっかけに
将来の結婚や子育てに向けてリアルな話を聞きたいCさんと、子どもが少し苦手だったDさんが、3人の子どもがいるKさんご家族へ子育て家庭留学した体験レポートです。

参加者(中央の2人):Cさん(20歳)、Dさん(19歳)のペア参加|岡山大学3年、2年(当時)
受け入れ家庭:Kさんご家族(ご夫婦+6歳の長女、0歳7ヶ月の双子)
■ 子育て家庭留学に参加した理由や期待
Cさん:祖父母が幼稚園を経営していて、幼い頃から子どもと触れ合う機会が多く、もともと子どもが好きでした。大学の授業で「家庭留学」について知り、参加を決めました。将来の結婚や子育てに向けて、「自分のやりたいこととパートナーのやりたいことをどう両立させるのか」「結婚のタイミング」「仕事と家庭のバランス」などについて、リアルな話を聞けることを期待していました。
Dさん:正直、もともとは子どもと関わるのが少し苦手でした。でもパートナーができて、将来について考えるようになり、「家族」や「働き方」に関心が出てきたタイミングで、Cさんに誘われて参加を決めました。若いうちに結婚することへの金銭的な不安もありましたが、今回の受け入れ家庭であるKさんご夫婦も、岡山大学で出会って卒業後2年で結婚されたと聞き、自分にも重ねることができました。
■ 初めて“他の家族”に触れて
15時すぎ、最寄りの駅で合流し、迎えに来てくれたのは、お父さんと双子の赤ちゃんでした。車内では真ん中の座席に双子、私たちは後部座席に乗り込みましたが、家に着くまでの間、双子はずっとギャン泣きでした。
到着後は、おもちゃで遊んだりしながら、少しずつ距離を縮めました。双子の赤ちゃんはなかなか泣き止まず、最初は抱っこもできませんでしたが、お父さん・お母さんとお話ししながら、ミルクをあげたりおむつ替えをさせてもらうなど、少しずつ関わることができました。離乳食もあげさせてもらい、その後、赤ちゃんたちは眠りました。
6歳のお子さんは塾から戻ってきたのが17時過ぎ。夕食は、家族全員でお父さん手作りの焼きそばを囲みました。夕食作りはお父さんの担当なのだそうです。
食後は6歳のお子さんと一緒にゲームをして遊び、19時半ごろにお別れしました。
■ 体験後、自分の中の変化
~子どもとの触れ合いが楽しかった~
Dさん:帰り道、「最高だったね」と二人で話していました。子どもが想像以上に可愛くて、特に6歳のお子さんとは一緒に歌を歌ってすぐに打ち解け、帰るのが名残惜しかったです。これまで乳幼児と触れ合う機会がなく、苦手だと思っていましたが、印象が大きく変わりました。
Cさん:子ども好きとは言っても、これまでは幼稚園児と遊ぶような“表面的な関わり”しかありませんでした。家庭に入り込んで子育ての大変さを体感した上で、子どもの可愛さをより実感し、もっと好きになりました。泣いていた赤ちゃんが最後に寄り添ってくれたのは、本当に嬉しかったです。
~対等なパートナーシップに驚き~
Dさん:お父さんが「お母さんが育休を取ってくれたから、自分も育休を取る」と話していたのが印象的でした。お母さんが仕事復帰した際には、お父さんが働き方を柔軟に変更するなど、対等なパートナーシップを築いていることに驚きました。自分の実家は専業主婦の家庭だったので、お父さんが食事を作る姿に衝撃を受けました。
~子育て施策への関心が高まった~
Dさん:体験後、パートナーと子どもについて話しました。もともと「将来は子どもが欲しいね」と話していたのですが、その気持ちがより強まりました。彼女は女の子が欲しいと言っていて、僕は今回の双子がとても可愛くて、男の子もいいなと思いました。Kさんが「倉敷市は子育て支援拠点が多い」と話していたので、今まさに調べているところです。
Cさん:子育て支援のあり方には地域格差があると感じました。どんな地域で、どんな政策が効果的なのか、という視点が芽生え、調べるきっかけになりました。
