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ハンタウイルス肺症候群

印刷ページ表示 ページ番号:0349401 2013年9月3日更新感染症情報センター

ブニヤウイルス科、ハンタウイルス属の新世界ハンタウイルス(シンノンブレウイルス等)による急性呼吸器感染症である。

 前駆症状として発熱と筋肉痛がみられる。次いで咳、急性に進行する呼吸困難が特徴的で、しばしば消化器症状及び頭痛を伴う。頻呼吸、頻拍の出現頻度が高い。半数に低血圧等を伴う。発熱・悪寒は1~4日続き、次いで進行性呼吸困難、酸素不飽和状態に陥る(肺水腫、肺浮腫による)。早い場合は発症後24時間以内の死亡も頻繁にみられる。肺水腫等の機序は心原性ではない。X線で肺中に広範な滲出液の貯留した特徴像が出る。致死率は40~50%である。
 感染経路としては、(1)ウイルスを含む排泄物(尿、便)、唾液により汚染されたほこりを吸い込む(これが最も多い)、(2)手足の傷口からウイルスに汚染されたネズミの排泄物、唾液が接触して入る、(3)ネズミに咬まれる等である。
 媒介動物は、米国ではシカシロアシネズミが、南米ではコットンラットがウイルス保有動物として最も一般的である。ウイルスを媒介するこの群のネズミは米国、カナダ、中南米(チリ、アルゼンチン等)にも存在する。このネズミとウイルスは日本では見つかっていない。

ハンタウイルス肺症候群とは (国立感染症研究所)

※ 各感染症情報については、厚生労働省のホームページより文章を引用しています。