本文
平成23年1月掲載
親族の入院代が必要になり、クレジットカードの枠を現金化するというインターネットの広告を見て申込を検討しているが、信用できるだろうか。
(岡山市、女性)
クレジットカードで現金化することによってトラブルになるという事例があります。
クレジットカードのショッピング枠で商品等を購入させ、それを業者が買い取ることで消費者に現金が入るという買取屋方式や、キャッシュバック付商品をクレジットカード決済で購入させ、購入した商品とあわせて現金を渡すというキャッシュバック方式による手口が主なものです。
「クレジットカード現金化」を利用することによって、一時的に現金を手に入れることができても、その金額よりも高額なクレジットカードの支払いに追われるため、大変危険な取引であり、現在債務を抱えている人だけでなく、債務を抱えていない人も債務が膨らんでしまう可能性があります。
しかも、「クレジットカード現金化」はクレジットカード契約違反になるため、クレジットカード会社から退会処分になることもあり、退会処分になると一度に利用金額を支払わなければならなくなったりします。さらに不正な利用方法であることを知りながら利用すると、消費者も詐欺罪等が適用される可能性があり、「クレジットカード現金化」は絶対に行ってはいけません。
クレジットカード現金化業者は、「安心・安全」「合法」などと広告で強調しているが危険性を消費者に説明しておらず、決して信用しないことです。相談事例を見ると、仕事を探している時や融資を受けようとしている時など、「クレジットカード現金化」を利用するつもりはなく巻き込まれていることもあり、内容を不審に感じたら契約はしないようにしましょう。クレジットカード現金化業者に提供したカード番号や個人情報が悪用されてしまうこともあるので注意してください。
また、借金の整理をしようとして「クレジットカード現金化」を利用する消費者も多いので、多重債務問題を解決するためにはお近くの消費生活センターに相談したり、弁護士会の無料法律相談を利用しましょう。