平成24年度の岡山県指定重要文化財の紹介
岡山県教育委員会は、岡山県文化財保護審議会の答申に基づき、次の文化財を平成25年3月1日付けで指定しました。
番号 | 種 別 | 名 称 | 所在地等 |
1 | 重要文化財(建造物) | 泰安寺本堂及び表門 2棟 附寛永21年本堂建立棟札、宝暦6年表門修理棟札各1枚 | 津山市西寺町 |
2 | 重要文化財(考古資料) | 正崎2号墳出土品 一括 (しょうざき2ごうふんしゅつどひん) | 赤磐市下市 |
3 | 重要文化財(歴史資料) | 備中松山藩校有終館蔵書 4,003冊 (びっちゅうまつやまはんこうゆうしゅうかんぞうしょ) | 高梁市向町 |
4 | 重要無形文化財 | 神伝流古式泳法 (しんでんりゅうこしきえいほう) | 津山市山北 |
解説
泰安寺本堂及び表門 2棟 附寛永21年本堂建立棟札、宝暦6年表門修理棟札各1枚
種別 | 重要文化財(建造物) |
よみ | たいあんじほんどうおよびおもてもん |
所在地 | 津山市西寺町 |
所有者 | 宗教法人泰安寺 |
概要 | 泰安寺は、津山藩主松平家の菩提所となった、浄土宗寺院である。本堂は、寛永21(1644)年の建築で、後の改修もあるが、江戸時代初期の浄土宗本堂の形態をよく保つ優れた建物である。表門は17世紀中期の建築で、妻(つま)飾(かざり)に華やかさをみせる優作である。 |
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正崎2号墳出土品 一括
種別 | 重要文化財(考古資料) |
よみ | しょうざき2ごうふんしゅつどひん |
所在地 | 赤磐市下市 |
所有者 | 赤磐市 |
概要 | 昭和62年に発掘調査された正崎2号墳は未盗掘であったため、鏡・武具・馬具等の副葬品が埋葬された配置のまま出土した。墳丘規模に対して優れた副葬品を持つ点で特異であり、また県下でも数少ない一括資料として古墳の編年研究でも重要な位置を占める。 |
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備中松山藩校有終館蔵書 4,003冊
種別 | 重要文化財(歴史資料) |
所在地 | 高梁市向町 |
所有者 | 高梁市 |
概要 | 山田方谷が学頭を務めた有終館は、延享3(1746)年に松山藩主板倉勝澄(いたくらかつずみ)により創設された。現存する蔵書には、儒学や歴史に関する和漢書籍のほか、西洋の制度・兵学に関する書籍も含まれ、幕末期の藩校教育の内容をよく反映した、県下の教育史を研究する上で貴重な資料である |
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神伝流古式泳法
種別 | 重要無形文化財 |
よみ | しんでんりゅうこしきえいほう |
保持団体の名称 | 財団法人神伝流津山遊泳会 |
保持団体の住所 | 津山市山北 |
概要 | 神伝流は、武術・武芸の水練術として発達した古式泳法で、現在の愛媛県大洲市を発祥地とし、天保5(1834)年津山藩で正式採用され、明治以後は一般にも普及した。泳法は煽(あお)り足・沈み体で、五ヶ条伸び・抜業(わざ)・櫓業など50余種類の泳法が現在も伝承され、その様式美も高く評価される。 |
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このほか、平成24年12月24日の金山寺本堂火災により焼失したと推定される重要文化財「木造阿弥陀如来坐像(もくぞうあみだによらいざぞう)1躯(く)」(岡山市北区金山寺)を指定解除し、天然記念物「栗原(くりはら)の四本柳(しほんやなぎ)4株」(真庭市栗原)のうち第四号樹を指定解除して員数を「3株」に変更し、重要文化財「成羽町立吹屋小学校校舎 本館・東校舎・東廊下・西校舎・西廊下 5棟」(高梁市成羽町吹屋)の名称を「旧吹屋小学校校舎(きゆうふきやしようがつこうこうしや) 本館・東校舎・東廊下・西校舎・西廊下 5棟」に変更した。