相談
A業者から「老人ホームの封筒が届いていないか」と電話があり、医療施設付き老人ホーム運営会社B社の社員権の申込を勧められた。「入居を希望している人が多いが、申込書を持っている人しか申込ができないので、名義を貸して欲しい」と言われて、3000万円の申込書と保険証をFaxで送った。その後、不安になり解約を申し入れたが、対処法は。
(岡山市:女性)
アドバイス
販売業者が提供する商品や権利等を、別業者が「高く買い取る」などと言って契約させようとする「買え買え詐欺」の被害が後を絶ちません。
最近は、老人ホームの社員権や医療機関、介護施設の債権など高齢者施設への投資の勧誘が目立ちます。
「代わりに買って」「名義を貸して」「あなたの名前で買った」などと勧誘します。承諾すると、現金を宅配便等で送るよう指示されますが、宅配便だと送金した証拠が残らず、いったん送金してしまうとお金を取り戻すことは非常に困難です。
案内書が送られてきた後に、別の業者から「名義を貸してほしい」などと勧誘する電話があっても、「興味ありません」「お断りします」ときっぱり断りましょう。
特に過去に被害にあった方は、同様の勧誘を受ける可能性が高いので注意してください。
今回の事例は、センターから業者へ電話をかけ解約を確認し、念のため相談者からハガキで解約通知を出しました。送金前の相談だったため、今回は被害を免れましたが、今後も同様の電話がかかってくる可能性があるため、電話を留守番電話設定にし、不審な電話には出ないよう助言しました。
トラブルに遭っている人の多くが高齢者です。日頃から家族や周囲の人も気を配ってください。
困ったときは、すぐに居住地の消費生活相談窓口に相談してください。