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2011年05月19日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0299005 2012年11月12日更新公聴広報課

知事からの話題

質疑応答

知事からの話題

第3次おかやま夢づくりプラン(仮称)策定方針について

おはようございます。
 それでは、私のほうから、2点お話をさせていただきたいと思いますが、第1点は、お手元の資料にもございますが、先ほど政策推進会議におきまして、24年度からスタートさせます「第3次おかやま夢づくりプラン」、これはまだ仮称でございますが、策定方針を決定いたしましたので、その概要を御説明申し上げたいと思います。
 まず最初に、策定の考え方でありますが、長期構想につきましては、現プランで描いております目指すべき岡山の姿を引き続き目標といたしますが、先般発生をいたしました東日本大震災は、我が国全体の社会経済構造の大規模な変革や、あるいは国民意識の大きな変化をもたらすと考えられますことから、これを見据えた修正を行うことといたしました。
 中期行動計画につきましては、目指すべき岡山の姿を展望しながら、5カ年間に本県が果たすべき役割を明確にいたしますとともに、東日本大震災の影響とか、あるいはアジアの経済の目覚ましい成長、こういったことなど、第2次プラン策定後の時代の変化等を的確にとらえまして、選択と集中の観点から、効果的かつ効率的に展開すべき重点施策等を盛り込むことといたしております。
 中期行動計画の特徴といたしましては、まず県民の暮らしの安全・安心を最重点課題といたしまして、基本戦略の第1番目に、「安全・安心な地域づくり」を掲げたということ、それから2点目といたしまして、人口減少社会の到来等も踏まえながら、本県が発展し続けるために不可欠な人材や産業の育成に重点を置きますとともに、新たに文化、スポーツ、自然環境等の生活の潤いを重視する観点から、「豊かで潤いのある暮らしづくり」、これを基本戦略の一つに加えたということであります。
 今後、県内外の有識者の御意見を踏まえまして、内容の充実を図りますとともに、県議会はもとより、幅広い県民の皆様の御意見をお伺いしながら策定作業を進めまして、年内には議案といたしまして議会に上程させていただく、このような予定を考えております。
 以上が、「第3次おかやま夢づくりプラン」の策定方針についてであります。

東日本大震災支援対策等について

 次に、東日本大震災支援対策等につきまして御説明をいたしたいと思います。
 このたびの東日本大震災に関して、地震発生から2カ月以上経過をし、被災地においては、復旧、復興に向けた取り組みが進められているところでありますが、本県といたしましても、引き続き、被災地のニーズに応じまして、できる限りの支援を続けてまいりたいと考えております。
 想定外と言われておりますこのたびの大震災を受けまして、本県では、御承知のとおり、東日本大震災総合対策本部会議などを設置いたしまして、防災対策の強化について検討を開始しているところでありますが、このたび、配付資料のとおり、地域防災に関する専門家から成ります岡山県地震津波対策専門委員会の設置を決定いたしました。
 6月上旬の開催に向けて準備を進めております第1回の会議におきましては、国の復興構想会議のメンバーでもあられます河田委員から、東日本大震災に関してこれまでに判明をいたしました検証結果につきまして御説明をいただくことなどを予定いたしております。
 近年、東南海・南海地震、これに東海地震を加えました3地震が連動した巨大地震が発生する可能性というものが指摘されているところでありまして、一昨日は、内閣府を初めとする国の関係省庁に対しまして、三連動の場合の被害想定を早急に策定をし、新たな防災対策を強力に推進するように緊急提案を行ったところでありますが、国においても、これは喫緊の課題であるととらえておられまして、中央防災会議に専門調査会を設置するなどいたしまして、秋ごろには検討内容を取りまとめたいというような御回答でありました。
 こうした国の動向を踏まえながら、本県といたしましても、独自に、専門家の方々から年内を目途に新たな知見に基づく被害想定や防災対策についての提言等をいただいた上で、年度内での県地域防災計画の見直しを進めてまいりたい、このように考えているところでございます。

質疑応答

記者)
 地震津波対策専門会議の人選は、どういった方向で決められたのでしょうか。

知事)
 先ほど申し上げましたけれども、河田委員は、御承知のとおり、日本を代表する地震津波災害の権威であられまして、国の東日本大震災復興構想会議の委員でもあられます。河田委員は、私ども岡山県の防災基本条例を策定するときにも大変お世話になった方であられます。
 それから、災害時の避難対策とか、情報の管理、あるいは河川、海岸等の防災施設の整備など、こういったハード面とソフト面ですね、この両面にわたる防災の専門家の方々にメンバーになっていただきたいとの考え方でありまして、そして河田委員から御推薦をいただいた国レベルで御活躍をされておられる専門家の方々と岡山県からもそういった面の専門的な知識等お持ちの委員にも御参加をいただくといったこと、それからやはりこういった対策は行政が責任持って行う極めて重要な分野でございますので、県の危機管理監、並びにいわゆる液状化とか大津波といったようなことも考えますれば、やはり県南の大都市であります岡山市、そして倉敷市の行政の責任者に加わっていただくと、このようなことで構成を考えました。

記者)
 地震津波対策専門会議は来月上旬には始まっていくと思うのですが、期待することをお願いできますでしょうか。

知事)
 私ども岡山県は、幸いにして、このところ大きな大災害に見舞われていない、もちろんこの間も美作の大災害もあったり、あるいは高潮の被害とか風倒木とか、いろいろありましたけれども、今回のような大きな大震災ということに関しましては、そうですね、私も一番幼いころで記憶といいましょうか、生まれて、1歳のときだったのですけども、南海地震がありましたけれども、こういった大きな震災というものがないのが岡山県だと言われておりまして、危機管理意識がやはり薄いというところが懸念されるところであります。
 もちろん、安全・安心ということが、県政の一番大きな優位性、特徴ではあるのですけども、したがって今回の大震災を踏まえたそういう防災体制、対策の重要性というもの、これはやはり県民の皆さんが今最も行政に対するニーズとして考えてらっしゃるのではないかと思うのですね。
 こういったことを踏まえながら、我々県としても、とにかくいち早く検討に乗り出していきたい。国のほうにおかれても、東南海・南海ということでやっておりました対策に東海地震を加えた三連動も検討を始めていきたいとのお話でございましたので、こういった流れと連動しながら、しかし岡山県独自の検討が必要だと思うのです。
 今の私たちの被害想定も、国が出しておられます東南海・南海地震によります被害想定に、岡山県独自の調査検討も加えた被害想定をお示ししておりますから、そういった観点から、岡山県の地域防災計画の見直しを行って、さらにハード・ソフト両面から防災対策をしっかりとやっていくと。これが今、地方行政の一番求められていることではないかと考えております。

記者)
 第3次の夢づくりプランについてお伺いしたいのですが、基本戦略を新しく見直しをされまして、今のプランを継承・発展がされると受けとめるのですが、 この基本戦略の設定は現プランとの関係ではどういうふうなお考えで設定されたのかという点と、この第3次プランの策定だけでなく、実行についても知事が責任持って取り組まれるおつもりなのかお聞かせください。

知事)
 第1点の御質問でありますが、このたびの第3次の夢づくりプランの策定方針につきましては、現在のプランと比較をいたしますと、先ほども御説明申し上げましたとおり、一つの特徴は、「安全・安心な地域づくり」というものを一番優先順位の高い先頭の項目に位置づけているということが1つでございますのと、それから今まで協働の県政ということで、またソフト化施策ということで、いろいろ行政、県政を行ってまいりましたけれども、そういったことを踏まえますと、やはり暮らしに潤いとか安らぎとか、こういったものを求められる、そしてそれを地域ぐるみで実現をしていこう、協働の行政ですね、この中で実現を図っていこうという機運が盛り上がってきておりますので、したがって、文化面であるとか、スポーツ面であるとか、もちろん今回のことを踏まえましても、環境というものが極めて重要だということでありますので、この「豊かで潤いのある暮らしづくり」といった点を新たに特記したというところがその特徴かというふうに思っております。
 今回のこのプラン策定をする基本的なスケジュールは、ここに書いているとおりでございまして、議会でも大いに議論していただきながら、また県民の皆さんとも対話を重ねてつくり上げてまいりますので、これを是非これからの県政推進の基本方針といたしまして、みんなでこのプランをつくり上げて、しっかりとみんなで手を携えて実現に向けてこれを推進していくと。是非、そういう方向で、私自身が先頭に立っていいプランをつくり上げていきたいというふうに思っております。
 やはり、こういう大きな時代の変化でありますから、的確に将来を見据えながら、この県政推進の羅針盤となるような基本的なプランというものは、やっぱり極めて重要だと思いますので、私自身がそういう重要な役割をしっかりと先頭に立って果たしていきたいというふうに考えております。
 とりわけ、この中に書いてありますとおり、わかりやすいとありますですね、県民目線に立ったわかりやすさ、それから県から県民へのメッセージ性、そういったところを特に重視していきたいと思います。

記者)
 第3次の夢づくりプランについてなのですけども、東日本大震災の影響が、今回反映されるということなのですが、今回、県内経済における影響なんかも大分懸念されていますから、今回のこの影響というのはどういったところに反映されるとお考えでしょうか。

知事)
 やはり、今回の東日本大震災の影響というものが、新しいプランをつくり上げていくときには、非常にそれを受けた国民意識の変化というものを踏まえて策定をしていくということが重要だと、こういう考えで対応していきたいというふうに思っておりまして、例えばですが、国内の生産拠点の配置の考え方ですよね、いわゆるリスク分散といったものの、こういった動きが、工場等の、あるいは事務所等のこれからの立地という際に考慮されるのではないかというふうに思いますし、また今回の原発というような、あのような厳しい事態、原発の事故ですね、こういうことを踏まえますと、やはり新エネルギーの開発だとか推進とか、あるいは省エネをもっと徹底的にやっていくとか、こういうエネルギーの問題、構造改革、政策ですね、改革が進んでいくのかなと。
 あるいは、防災意識、やはりみずからの安全は自分で守る、あるいは地域ぐるみで守っていくという、行政が幾ら頑張っても、大きな地震、災害が起こった際には、直ちにすべての地域で救助救援活動は難しいわけですから、そういう安全をみずからが、そして地域で協働して守っていくという、こういう国民意識の変化、こういったものなど、反映をさせるプランにしていきたいというふうに思います。

記者)
 改選後の議会で、河本新議長が新たに選出されましたが、今後、県議会とはどのようなスタンスで臨んでいかれるおつもりかお聞かせください。

知事)
 私も、議長さん、新副議長さん、新たに就任された記者会見の様子を報道等で承知しておりますが、まさに大きな変革の時代の中にあって、議会としても、いわゆる議会改革に積極的に検討に乗り出していくという、そういう方向性を打ち出しておられることは、大変私も共感するものでございます。
 また、こういう時代が大変厳しい中で、財政を立て直ししながら、新しい行政課題に積極的にチャレンジしていくということに関しまして、とりわけ今回の夢づくりプランを新しくこれからのをつくっていく際にも、議会との議論をして、そしてお互いに県政推進の車の両輪として、時には厳しい議論、討論もしながらも、全体としては岡山県を発展させていくと、県民皆さんの福祉を向上させていくという、そういう方向性を一致して見出すことができればと願っております。
 そのための力強いリーダーシップをお二人には心から期待をいたしているところでございます。