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2010年04月23日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0298978 2012年11月12日更新公聴広報課

知事からの話題

質疑応答

知事からの話題

高速道路の新たな料金制度等について

 それでは、私のほうから、高速道路等の新料金制度につきましてお話をさせていただきたいと思います。
 一昨日、政府・与党におきまして、6月から予定されております高速道路等の新たな料金制度につきまして、再検討を行うというような報道がありました。
 その後、昨日、前原国土交通大臣からは、現時点では修正はしないと、国会審議における含みは残しておりますけれども、そのような発言があるなど、現時点で流動的な状況にありまして、その動向等を注視する必要があると考えておりますが、現時点における私の考え方を申し述べさせていただきたいと思います。
 御承知のとおり、新たな料金制度につきましては、近距離を走行する場合を中心といたしまして、ほとんどの利用者が実質値上げとなりました。特に、瀬戸大橋の通行料金につきましては、他の高速道路と比較をいたしまして割高な設定となっておりまして、現行の割引実施によります地域活性化の効果が失われる恐れがあることから、地元自治体等から見直しを求めているところであり、私も同じ考えを持っているところであります。
 また、本州四国連絡高速道路につきましては、平成24年度以降の追加出資につきまして、本県のみならず、出資団体であります関係府県市すべてが了承していないその中で、地方に何らの説明もないまま、一方的に、地方からの出資を前提といたしまして34年度までの措置とされているところでありまして、この点まことに遺憾であると感じております。
 さらに、先般、前原大臣からは、社会資本整備総合交付金を活用いたしまして、地元自治体の独自割引も可能であるという発言があったと、報道等で承知しているところでありますが、高速道路等の料金施策は、これは国の施策でありまして、地方に負担を求めることなく、国が責任を持って対応すべきであると考えます。
 瀬戸大橋は、全国的な高速道路のネットワークの一部を構成しているところでありまして、今後、国において、瀬戸大橋の料金を含めて、是非とも再検討をしていただきたい。そして、現行の割引実施によります地域活性化の効果が継続されるような料金を、地方の意見を十分に踏まえて設定をしていただきたいと存じます。
 また併せて、宇高航路を初めとする公共交通機関への影響につきましては、これは高速道路の料金設定という国策によって生じているものでありまして、その支援につきましては、今回の再検討とは切り離しまして、国の主体的な責任において、別途の体系のもと、措置がされるべきものである、このように考えております。
 以上、私のほうから、現時点における考え方を申し述べさせていただきました。

質疑応答

記者)
 瀬戸大橋の件なのですが、料金を含めて再検討してほしいとお考えですけれども、その中で、出資金に関しては、どういった主張をしていくのですか。

知事)
 いわゆる現時点で私どもが了承しております24年度までの出資は、建設債務の償還に関してであります。しかしながら、その後の料金の引き下げ等が行われた、それにかかわる部分の24年度以降の追加出資につきましては、何も我々は了承しておりません。そういう前提の中で、今回、何ら我々に事前の連絡もなく、料金水準もそうでございますけれども、出資の延長ということを前提にした料金の設定をするんだという、そういうことについても、事前の連絡なく、今回、発表になったということは極めて遺憾に思っております。
 現況におきましては、平成24年度以降の追加出資につきましては応じる考えはありません。

記者)
 新料金が流動的な状況の中で、国に対して、地方自治体、関係自治体としてのアプローチというか、要望とか、そういう具体的な県のこれからの取り組みについてはどういうお考えですか。

知事)
 まずは、私ども、出資団体であります10府県市が共同歩調をとるということが最も望ましいと思っておりますけれども、あるいはまた瀬戸大橋との関係では、香川県とも連携するわけなのですけれども、しかしこれはあくまでも全体の本州と四国を連絡する道路の料金体系ということでありますから、やはり出資団体が全体として、一致団結して行動するということが最も望ましいと考えますので、そういった前提で関係の府県市と協議を進めていきたいというふうに思っております。
 もちろん、適時適切に本県としても意見を述べ、地方の意見に配慮するように行動もしていかなければいけないと思っておりますが、それはまたタイミングを見ながら適切に行動をしていきたいと思っております。
記者)
 瀬戸大橋の新料金なのですけど、どういったところがまずいと思われて、どういう数字になったらいいと思われますか、知事としては。

知事)
 前政権のもと、今日に至るまで、いわゆる休日の1,000円高速、1,000円瀬戸大橋料金というものが、いろいろ当初は混乱がありましたものの、今定着をしつつあると思うのです。それは、すなわち瀬戸大橋の料金と、それから他の高速道路の料金が同じ1,000円であり、同水準であるということも、特に週末を利用される方を中心にかなり浸透してきていると考えております。
 従いまして、今回、再検討していただく際には、是非、瀬戸大橋の料金につきましても、他の高速道路と同程度の水準になるような、そういう料金体系を要望していきたいと思っております。

記者)
 ちなみに、民主党は、初めはマニフェストで無料化と言っていましたけど、無料化については、今の時点でのお考えは、知事としてはどう考えますか。

知事)
 無料化施策については、県民の皆さんと話をする中で、多くの方は無料化までは望んでいらっしゃらないと思うのです。料金は下げてほしいという気持ちはおありになっても、ただというのは多くの方は望んでいないというふうに思っております。
 従って、そういう今の国民の声というものを十分に踏まえられまして、マニフェストについて、今後、思い切った議論をされるのかどうか、あるいは方向性を変えないとしても、実施する際には国民の声を聞きながら料金水準を設定していくなど、柔軟な対応をすべきではないかというふうには思いますけどね。
 もともと、そういう本当に多くの方が世論調査等で見ると賛同されていない、その政策で、今回、瀬戸大橋の問題あるいはフェリーとか、もちろん鉄道事業者からも悲鳴を聞いておりますけれども、非常に多くの方々に影響を及ぼしておるということからすると、その全体の総合的な公共交通体系はどうあるべきかということにも十分なる意を払ってもらいたいと思います。
 しかも、政策が国策に起因するものであるということですから、影響については、やはり国が責任を持って支援策を含めた措置を講じられるべきではないでしょうか。

記者)
 先程、ほかの高速道路と同程度にというようなお話があったのですけど、本四が別建ての料金体系になるというのは、知事としてはやむを得ないというお考えですか。

知事)
 そうですね。本来ですと、高速道路ネットワークの体系からすると、瀬戸大橋も含めた設定というものが望ましいのでしょうけれども、ただ、今までの経緯とか、それから建設に係ります出資とか、さまざまなことを考えますと、せめて、別料金体系にするとしても同水準の同程度のものと、こういうことを要望していきたいと思いますね。

記者)
 先程、総合的な地域交通のあり方をという話があったのですけども、前原大臣が、2011年度以降の本四の料金見直しも含めて、懇談会を設けて検討するという考えを表明しておりますが、一応、構成メンバーが四国の各県と関係機関ということで、中国地方とか近畿地方は当初のメンバーには入らないというような考えを示しておりますけども、この懇談会の趣旨についてはどんなふうにお考えですか。

知事)
 私も、まだ正式に伺っておりませんので、何とも申し上げられないのですけれども、一番関心の高い四国4県の知事が連名で行動されたというふうなことも踏まえられての前原大臣の現時点における御方針かなというふうに思います。
 そういう懇談会自体は非常に有意義な議論が展開されるものと思っておりますので、我々本州側の自治体の意見も是非反映をしてもらえるような、そういう仕組みを求めたいと思いますね。

記者)
 24年度以降の出資については、先ほど、今のところ、応じる考えはないということなのですが、これは何らかの条件が示された場合には、協議に入っていく用意というのはあるのでしょうか。

知事)
 現時点、今の段階では、全く追加出資に応じるような条件が整理されていないと思うのですけれども、今後、国がいろいろ検討される際に、我々地方側の意見をどの程度忖度(そんたく)をしてくれるのか、配慮してくれるのか、そして今後の料金体系について、今までの地方の出資団体に対しての配慮が十分でなかったという点を、十分にこの点も認識をされるのかどうかと。こういったもろもろの諸要素を勘案しませんと、何とも現時点では申し上げにくいのですけれども、いずれにいたしましても、出資しているということは、共同で一緒になって国と我々は本四連絡道路を今日まで建設し維持管理をしてきたという経緯を十分に踏まえられての対応策を求めたいというふうに思いますね。
 今後のことは、現時点ではまだ何とも申し上げられないと思います。