ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事記者会見 > 2023年7月5日知事記者会見

本文

2023年7月5日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0864289 2023年7月6日更新公聴広報課
会見写真

今議会を終えて

 私からは、5項目お話をさせていただきます。
 まず、先ほど、閉会いたしました6月定例会についてであります。
今議会では、県政全般について、幅広い御質問や御提言をいただきました。
 少子化対策の推進につきましては、おかやま出会い・結婚サポートセンターが関わった成婚数が着実に伸びるなどの成果はあるものの、本県の出生数等は低下を続けており、さらなる対策が必要であると強く感じているところであります。このため、地域のニーズに応じた取組に挑戦する市町村への伴走支援や、企業の実情を踏まえた、子育てしやすい職場づくりの促進など、新たな施策を強力に進めてまいります。
 平成30年7月豪雨災害につきましては、本日をもって、応急仮設住宅の供与は全て終了し、被災者の生活再建は一つの区切りを迎えることとなりました。今後も、市や関係者と連携を図りながら被災者の支援に努めるとともに、再度災害防止のための改良復旧工事の完了を目指してまいります。
 物価高騰対策につきましては、今議会で議決をいただきました補正予算を基に、国や市町村等と連携し、県民生活を守り、地域経済の維持・回復に向け、全力で取り組んでまいります。

岡山-上海線の運航再開について

 次に、岡山上海線の運航再開についてであります。岡山桃太郎空港の国際線につきまして、中国東方航空が運航する岡山上海線が、8月4日から週2便で、再開されることとなりました。インバウンドが回復傾向にある中、2路線目の運航再開を大変うれしく思っています。現時点では、中国から日本への団体旅行が制限されるなど、一定の制約はありますが、岡山上海線はビジネス需要も多く、また、乗り継ぎが便利な路線であることから、多くの方にご利用いただけるものと期待しております。
 岡山上海線の再開を契機に、本県と上海の経済的、また、文化的な交流が、より一層推進されることを祈念しております。
 引き続き、航空会社等と緊密に連携しながら、インバウンド、アウトバウンド双方の需要を喚起し、利用促進にしっかりと取り組んでまいります。

岡山県文化特別顕賞の贈呈について

 次に、岡山県文化特別顕賞の贈呈についてであります。このたび、小説家の小川洋子氏に、岡山県文化特別顕賞を贈呈することといたしました。小川氏は、これまでに数多くの素晴らしい作品を生み出し、その文学的業績が評価され、2021年に菊池寛賞、そして、先般、国内最高峰の日本芸術院賞を受賞されました。この素晴らしい功績に対しまして、岡山県文化特別顕賞をお贈りし、顕彰するものであります。なお、2004年にも文化特別顕賞をお贈りしており、今回2度目の贈呈となります。
 小川氏におかれましては、今後とも文学界の第一人者として、より一層ご活躍いただきたいと存じます。贈呈式につきましては、お手元資料のとおり、7月27日に県庁において、執り行うこととしております。

子どもや家族をテーマにしたキャラクターの募集について

 次に、「子どもや家族をテーマにしたキャラクターの募集」についてであります。
 このたび、県の幅広い少子化対策の取組に活用するイメージキャラクターを、県内の小学生の皆さんから募集することといたしました。募集期間は、本日から9月13日までであります。小学生のみなさんには、これから始まる夏休みの期間中に、オリジナルキャラクターを思い描いて、積極的に応募してもらいたいと思います。
 できあがったキャラクターは、県の広報素材として活用することとしており、子どもたちに、県の取組を身近なものとして感じてもらえる、魅力的なキャラクターが誕生することを期待しております。
 この取組により、子どもたちが、家族のことをじっくり考えるきっかけとなり、また、保護者や周囲の大人も含め、社会全体で子どもや子育てを応援する気運の醸成につながるよう、併せて期待しております。
 全ての子どもが「岡山に生まれ、育ち、本当に良かった」と思えるような社会の実現に向け、地域の未来を担う子どもたちと一緒に、盛り上げていきたいと考えております。

全米知事会への参加について

 最後に、全米知事会議への参加についてであります。
 アメリカ合衆国ニュージャージー州アトランティック・シティにおいて、来週12日から14日に開催される全米知事会議に参加してまいります。アメリカは我が国にとって、経済的に非常に重要な国であり、最近では安全保障という観点からもさらに重要度を増しています。日米交流は、国レベルに加えて、州・県レベルでも強化していく必要があることから、コロナ禍で途絶えていた日本の都道府県知事とアメリカの州知事との交流を再開することは、非常に重要であると考えております。
 そのため、外務省やクレア、JETROなどの関係機関とも連携し、5月末に全国知事会の副会長として渡米し、全米知事会長であるフィル・マーフィー、ニュージャージー州知事と面談を行いました。その結果、全米知事会議にご招待いただき、全国知事会を代表して、平井会長とともに全米知事会議に出席し、交流を再開できることになりました。
 全米知事会議では、アメリカの州知事たちと、直接意見を交わし、日米両知事会の交流を深めてまいりたいと存じます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 上海線の再開について教えてください。まず、夏休みシーズンに再開が間に合ったということで、インバウンドの期待もかかると思うのですけども、そのあたりへの期待を教えてください。

知事)
 これまで4路線あった外国路線、海外路線のうち、(3月に再開した台北線に続いて)2つ目(の路線)が再開したということで、大変嬉しく思っています。実際、岡山の(国際)4路線(は)、現状では1路線しか再開されていませんけれども、ご案内のとおり、ずいぶんいろいろな場所で外国人の姿が増えてきております。当然ですけれども、関空ですとか、羽田、成田、そういった別の空港に降り立って岡山に来てくださる外国人も、当然たくさんいらっしゃるわけですが、当然ながら、岡山(桃太郎)空港に直接降り立つことができれば、利便性も高まりますし、さらに外国人観光客の増加が見込まれるわけでございます。先ほど質問でおっしゃっていただいたように、この夏のシーズンに間に合ったというのは、まさに私の思っているところでございます。今、とりあえず週2便で再開ということでありまして、元々、週7便あった便ですので、我々とすれば、これから搭乗率が上がれば少しずつ(便を)増やしていって、いずれ週7便にしていただけるのではないかと(期待をしております)。航空会社の方も、搭乗率が順調に進めば、週7便を目指して考えているというふうにおっしゃっていただいていますので、ぜひ岡山においても、また上海周辺においても、いろいろなPRを考えていきたいと思っています。

記者)
 岡山(桃太郎)空港の関連で、国際線では香港(線)とソウル(線が)まだ再開していませんが、そのあたりへの思いはどうですか。

知事)
 我々とすれば、それぞれ1日も早く再開したいわけでありますけれども、ソウル線については、冬ダイヤ、10月29日から始まる冬ダイヤからの再開を目指しているのだということを伺っています。我々とすれば、それに期待をしています。香港線については、ちょっと今の時点で見通しが立っていないということでございます。できるだけ早く再開できるように、我々としても、引き続き連携を密にしていきたいと思っています。

記者)
 小川洋子さんへの(岡山県)文化特別顕賞について、知事は小川さんのどういうところの作品がお好きでとか、授賞理由をあらためてご説明をお願いいたします。

知事)
 私個人としても、小川洋子先生の作品、たくさん書かれている中で、何割読んだということになるのかわかりません。結構、私の中では好きで、読ませていただいております。ご本人も本当に素敵な方でいらっしゃって、2004年でしたっけ、最初に岡山県の文化特別顕賞を受賞されて以降も、次々と評価の高い素晴らしい作品を生み出されて、先ほども申し上げましたけれども、2021年に菊池寛賞、また(日本)芸術院賞をこのたび受賞をされているということで、また、海外でも大変評価が高いということでありまして、岡山県民として大変誇らしいわけでございます。実は(岡山県)スポーツ特別顕賞は、複数回受賞されている方(が)いらっしゃるわけですけれども、この(岡山県)文化特別顕賞については、2度目の受賞をされた方が今回初めてということでございます。それだけ小川先生の活躍が際立っていると私自身は考えているわけでございます。

記者)
 先ほどの小川さんの質問に関連してなんですけども、初の2度目の(岡山県文化特別)顕賞ということなのですけれども、2度目の顕賞に至った大きな理由が何か教えていただけますでしょうか?

知事)
 岡山県文化特別顕賞については、それにふさわしい方についてお贈りする。(岡山県)スポーツ特別顕賞が一番わかりやすいと思いますけれども、2度目については特にハードルを上げるとか、3度目はもう天高くハードルを上げるということを決めているわけではありません。毎回授賞にふさわしいか検討して、ただハードルはかなり高いものですから、なかなか1度目の授賞にも至りませんし、2度目の授賞ということになるとかなり珍しい。オリンピックですとか、非常に客観的な大会が定期的にあって、そこでメダルを取ればさすがに(授賞すべきである)みたいなものと違って、その他の芸術文化というものは、そういうものが定期的に必ずしもあるわけではありませんので、(岡山県)文化特別顕賞の方が、そういう意味で2度目の授賞のハードルが高かったのかなというふうに思います。ただ今回、小川先生が(岡山県文化特別顕賞を)とられるのは本当にふさわしいことだなと私自身も感じております。

記者)
 (子どもや家庭をテーマにした)キャラクター募集についてお伺いしたいのですけれども、これは(県内の)全児童10万人に募集チラシ(を)配布するということなのですけれど、どれぐらいの応募があったら嬉しいなというのはありますか。

知事)
 10万(人)に配るわけですから、半分ということにはならないですよね、それが1%なのか0.1%なのか、(応募が)数点というと寂しいですし、我々、たくさん応募していただくと、より使いやすい、皆さんが共感してくださりやすい、いいものが集まるのだろうなという思いもさることながら、とにかくこれを対象の小学生の男の子、女の子が、少子化のことについて考えてくれるきっかけになればいいなと思っています。自分たちの、小学生は後輩という言葉を使わないと思いますが、その弟分、妹分、これからも自分が今通っている小学校が賑やかであり続けるためには、どういうことが必要なのかなという、そういうことについて、ちょっとお父さん、お母さんと、もしくはお兄さん、お姉さん、妹、弟がいたら、ちょっと話すきっかけになればいいなと思っています。子どもがいる地域、場所、会合は賑やかですよね。極端な話、お葬式でも、子どもが騒いだりするのは、これは縁起が悪いことじゃないのだと、亡くなられた方にそういったちっちゃい親戚がいるというのは、子孫が繁栄している証なのだというぐらいですから、この子ども達というのは、基本、これまでも今も、いろんなところで歓迎をされるもの、未来の繁栄の象徴でありますので、ぜひ、そういうきっかけになればいいなと思っています。

記者)
 建設事業(費市町村)負担金について、県議会(6月定例会)の方で特に質問とかも出なかったと思うのですけど、(岡山)市議会の方で、(岡山)市長答弁で、都市公園事業の一律50%の見直しを求めて、なるべく早く決着をつけたいという趣旨の発言があったと思うのですけど、県として、知事として、今の負担金の見直しについての見解をあらためて教えてください。

知事)
 一度、県と岡山市で合意したことについて、岡山市の方から見直しを求められている問題でありまして、我々の方から求めているわけではないわけなのですけれども、これについて、それぞれの担当で協議を続けているところでありますので、これからもしっかり協議を続けたいと思っています。

記者)
 今後については、協議を続ける中で、50%の見直しというのは、検討はするということでしょうか。

知事)
 我々、どういう申し入れであれ、陳情であれ、要望であれ、全て検討はしていますし、検討するだけでなく、今話し合いに入っているわけですので、その推移を見守りたいと思っています。

記者)
 協議の段階としては、(岡山)市と県双方が意見を出しているという感じでしょうか。

知事)
 それぞれの考え方を確認しているという、そういう段階なのではないかと思っています。

記者)
 協議(については)、担当者同士、トップ同士みたいないろいろな段階があると思うのですけれど、現段階では担当者同士が話し合っているということでしょうか。

知事)
 はい。

記者)
 将来的にはトップ同士の協議にも入っていくのでしょうか。

知事)
そうですね、これならどうなのかなという案になってくると、少しずつランクが上がっていくと。一般的に、大抵の協議はそういうことになります。

記者)
 今日の話題じゃないのですけれども、四国新幹線についてちょっと伺います。(今年)5月に新しく就任した徳島県の後藤田知事が、これまで四国新幹線について、徳島ルートを前の知事は提唱していたのが、後藤田知事は、いわゆる岡山ルートにするのだというふうに方針を転換する発言がありました。四国4県全てがいわゆる岡山ルートに賛同するという考え方にもなったわけなのですけれども、あらためて四国新幹線の岡山ルートというところ、そういった4県が一致したというところで、知事の所感をお伺いしたいです。

知事)
 四国で起きている動きにつきましては、皆さま方の報道を通じて、承知をいたしております。岡山県としては、まず、国において、基本計画路線から整備計画路線への格上げをするかどうか検討するための法定調査が行われるものと認識しているところでありまして、その認識に変わりはございません。

記者)
 いわゆる岡山ルートという、そもそもの岡山県と四国を繋ぐという四国新幹線の考え方について、知事として、あらためてその考えというか、思いというか、気持ちはどんなふうに考えていますか。

知事)
 特に今回の動きで私の考えが変わるわけではないのですけれども、岡山県にとっては、30数年前、瀬戸大橋ができて、マリンライナーで(四国と)繋がった、これがものすごく大きなインパクトがあったわけでございます。これまで(JR)宇野線を使って、それから宇高連絡船で(移動する)という、まあ(四国に)行けることはよくわかるのだけれども、何かさっと行くという感じにはならない。それを通勤、通学に使うかというと、不可能ではないのは知っているけれども、まあちょっと躊躇してしまうというものが、本当に(JR)山陽本線を使うような手軽さで、(JR)岡山駅からちょうど1時間で高松に着いてしまうということが可能になりました。しかも、その運賃がそんなに高くないということもありまして、私の妹のクラスにも、高松から、香川県から通っている同級生がいるっていうのが全然不思議ではなくなって、実際、私の妹の友だちに何人か香川県出身のお友達がいますし、私の妻も同様でありますし、(逆に)岡山の人が、例えば岡山に住んでいるまま香川大学に通学をするですとか、そういったことが全然不思議ではなくなった。これは本当に素晴らしいことだなと思っています。我々、同じ1時間ということで言えば、実は(JR)岡山駅から新幹線に乗れば45分で大阪(に到着)なのですよね。ですから、よく東京の人は、大阪から実は新幹線で、45分で岡山に行けるのだったら、岡山の人で関西に通勤、通学する人(が)いっぱいいるのじゃないかというふうに言われることがあるのですけれども、私の知る限り、あんまりいらっしゃらない。やはり非常に(運賃が)安く、(JR)瀬戸大橋線で移動ができるのと比べると、新幹線は正直普通の人にとっては(運賃が)結構高いものですから、何か出張だって言ったら使うのですけれども、通勤、通学で皆さんが45分なのだからと言って、岡山が、大阪のもしくは京都の通勤圏になっているということは、今の時点で私(は)認識していないというぐらい、やはり新幹線というのは、少し普通の用途、普通の人にはハードルが高いのかなということは思っています。

記者)
 岡山と四国というこのエリアのそういったニーズから見ると、新幹線を通すという、岡山から通すという具体的な議論を今するのは、そんなに意味がないというか、そういう認識でしょうか。

知事)
 いろいろな新たな仕組みを導入するにあたって、こういうメリット、デメリット、心配、希望、考える必要がそれぞれの立場であろうかと思いますけれども、一般的には新幹線が通ったときの並行在来線の問題というものは、常に考慮しなければいけない問題になります。その並行在来線が今でもあまり使われていないものであれば、それが廃止、廃線になってしまう可能性、もしくは地元の責任において維持するということが、そんなに大きな問題にならないかもしれませんけれども、この(JR)瀬戸大橋線というものが、岡山に住んでいる人から見て、これは多分高松に住んでいる、香川県に住んでいる人から見ても同じように見えていると私は思いますけれども、非常に便利で、我々の生活を大きく変えた、本当にありがたい存在であるだけに、新幹線というのは非常に楽しみに思う人も多いと思うのですけれども、並行在来線の問題が非常に多くの人にとって、心配な問題になりうるということは、まず最初に気になる点でございます。いろいろそれ以外にも、考えることはあろうかと思いますけれども。

司会)
 それではこれをもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見