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2023年5月19日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0856374 2023年5月22日更新公聴広報課
会見写真

第74回全国植樹祭 1年前記念「百花彩」について

 私からは、3項目お話をさせていただきます。
 はじめに、明日開催される「第74回全国植樹祭」1年前記念「百花彩」についてであります。来年春に本県で開催される第74回全国植樹祭でありますが、いよいよ明日、1年前を記念したイベントを開催することとなりました。
 開催市である岡山市、岡山市公園協会と共同で実施するものでありまして、記念の植樹や、野口健氏によります環境をテーマにした基調講演を行うほか、木や花を使った体験・PRコーナーなど、多くの県民の皆さまに、森林やみどりの大切さを知っていただく機会としていただきたいと考えております。会場の西大寺緑花公園・百花プラザへは、路線バスの臨時便を運行することとしております。
 植樹祭は、森林やみどりだけでなく、環境問題への関心も高めていただく契機としていただきたいと考えておりまして、ご来場にあたりましては、カーボンニュートラル実現のため、公共交通機関の利用をお願いしたいと思います。

おかやま夏旅キャンペーンについて

 次に、「おかやま夏旅キャンペーン」についてでございます。
 昨年夏の岡山デスティネーションキャンペーンは、ウィズコロナでの開催となりましたが、多くの観光客にお越しいただきました。DCを契機とした観光素材の開発や誘客の取組を一過性のものとせず、継続・発展させるため、アフターキャンペーンとして、7月から9月までの3か月間、市町村やJR西日本と連携した「おかやま夏旅キャンペーン」を開催いたします。DCでご好評をいただいた企画を中心に、アート、フルーツ、歴史スポット、夜の楽しみ方などをテーマに、岡山ならではの企画を多数準備しております。
 このキャンペーンを通じて、岡山の夏の魅力を県内外に広く発信し、全国から多くのお客様をお迎えし、回復基調にある観光産業をさらに盛り上げ、地域を元気にしてまいりたいと存じます。

少子化対策の取組について

 最後に、少子化対策の取組について、今年度の新規重点事業から2項目お話をさせていただきます。
まず、「少子化対策に挑戦する市町村バックアップ事業」についてであります。
 この事業は、新たな少子化対策にチャレンジする市町村の取組を、県が2か年で積極的に伴走支援するもので、今年度は、玉野市、瀬戸内市、矢掛町、奈義町、美咲町の5つを支援対象とすることといたしました。
 一年目の支援では、国のツールも活用しながら、各市町村の地域特性を「見える化」した上で、実情に応じたオーダーメイド型の少子化対策を検討し、効果的な事業の実施につなげます。また、二年目に、各市町村において実際に事業を実施するにあたっては、国の交付金を有効に活用できるよう支援するとともに、県としても財政支援を行うなど、しっかりとサポートしてまいります。併せて、それぞれの分析結果や成果について、他の市町村への横展開を図り、各地域の実情に応じた少子化対策が一層促進されるよう取り組んでまいります。
 次に、「企業とタイアップした子育て支援検討事業」についてであります。
 少子化対策は社会全体で取り組むことが重要であり、とりわけ、企業との連携は不可欠であると考えております。今後、子育てと仕事の両立の促進等を図るため、まずは「県内企業の子育て支援に関する調査」を行うことといたしました。対象は、従業員30人以上の民間事業所としております。この調査により、具体的な子育て支援の成功事例や課題等を把握し、県と企業が連携して取り組む実効性のある子育て支援施策の検討を行ってまいります。併せて、特に成果を上げている事例については、企業や市町村と情報共有し、各職場や地域での取組に活かしていただきたいと考えております。
 本日から順次、調査票を発送いたしますので、各企業におかれましては、ぜひとも、調査にご協力いただきますようお願いいたします。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 項目外の質問で恐縮なのですけれども、(通行止めとなっている)倉敷の川辺橋(について)、地元の自治体からも早期の復旧を臨む声が上がっていますが、このあたり県としての方針というのをあらためて教えてください。

知事)
 (5月10日に実施した道路建設課記者レクにて)実務的に説明をさせていただいたところでありますけれども、まだ地元の皆さんを始め、広く県民に実情が伝わっていないかもしれないと考えております。ご案内のとおり、先日の雨で川辺橋の橋脚の一つが傾いてしまったということでございます。地元の皆さんからすると、できるだけ早く、ちょっと斜めになっているだけだから、ぐっと戻して渡れるようにしてほしいということなのだと思うのですけれども、実際、私も担当者から何度も説明を受けたところでありますけれども、現在の見通しとすれば、なかなか厳しいということでございます。まず、元通り(に)歩行者、自転車の皆さんが通れるようになるには、半年、1年ということではなくて、残念ですが、数年かかる。それが2年なのか4年なのかも現時点ではわからないというのが、率直な現状でございます。理由が(何か)ということなのです(が)、そもそも、今何が起きているのか、橋脚の下の部分でどれぐらい砂が洗われてしまっているのか、土台がやられているのか、よくわからない。かなり深刻(な状況)だということだけわかっている。何か、少し下のところをセメントで固めれば大丈夫ですよというよりは、かなりやられてしまったということがわかっているだけで、どういうプロセス(で)、どれぐらい危ないのか、もう明日にでも流されるかもしれないのか、どういう理屈で傾いたかもわかっていないので、(原因が)わかっていないときにその橋脚(のまわり)を歩いて、作業員が(復旧)作業しているときに流されると、命の危険がありますので、その調査もなかなか大変だと。調査をした上で、こういう原理、プロセスで傾いてしまって、今の事態の悪化のスピードはこういうぐらいのスピードなので、この作業は何とかできる、この作業は危ないということを見極めた上で作業が始まるということであります。なかなか大変なのですけれども、今、考えていることが二つありまして、とりあえずご案内と思いますけども、その横の新川辺橋について、元々1車線、1車線(の片側1車線)しか取れてないような状況なのですけれども、緊急避難的に線を引き直しまして、歩行者、自転車の方が通れるようにしました。ただ、元々狭いところを、無理矢理通れるようにしたわけでありまして、十分とはとても言えないということであります。ですから、先ほど申し上げました完全な復旧までに数年かかる。その数というのが、2(年)なのか4(年)なのか5(年)なのかもわからないような状況なので、その完全な復旧までに何か暫定的な歩行者、自転車の方のための対策を考えていきたい。ただ、そもそも、橋脚の撤去をしてから(対策が)できる話に多分なろうかと思いますので、いろいろな暫定的な措置が考えられるのですけれども、暫定的な措置も、そんなにすぐにすぐ数週間単位で出来るとは思えないということでございます。あと、橋脚の撤去はいつまで、もうまずそれが第1ステップなのだからということなのですけれども、なかなか大変なのですけれども、何とか出水期までに撤去したいと考えています。理由は単純でありまして、我々、(平成30年7月の)豪雨災害から5年間でずいぶん勉強(したこと)になったのですけれども、出水期は工事ができません。あまりにも危険だということで。ですから実際、1年(は)12か月あるのですけれども、工事が出来る期間は限られています。その出水期までにその橋脚を撤去できないと、(次の橋脚撤去の機会まで)丸々半年待たざるを得ないことになりますので、できる限り、それまでに撤去したいのですけれども、本当に撤去できるかどうかは現時点では未定ということであります。

記者)
 確認ですが、方針としては、復旧を目指すというのはもう決められていてということですね。

知事)
 決めているというよりは、決意しているというところです。

記者)
 出水期というのは、今5月で、通常梅雨入りを示すのですかね。

知事)
 基本的に梅雨入りということで、6月中旬あたりからが俗に出水期と言われているようでありますね。

記者)
 項目外で恐縮なのですけれども、先だって知事の(政治資金)パーティーの中での挨拶の中でも、みなし仮設の入居者の方全員が生活再建のめどが立ったというふうにおっしゃられた、そういう状況になっているのだという認識(を)しておるのですけども、見通しというか受け止め、そのあたりを教えてください。

知事)
 7月5日の入居期限までに、(4月末)現在(みなし仮設住宅に)入居されている4世帯、10人の方全員の生活再建がなされる見通しが立ったと。全ての応急仮設住宅がなくなる見込みというめどが立ったというのは、私、一つの大きな区切りがついたと思っています。もう今日(5月19日)の報道でも、新聞でも詳しく特集していただきましたけれども、ピーク時には9,000人を超える方々が応急仮設住宅、それは建設型(仮設住宅)、みなし仮設(住宅の)両方ですけれども、(そこ)で暮らさざるをえなかった状態から、それぞれの皆さん(が)ご努力をされて生活再建が進んでいった、戸建てを建てられた方もいらっしゃるし、賃貸の場所を見つけられた方もいらっしゃいました。とにかく我々は、(仮設住宅で暮らす方が)最後のお1人になるまできちんと生活再建をお支えするということをずっと言い続けてきたわけでありますけれども、(入居期限を)3回延長した末に、今回の期限までに無事退去していただくめどが立ったと。本当に長かったけれども、一つ、みんなで協力したおかげで、全てではありませんけれども、大きな山を越えたと思っています。記事にも書いていただきましたけれども、原形復旧は全て完了をいたしております。改良復旧についても、土地の買収ですとか、ずいぶんめどが立ちまして、今年度末には、かなりの部分(が)出来上がる。全て出来上がるということは申し上げられないのですけれども、かなりの部分(が)出来上がるということでありまして、本当にそれぞれの皆様方に努力していただいた、もしくは地元の方々にご協力していただいたおかげだと思っております。

記者)
 引き続き、被災地の支援というのもあると思います。そのあたりの決意をお願いします。

知事)
 結局のところ、役所とすれば被災した堤防を復旧する、もしくは改良をする、家がなくなった人をお助けする。ここがまず、直接的にやらなければいけないことなのですけれども、よくある、仏作って魂入れず(のように)、やることはやったのだけれども、町の様子が被災前と全然悪い方に変わってしまったというのは、時々聞く話であります。特に真備については、そういったことには絶対したくないということで、地元(の)倉敷市とも協力しながら、とにかく戻ってきて良かった、全く同じということには、どの地域でも5年経つとそれぞれ(町の)顔が変わるわけですけれども、でも私の好きだったあの真備の良さが残っているという、そういう真備にしなきゃいけないということで、それぞれの地域の人の繋がりですとか、いろいろなことについても、県も倉敷市もボランティア団体ですとか、いろいろな皆様のご協力をいただきながら、取り組んできたところでございます。ずいぶん、本当に皆さんが積極的にいろんな活動を進めていただいているおかげで、かなりいい形で復旧が、復興が進んできているのじゃないかなと思っています。私も先日、商工会の祭りに寄せていただいたわけなのですけれども、全てがうまくいっているとはわからないけれども、非常に元気が出てきているのだ、みたいなお話をずいぶん伺って、大変嬉しく思ったところです。

記者)
 少子化(対策)の方なのですけれども、新年度の訓示でも、少子化(対策)の方は、出来ることは全てやるということで決意を述べられました。今回、具体的な2事業を進めるにあたって、ここに、当然以前は産業振興、教育再生とも掲げられていたのですけれど、少子化(対策)というところにやっぱり舵を切ろうと思った一番大きな目的というか、そこには何があったのでしょうか。

知事)
 私自身も、少子化問題が日本にとって、岡山にとって、それぞれの地域にとって大事だというのは、11年前の(知事)就任時からわかっていたつもりではあります。ただ、非常に社会全体に関わることですので、国が強力に推進すべきだし、我々も国と同一歩調を取り、それぞれの市町村と協力しながらということで、自分が国や市町村を差し置いて、県の方で(前に)出ていくかというと、これはもうみんなでやっていくのだと。教育と産業について、国が全てのところの教育をと(いうのは)、ちょっと私は力が入ってないように見えたものですから、ここはもう(県として)責任を持ってやるということで、教育(再生)、産業(振興を)特出しでやっていたわけなのですけれども、これも普通に考えればおわかりのとおり、そもそも生まれていない子どもには教育の施しようのないわけですし、(生まれていないので)教育していない、育てない子どもの就職先の心配なんてないわけですので、ここまで日本全体で合計特殊出生率が減っていく、もしくはその子どもの数自体が減っていった場合には、これちょっと、国がしっかりやってくれると信じていますみたいな事じゃなくて、本当に我々の、それぞれの地域がこんなので大丈夫かという悲鳴が上がっているわけですから、これまでずっと10年間持ってきた(教育再生と産業振興の)2本柱と、もう1本柱、(少子化対策が)事実上の3本目の柱というふうに考えてもいいのじゃないかと思っています。子どものいない、若者のいない地域というのが、全然景色も展望も違ってきます。それもとにかく、(子どもを)産みたくないのだ、育てるのは苦痛だという人が多いのであれば、そこはまた別の考え方で対処しなければいけないのですけれども、今現在、岡山県の希望出生率(は)2を超えています。2.05です。結婚したい人は多いですし、子どもを産み育てたいと思っている方も多い。それも何人育てたいのですかと言ったら、2人、3人という答えが多いわけですから、我々(は)そういった方々の思いを実現させることが出来ていないのです。いろいろな理由で。それはぜひとも皆さん方の希望をかなえる形で、この少子化対策に取り組んでいきたい、この地域の未来を元気にしたいと思っています。そこで、今さっき二つのプロジェクト(を)ご紹介させていただきましたけれども、一つは市町村と一緒にやろうということ、もう一つは企業と一緒にやろうということなのです。少子化(対策)について、さっきちょっと言い訳がましく言ったように、みんなで協調して、それぞれできることをやっていくのだということなのです。実際に結婚しようと思っている若い人たち、結婚したのだけど子どもをどうしようかなって思っている若いカップルの立場に身を置いてみますと、さあどうかな、もうこのタイミングで子ども(を産むのが)ちょうどいいのじゃないかなというときに、何がその環境を決めているのだろうか。県の施策も多少影響していると思います。国の施策(も)そこそこ影響があると思いますし、市町村で、例えば奈義町みたいにものすごく頑張っているところは、環境が良くなっているということは、十分想像がつくわけなのですね。意外と企業、どんな業界の、どの会社に勤めているかということで、ずいぶん違ってくるのだと思います。会社で決まるというよりも、その会社の支店とか、お店でも違うかもしれません。上司だとか同僚が、うちも子沢山だし、もうお互い様なんですよと言って接してくれるところだと、ずいぶん、そしたら(うちも)頑張ってみようということになるかもしれませんし、たまたま、仕事をちゃんとやらないのに何を言っているのだみたいな、冷たい正論を吐かれるようなところだと、ちょっとこれはしばらく(子どもを産むのは)待っておこうみたいなことになるかもしれません。その会社のトップが、我々は地域とともにやってきた会社なのだから、うちの会社でいい成績を上げようと思ったら、子どもなんて産んでいられないなんていうのは、これはもう本末転倒だよみたいなことを言って、男性だろうが、育休(を)やっぱり取るのは当たり前だよというふうに言ってくれるところと、育休(を)取っている時点で、出世する気持ちがないのだなということを暗にほのめかされるような会社では、全然違ってくるのだと思うのですよね。私とすれば、現実にそれぞれの子どもをこれから育てられる可能性のある若い方々、カップルの皆さんの環境を、子どもを産み育てやすいようにするために、企業ともこれまで以上に積極的にやり取りをして、これまであまりそういうことについて、企業のそれぞれのところに踏み込んでいくというのは、ちょっとそこまで、私、元々民間企業出身ですから、いろんなことを役所が指図をするということについて、あまり元々積極的な思いはないのですけれども、(少子化対策という)ここまで大事な問題であれば、これはむしろ、ぜひ一緒になって取り組みたい。これは当然ながら、アンケートに協力していただく必要があります。アンケートに正直に答えたら、なんかすごく不利益になったということにしたら、これは本当に申し訳がないわけでありまして、我々として、どんな取組が成果を上げているのかということをぜひ知りたい。いい取組をしているところ、(企業は)名前を公表していいということだったら、紹介をさせていただいたり、もしくはご迷惑(が)かからない形で紹介をさせていただく。いろいろなところで、これまで以上に踏み込んで(少子化対策に)取り組んでいきたいと思っています。

記者)
 コロナの医療体制のことです。実際、知事も県の目標としては、外来受け入れの医療機関の数の方が、外来の方が1.6倍、1,100(機関)。入院の方はもう2倍以上、160(機関)という目標を掲げられていたのですけど、今ちょっと現状、途中経過でも構わないのですが、その進捗状況ですね、そちらの思いを教えていただければと思います。

知事)
 外来(の医療機関)について、元々658(機関)でありましたけれども、この(感染症法上5類へ移行した)5月7日以前ということであります。今現在、855医療機関ということで、197機関増加をしたところでございます。それぞれの診療機関にご協力をいただきました。また、入院ということでありますけれども、元々5月7日以前で、確保病床を有していた医療機関が75医療機関でありました。現在のところ、それが152医療機関ということで、おっしゃるとおり、ほぼ倍になったところでございます。そしたら、(確保)病床はどうなのだということなのですけれども、実は、(確保)病床数は624床から568床に減少をしています。これは今、(感染状況が)落ち着いているということが一番大きな理由でありまして、ただ、オミクロン株では、重症化率(は)現状で下がっております。それを反映させまして、重症病床(数)は減少させるわけなのですけれども、中等症病床(数)については、できるだけ維持をするようにしているところでございます。とにかく、常にピークに備えてというのは、ちょっと正直、(医療機関への負担が)重すぎると。ただ、いざというときにきちんと対応できるようには努めたいということで、現状、こういうことになっております。ずいぶん多くの医療機関の皆さんに、5月7日以前もご協力していただきましたし、それ以降の体制変更についてもご理解をしていただいて、本当にありがたく思っています。

記者)
 関連になりますけど、(新型コロナウイルス感染者数の)定点把握の数字が、今日、(5月8日~14日の1医療機関当たりの感染者が)1.50ということで、県全体で出ていますけども、その数字は率直にどう受け止めていますか。

知事)
 1.50と言っても、これまでそういう数字(を)出してなかったわけで、何かピンとこないということだと思います。5月8日から14日までの1週間の感染者数が、(指定)84医療機関において126人ということになります。これも全部(感染者数を)取っているわけではありませんので、何と比べるかというと、結局その84の医療機関で、これまでどうだったのか、今回の126(人)はどういうことなのかということなのですけれども、その前の1週間(5月1日~8日)、同じ84の医療機関で報告された人数が128人でありました。ですから、ほぼ同じ、微減ということで、引き続き落ち着いた状況が続いていると思っています。(モニターを示しながら)このグラフ、これまで見ていたグラフともほぼ同じ形ですけれども、このグラフ(は)実は、今回発表させていただいたフォーマットに沿って、過去のデータを作り直したグラフになります。ですから、(感染者数は)1日ごとじゃなくて、これは1週間ごとの数字ですし、全ての医療機関の数字ではなくて、定点観測に指定されている84の医療機関分だけ取り出した数字がこれになります。その直近が126(人)で、その前の週が128(人)ということで、大体こういう形になって、もうずっと落ち着いている。この形が何かこれまでずっと見ていた形と、えらい違うなということでないということにご注目していただきたいと思います。実際、今の時点でこの84医療機関が、県全体のザクッと16%ぐらいを占めているのだそうで、6分の1、7分の1とかそんなものですよね。非常に綺麗な相似形になっています。6分の1、7分の1での形そのままにシュッと縮小をしています。これは別の県で、厚労省が行った研究事業でも、本当に、一部の医療機関でもきちんと選んで(数字を)取れば、全体の様子を本当に正確に把握できるということもわかっております。実は岡山県で同じようにやっても、ほぼ形が重なるということでありますので、その何か定点把握に変わったから大きな兆候を見逃すということは、今のところ心配ないと思っています。

記者)
 インフルエンザですと注意報とか警報というのがあって、国も絡んでくる話だと思いますけど、(県民に)お知らせするにあたっては、何か目安というか、そういったものはお考えですか。
 
知事)
 インフルエンザにはおっしゃられるとおり、警報を発するレベルがあります。(1週間の定点医療機関あたり報告数が)1.0を超えるかどうかですとか。コロナについても、これまで3年間、何回か議論があったわけですけれども、岡山県として先にこれ(基準)を超えたらこういうことをします、これ(基準)を超えたら、こういうお知らせをしますというのも一つの手なのですけれども、実際のところ、岡山県でこういう数字だとしても、大抵の場合、我々大阪からの波に強く影響を受けるわけです。大阪が、兵庫が燃えているかどうかということでずいぶん違いますし、日本全体でどんな体制を取っているのかということで、ずいぶん違ってまいりますので、あらかじめ、機械的にこうなったらこうするということをするのは、かえって、まだまだ大丈夫なときに、大げさに皆さんの行動を制約をしたりですとか、本当は、行動制約しなきゃいけないときに、そこ(基準)に達していないからボーっとするというのは、ちょっとこれまでの岡山県庁の行動パターンからして、なかなかないとは思いますけれども、常に我々、毎週総合的に判断をして、これがちょっと心配なのですよということがあれば、適宜お知らせをしたいと思っています。5類に引き下げになったからといって、安心できるような病気になったわけではないということは、我々も自覚をいたしております。今のところ大丈夫ですけれども、また状況については、必要なときにお知らせをしようと思っています。

記者)
 全然別件なのですけれども、将棋の叡王戦で菅井八段が奮闘(五番勝負の1勝2敗)していますが、次は本当に負けられない戦いになってくるわけですけども、これまでの戦いぶりとか、あるいは今後へのエールがあればお願いします。

知事)
 本当にこの岡山の将棋ファンにとって、もしくは振り飛車党にとって、これも負けられない戦いです。藤井聡太、今何冠でしたっけ、六冠でしたっけ、もうとてつもなく強いですよね。今の名人戦で見ても、いやもう現役最強と言われた渡辺(明)名人に対して、あんな圧倒的な、先日は逆転で(渡辺明)名人(が)勝たれましたけれども、そんな中で、よくぞ菅井八段(は)、常に接戦に持ち込まれているということで、前回(5月6日の叡王戦第3局)もなんかね、もうあれは私(は)途中、これは勝てる、これは勝てると思っていて、やっぱりそれは相手が藤井聡太(六冠)ですから、簡単じゃないということなのですけれども、常にわくわくさせてくれる、本当に手に汗握る接戦とはこのことかということでございます。次、(菅井八段の)先手番が回ってくるわけですので、ぜひ勝って、逆王手をかけていただきたいと強く期待をいたします。もう多くの将棋ファンが、菅井八段(が)勝てよと、毎回エールを送っているわけでありまして、ぜひここでね、(以前獲得した)王位に続き、二つ目のタイトルを取っていただきたいと思っています。

記者)
 (少子化対策に挑戦する)市町村バックアップ事業についてお伺いしたいのですけれど、ちょっと細かいかもしれないのですけど、この2年間のサポートを終えた後、(サポートを受けた)自治体にこうなってほしいとか、何かそのサポートを得た後の理想の姿とかあれば教えてください。

知事)
 もうとにかく、伴走型で一緒にやろうと。それぞれの地域でずいぶん地域特性違いますよね、明らかにね。国が(施策を)どんとやります。県が(施策を)どんとやりますというときに、なかなか地域特性に応じた微妙なさじ加減っていうのは難しいです。こっちには(予算配分を)多め、こっちには少なめみたいなことは、事実上できないわけですから。ですから、これはもうどこにとっても大事だろうということを、国も県もやって、その先、その地域特性に合わせて、それぞれの市町村でどう最後の味付けと(いう)よりも必要な、その地域に効果的な施策をやっていただくかという、すごく大事なことなのだろうと思います。この2年間を使って、それぞれどういう特徴があるのかということを、きちんと認識をしていただく。我々も勉強をさせていただく。一緒にやることで、どんな効果があるのか、ないのかということも、我々もみんなで勉強していって、さっき言いましたけれども、横展開というのが大事なのだと思います。似たような状況にあるところ(市町村)は、(他の)似たところからすごく勉強になると思いますし、違うところがどう違っていて、どういうふうに施策を調整しているのかというのを見るのも、私は悪いことじゃないと思っています。とにかくそれぞれのところ、あと、どう一押しするのが、効果的なのかということについて、みんなで勉強していきたいと思っています。我々も、そのさっき言いましたけれども、そこまで市町村のところまで入り込んで、お宅は、ここはもう十分出来ていますけど、こっちの方が足りてないですねみたいなところまで(踏み込んで)やってこなかったという反省もございます。今回は手挙げ方式ですから、一緒にガッツリ取り組むことについては、先方の了解を得ている形になっているわけですので、ぜひしっかりと取り組んでいきたいと思っていますし、2年間、そういうことでお互い勉強をしたその成果を、ぜひ引き継いでいきたいと思っています。

司会)
 それではこれをもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見