ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事記者会見 > 2023年4月7日知事記者会見

本文

2023年4月7日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0849683 2023年4月10日更新公聴広報課
会見写真

新年度にあたって

 私からは、2項目お話をさせていただきます。
 はじめに、新年度にあたっての私の思いについてであります。
 新型コロナは、最近では感染状況も低位で推移しており、来月には感染症法上「5類」に移行するなど、日常生活や経済活動はアフターコロナに向かいつつあります。県としても、この3年間に生じた様々な変化に対応してきた経験と得られた知見を活かしながら前向きに取り組む、反転攻勢の1年にしたいと思います。
 これまで取り組んできた「教育の再生」と「産業の振興」は、様々な分野で成果が現れてきていると実感しており、この好循環の流れを一層加速させてまいります。
 加えて、喫緊の課題である人口減少問題、脱炭素化、デジタル化などにも的確に対応し、とりわけ、少子化対策については、20年後、30年後を見据え、さらに踏み込んだ取組を進め、すべての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」の実現を目指してまいりたいと存じます。

おかやまマラソン2023について

 次に、おかやまマラソンについてであります。
 本年11月12日に第7回目となる「おかやまマラソン2023」を開催いたしますが、開催の7か月前にあたる来週の12日から、いよいよランナー募集が始まります。今大会では、マラソンの定員を15,000人とコロナ禍前の2019大会の定員に戻すとともに、人気の高かったファンランを復活いたしますので、より幅広く、多くのランナーの皆様にご参加いただける大会としております。ゲストランナーも、スペシャルアンバサダーの有森裕子さんや、今回フルマラソンに初めて出走していただくアンバサダーの山口衛里さん、また、オリンピアンの坂本直子さん、中村友梨香さんにもご参加をいただき、大会を盛り上げていただくことになっています。
 引き続き、皆様に一層愛される大会となるよう、実行委員会を中心に全力を挙げて準備を進めてまいりますので、ぜひ多くの皆様のご参加をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 今、県議選が近づいていまして、投票率が前回過去最低の42.30%、(岡山)市議選は40%を割る(39.45%)という状況です。この現状の受け止めと、県民に一票(を投じていただきたい)ということで呼びかけがあれば、その2点お願いします。

知事)
 投票率の低下、大変憂慮をいたしております。個人個人で言えば、自分の一票で当選は変わらないという考えはあるのかもしれません。ただ、みんながそういう思いを持った時点で、この民主主義が機能をしなくなります。みんながこれはもう自分のことだというふうに思うからこそ、この民主主義が機能するわけでありまして、ここはもうぜひ非常に大事な仕事だと思って、最近ボランティアでゴミを拾ったりですとか、困っている人を助けたり、本当に若い人まで一生懸命頑張ってくれている。本当に素晴らしいことなのですけれども、この投票というのはボランティアではない。これは権利の行使なのですけれども、地域を守るという意味においては、そのために自分の時間を使うという意味では、ボランティア何回分にも匹敵する非常に大事な活動だと思っています。逆に、投票に行っていないのに、私はボランティアでいいことしているのですというふうに思っている方、若い方で特にいらっしゃると思うのですけれども、順番違っていませんか?まず、地域をこれからも守って支えて機能していくためには、あなたの一票が非常に大事なのですよということは、何度でもお伝えしたいと思っています。もう一つだけ、ずいぶん前に読んで、うろ覚えですけれども、有名なイマヌエル・カント、哲学者のカントが、平和について書いた有名な短い本(「永遠平和のために」)があります。永遠平和についてとか、訳し方で恒久平和についてとかになりますけれども、平和の状態を維持するためには、どんなことが必要なのか、どういうことが役に立つのかということをいろいろ書かれているのですけれども、その中で、私が非常に印象に残った部分、書かれたのが200年か300年か前ですから、その当時は、民主国家はそう当たり前ではなかった頃ですけれども、民主制、特にカントは共和制というふうに、広く言えば民主制、君主制ではなくて、民主制が平和の維持に非常に重要だということを言っています。ロジックは非常に単純で、貴族とかが統治している、特権階級が統治している国だと、戦争で犠牲になる人、死ぬ人と意思決定をする人が分かれてしまう。そうなると、本当に領土を取れるかなという損得で戦争が行われるので、なかなか戦争をやめた方がいいですねということにならない。ところが、国民が主権を持って、その代表が国を動かすことになると、戦争で犠牲になる人と意思決定をする人が基本的に被ってくるので、戦争のコストがちゃんと組み込まれて、そうそう戦争をしたいと思うことにならないという、今考えれば当たり前かもしれないし、そういうことを書物で唱えたのは、カントが初めてなんだそうですから、素晴らしいことだなと思うのですけれども、もしそういうことで、民主主義が形骸化をすると、皆さんが非常に大事に思われている平和も守れなくなるかもしれない。平和の基礎の民主主義、民主性があるのですよというのは、カントが唱えてから、今かなり共有をされていることだと思いますけれども、(投票をしないことによって)その土台をあなた崩すのですかということについても、ぜひ問いかけたいと思います。ぜひ投票していただきたいと思います。

記者)
 先ほど冒頭でも多少触れられましたが、春休み期間を迎えてもコロナの感染状況は引き続き落ち着いているという中で、ステージも変わりつつあるなとは思うのですけれども、5月8日の(感染法上の)5類移行に向けて、県の方でもいろいろ準備を進められていると思うのですが、このタイミングでの県民への周知啓発事項があればというのと、ワクチンの(県営)接種会場も先月(3月25日)で閉じられていると思うのですが、そのあたりの県民への周知はどのように進めていかれるのでしょうか。

知事)
 実際、(新規陽性者の推移を表示したモニターを示して)この山を見ていただくと、これが第8波、第7波ということなのですけれども、この第7波も結構下まで落ちてきたのですけれども、第7波はこのあたりで(下がりきらずに)また上がって第8波になります。第8波の落ち方、これは近年、8回の波の中で言えば、第1波のときは本当にもうべたっと(新規陽性者が)ゼロのところまで落としたですとか、デルタ株、第5波のときに、岡山県にもワクチンが届いて、そのときにはズドンと落ちました。第5波のときの落ち方、第1波のときの落ち方は、本当にかなり下まで落ちたことに匹敵しているなと。私、全部の波の落ち方を今比較して申し上げているわけではないですけれども、(あとは)印象ですけれども、(第8波は)かなり下まで落ちた。落ちた段階で人の移動が多い新年度を迎えることになったというのは、これよかったなと思います。とにかく、人の移動が感染をまた拡大させる大きな要因になりますので。ただ、東日本を中心に、前週の数字よりもプラスになっている県がずいぶん出てきているというのも事実であります。4月4日現在で、この1週間の移動平均で、前週比較でプラスになっているのが、今18県あるという報告が出ておりまして、ここまで下げ止まってしまうと、ほんのちょっと上がっただけでもプラスになるということもあるのですけれども、ずっと長い間、前週(と比較して)マイナスが続いてきましたので、大体いま底を打っている状態。このかなり良い状態をいかに長く続けるかというのは、我々が、マスクは個人の判断ですし、いろいろな方向の制限(は)ずいぶんなくなってきていますけれども、それでも、例えば体調が悪いのだったら、気をつけるですとか、熱があるかどうかきちんと自分で把握するですとか、そういったそれぞれの人のちょっとした注意が、新たな波を作ることを防いでくれると思います。第9波へ来るのか来ないのかまだわかりませんが、これで最後になってほしいと思いながら、波がもう8回も来ているわけですから、第9波は来ないとは、残念ながら言い切れない。できるだけ来ないように、もしくはそれまで時間が空くように、もしくは、来たとしても小さな波にするように、我々(は)気をつけていかなければいけないと思っています。

記者)
 最低賃金の(区分)再編で、今回岡山県(の区分)がCからBに移るということになりましたけれども、今の時点で受け止めなどあれば教えてください。

知事)
 最低賃金については、二つの見方があります。最低賃金ですから、それが上がるというのは賃金全体の底上げに繋がるわけであって、これは特に物価高騰で苦しんでいる家庭を応援する、非常に大きな力になるという見方は当然あります。その逆側ですけれども、(賃金を)支払わなければいけない中小企業というのは、本当に、なかなか中小企業自体も原料高ですとかいろいろなことで苦しんでいるところに、さらに最低賃金が上がることによって、その企業の存続が危ぶまれるですとか、もしくはこれまで維持していた雇用が維持できなくなるということになると、これは中小企業の経営者を始め、関係の皆さんにとってはなかなか厳しいだろうなということと、あと、実際にこの最低賃金だと、(人を)雇ったら採算が合わなくなる。(事業から)撤退する、もしくは(人手を減らして)機械化をするですとか、そういうことになると実は、これまで雇用されていた人が失業してしまうということもあります。ですから経済学で言えば、最低賃金は上げれば上げるほどいいというものではないというのは、定説になっています。状況に合わせて、変えていくべきものですので、これは国の審議会の方で、岡山県の状況がどうなのかということをきちんと認識をしていただいて、グループ分けで、またそれぞれの水準はまた別の決め方なのだそうですから、それぞれの方がきちんと現状の把握、認識した上でご判断いただきたいと思っています。

記者)
 決まっていればで結構なのですけれども、おかやまマラソン、知事は今年どんな感じで参加されるのか、教えてください。

知事)
 ありがとうございます。私(は)ファンランが大好きで、去年はファンランがないということで、黙ってそこで見ているのか、それともリスクを覚悟でフルマラソンに挑戦するのかという、非常に厳しい二者択一の中でフルマラソンを選びました。大変つらい思いをしながら、5時間55分で完走したわけでありますけれども、今年のおかやまマラソン(は)私の大好きなファンランが戻ってくるということで、はい、ファンランに出ようと意欲満々でございます。ご質問ありがとうございました。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見