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2018年8月3日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0571207 2018年8月6日更新公聴広報課
会見写真

平成30年7月豪雨災害への対応について

 私からは、平成30年7月豪雨災害への対応について、6項目、お話をさせていただきます。

 まず、平成30年度8月補正予算の専決処分についてであります。
 昨日、安倍総理大臣をはじめ関係大臣等に対し、岡山・広島・愛媛の3県で豪雨災害に対する要望を行ったところであります。
 その際、安倍総理から、「生活・生業再建支援パッケージ」に基づき、被災地の生活・生業の再建に向け、緊急に対応すべき施策が打ち出されました。
 本県においても本パッケージに迅速に対応し、被災者の生活再建支援と地域産業の復興支援のため、緊急に対応しなければならない事業をまとめた補正予算を、先程、専決処分いたしました。
 その概要について、資料に沿ってご説明いたします。

配布資料1の1ページをご覧ください。
「1.予算編成のねらい」については、先程申し上げたとおりであります。
「2.補正予算額」でありますが、総額95億1,873万円となっております。

2ページの「3.項目ごとの事業概要」でありますが、まず、被災者の生活再建支援であります。
被災者の方々が、安心して日常生活を送ることができるよう、孤立防止のための見守りや、訪問による相談などの支援を実施いたします。
 また、こうした方々の心のケアを行うため、おかやまこころのケア相談室を設置し、一人ひとりの気持ちに寄り添い、個々の実情に応じた支援をしてまいります。

次に、3ページでありますが、地域産業の復興支援であります。
 被災中小企業者等にとって、自社の努力のみによる復旧・復興は非常に困難であると考えられます。
 そのため、グループで復興事業計画を作成し、認定を受けた場合、工場や店舗などの施設や、生産機械などの設備の復旧費用を支援してまいります。
 また、豪雨災害以降、観光客が大幅に減少していることから、周遊旅行等の需要を喚起するため、宿泊料金等の低廉化支援を実施し、県内の観光産業を盛り上げて行きたいと考えております。
被災した農業者の経営再建に向け、農業用機械・施設の整備や、資金の調達に対する支援を行います。

 ただいま説明させていただいた事業を中心とし、今回専決処分により措置した補正予算について、事業効果を最大限に高めるため、早期に執行してまいりたいと存じます。
 引き続き、直面する課題や現場のニーズを踏まえ、様々な支援策を検討してまいりたいと存じます。

 次に、組織改正についてであります。
平成30年7月豪雨災害への災害対応業務が、応急業務から被災者の生活再建に向けた業務へと移りつつあることから、被災者の生活再建支援の取組を迅速かつ効率的に実施するため、保健福祉課内に新たに「被災者生活支援室」を設置することとし、8月6日付けで組織改正を行います。

 次に、岡山県死亡弔慰金・災害見舞金及び義援金の給付についてであります。
 県では、このたびの自然災害により亡くなった方のご遺族や、住家が全壊した方に対し、災害見舞金等をお届けすることとし、本日から順次手続きを始めることといたします。
 また、義援金につきましては、先日の第1次配分後も多くの方から義援金が届けられており、改めて、全国の皆様からの温かいお気持ちに心からお礼申し上げる次第であります。
 現在までで20億円を超える額となっており、被災者の皆様に一刻も早くお届けするため、第1次配分の5億5千万円に加え、第2次配分として約12億円を8月10日を目途に市町村に配分することといたしました。
 お寄せいただいた義援金は、今後も順次追加配分を行うこととしております。

 次に、人命救助活動に対する知事感謝状の贈呈についてであります。
 このたびの豪雨災害においては、自らの身の危険も顧みず、多くの人々の貴重な命を救ってくださった方々がいらっしゃいます。
 こうした方々のように現場に遭遇した際、咄嗟の判断で行動を起こすことは、実際にはなかなかできることではありません。今回、勇気ある人命救助活動を行った方に対し、岡山県知事として感謝の意を表するため、感謝状を贈呈することといたしました。

 次に、災害廃棄物についてであります。
 今回の豪雨災害により発生する災害廃棄物につきまして、県の災害廃棄物処理計画等に基づき、現時点での発生量推計を行いましたところ、本県の年間ごみの総排出量の6割に相当する約41万トンとなりました。
 特に被害が甚大な倉敷市におきましては、市の年間総排出量の1.8倍に相当する約34万トンの推計となっております。
 これら災害廃棄物につきましては、既存の廃棄物処理施設の活用のほか、選別・破砕などの中間処理を行う仮設施設の整備等も視野に入れ、処理主体となる市町村や関係者と協議しながら、今後の円滑な処理に向け、県としても全力で支援してまいりたいと存じます。

 最後に、公共土木施設の復旧状況についてであります。
 現在、倉敷市真備地区で応急工事を進めております一級河川末政川について、8月4日までの完了を目指しておりましたが、本日中に完了する見込みとなりました。
 この工事の完了により、県管理河川の全ての破堤箇所について、応急工事を終えることになります。
 また、県管理道路について、通行止めの解除に取り組んでいるところですが、井原市西江原(にしえばら)地区の国道486号の応急工事が、本日完了し、片側交互通行となりました。これにより、国道の通行止めは全て解除されました。

 今後とも、県民の皆様の生活や経済活動が一日も早く回復するよう、国や市町村、関係団体等と連携・協力し、復旧・復興に向け、全力で取り組んでまいりたいと存じます。

私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 専決補正予算について、本日閣議決定し、即日の専決ということになりまして、その辺りの思いを。

知事)
 とにかく被災された方々、本当に困っていらっしゃいます。1日も早くお救いしたい。また、工事の関係、1日でも早く取り掛かって完了をさせたい。観光被害、今日も続いています。とにかくいろいろな仕事を1日でも早く取り掛かって、1日でも早く完了させることで、少しでも被害を小さくする、若しくは復旧を早めるということで、決まっていないものについて対応はできませんけれども、あらかじめこうなるのではないかということで準備をしていたことがありましたので、本日の専決となりました。
 これもひとえに、私どもがいろいろとお願いをしていたことに対して、昨日、総理をはじめ主要大臣にお会いさせて頂きましたけれども、ほぼ全ての分野において、前向きな回答を頂いたことによってできたことであります。繰り返して感謝を申し上げたいと思います。

記者)
 機構改革で、被災者生活支援室ですけれど、具体的にどういうような業務を行うのか中身について。

知事)
 組織改正、その考え方とすれば、発災後、一週間はとにかくあなたがどこにいるか関係なしに動きますよということで、応急処理に当たったわけであります。
 フェーズが変わってきまして、そろそろ中長期的な仕事に取り掛かるということで、いつまでも本籍はここだけど、今は違うことをしているということをするのはよくないだろうということで、この名前のとおり、被災者生活支援室、被災者が一刻も早く普段の生活を取り戻すための事務処理、これは多岐にわたりますがそれをまず担う。
 この需要があることも間違いありませんので、まずこれについては、新たに室を設けて、これは保健福祉課内ありますけれども、臨時の仕事ではなく、きちんとした本来業務として対応する形を作ったということです。

記者)
 大きいところでいうと、被災者再建生活支援とか。

知事)
 はい、そうですね。
記者)
 あと、これから出てくると思うんですけれど、災害援護資金とか。

知事)
 おっしゃるとおりです。災害救助法に係る事務、災害援護資金事務、それから先ほどおっしゃられた被災者生活再建支援金に係る業務などであります。

記者)
 知事の感謝状、これ具体的には特定の方にあげる、それとも今回色んな市民の方が救助活動されている。

知事)
 そうですね。今、我々の方で決めているのが、内藤翔一さん、中本屋工務店さん、それから山中正信さんのお三方です。
 明らかに私自身も新聞、テレビの報道に接する中で、何人もそういった方がいらっしゃいます。実はむしろそれぞれの皆さんの取材活動中で、この人頑張っていたという方がいらっしゃいましたら、名前ですとか連絡先を教えて頂けましたら、我々の方でご連絡をさせていただいて、辞退しますっていうことでなければ、ぜひ感謝状を贈呈させていただきたいと思っております。
 これは昨日、両陛下にご説明をさせて頂きました時も、大変これは素晴らしいことだというふうにおっしゃって頂いたところでありまして、地域の絆が強いところっていうのは本当に素晴らしいですね、という感想を、私自身もこれは本当に誇りとすべきことだなと考えています。

記者)
 災害廃棄物のことで、今日県全体のまとめとしては、たぶん初めて出されたと思うんですが、改めて今後のごみの処理の方針などについて。

知事)
 今回、かなり推計が入っております。これからずいぶん動く可能性もありますけれども、初めて数字が出てきたということで、その数字を岡山県、若しくはそれぞれの市町村の年間のごみ処理量に比べて非常に大きいということがはっきりしてきたところであります。
 それをどのように処理をするのか、いつまでに処理するのかということについては、もともとごみの処理については当該市町村の仕事でありますけれども、例えば先ほど申し上げました倉敷市については、年間のごみの量の1.8倍と年間のごみの量を超える量が出てくることが予測をされているわけであります。市でできれば市でするわけですけれども、できなければ、なかなか難しいと思いますけれども、県が委託を受けて処理するとか、県だけでもできなければ、中川環境大臣もおっしゃっていましたように、広域処理、他の県、他の地域にもお手伝いをいただいて処理すると、いろいろな可能性が考えられると思います。これから各方面と協議をしていきたいと思っています。

進行)
 それでは、以上をもちまして知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見