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2017年9月27日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0531547 2017年9月28日更新公聴広報課
会見写真

今議会を終えて

 私からは、3項目お話をさせていただきます。
 まず、先程、閉会いたしました9月定例会についてでございます。
 今議会では、県政全般について、幅広いご質問やご意見をいただきました。
 学力向上につきましては、学力・学習状況調査の結果から、授業改善や家庭学習の取組などの成果が現れたと考えております。引き続き、教育県岡山の復活に向けた取組を進めてまいります。
 自動車産業の育成につきましては、「岡山県自動車関連企業ネットワーク会議」とも連携し、引き続き本県の基幹産業として発展できるよう、取り組んでまいります。
 就労継続支援A型事業所の閉鎖に伴う障害者解雇問題につきましては、国や市町村と連携し、就労を希望する全ての利用者の受け入れ先が決まるよう、対応してまいります。
 また、昨日、A型事業所を対象とした臨時の集団指導を行いました。今後とも適切な指導に努めてまいります。
 結婚支援の推進につきましては、「おかやま縁むすびネット」のスムーズな登録・閲覧に向けて市町村と連携し、特設会場の開設頻度を増やしてまいります。さらに常設会場の新設を検討するなど、結婚の希望がかなうよう取り組んでまいります。
 今後とも「生き活き岡山」の実現を目指し、県民の皆様とともに全力で取り組んでまいりたいと存じます。

岡山県文化特別顕彰について

 次に、岡山県文化特別顕彰についてでございます。
 この度、県では、書家の髙木聖雨氏と将棋棋士の菅井竜也氏に、岡山県文化特別顕賞を贈呈することといたしました。
 髙木聖雨氏につきましては、中国古代文字・金文(きんぶん)で多彩な書を表現する漢字書家として、大いに活躍されています。
 日展の最高賞・文部科学大臣賞をはじめ、本年6月には国内最高峰の日本芸術院賞、同時に本県出身者では初となる恩賜賞を受賞されました。
 この素晴らしい功績に対しまして、顕彰するものであります。
 菅井竜也氏につきましては、2010年にプロ棋士となられて以来、類まれなる成績で昇段を重ねられました。
 そして、先般、第58期王位戦を制し、25歳の若さで、見事、初タイトルを獲得されました。
 本県出身者のタイトル獲得は、実に34年ぶりの快挙であり、県民に多くの感動を与えたことに対しまして、顕彰するものであります。
 髙木・菅井両氏におかれましては、今後とも各界の第一人者として、より一層ご活躍いただきたいと存じます。
 なお、贈呈式につきましては、お手元資料のとおり、10月24日に県庁において、執り行うこととしております。

「留学促進フェア in OKAYAMA 2017」について

 最後に、「留学促進フェア in OKAYAMA 2017」についてでございます。
 10月28日土曜日に、高校生、大学生の皆さんを対象とした留学促進フェアを開催いたします。
 ステージイベントでは、私とタレントの関根麻里さんとの対談を行い、留学のすばらしさなどをしっかりと皆さんにお伝えしたいと思っております。
 今回は米国総領事館の協力をいただいており、米国大学の担当者との個別相談会も開催します。
 また、奨学金制度の紹介や留学経験のある方を囲んでの座談会など盛りだくさんの内容を予定しております。
 グローバル人材の育成には、留学が非常に有効ですので、一人でも多くの皆さんに留学を前向きに考えるきっかけとしていただければと思います。
 私からは、以上でございます。 

質疑応答

記者)
 岡山県文化特別顕彰についてですが、このお二人が岡山県、そして県民にとってどのような存在で、どのような人たちで今回の受賞に至ったのかというところを教えてください。

知事)
 髙木聖雨氏については、日本芸術院賞、同時に本県出身者として初の恩賜賞を受賞されたということでございます。菅井七段についても先程申し上げたとおりでありますが、34年ぶりに本県出身者としてタイトルを獲得されたということでありまして、岡山県文化特別顕賞は「国内又は国外において顕著な功績を挙げた者」ということでありますので、その要件を十分満たすものだと考えているところでございます。
 文化、いろいろなジャンルがあるわけでありますが、書家として本当に高みを極められ、芸術の薫り高い伝統文化を大事にしている岡山県として本当にふさわしく、我々としても、自分たちはいろんな文化が根づいているんだということを思っていてもそれを体現される方がいらっしゃらないと、自分たちが言ってるだけということになりかねないわけですが、本当に我々の誇りを体現されているというところでございます。
 菅井七段は対照的なほどの若手でありますが、岡山県は大山名人を輩出した地域でありまして、将棋が盛んな土地柄であります。タイトル獲得という意味で少し間があいていて、何といっても倉敷に記念館があるぐらいですし、倉敷藤花戦を毎年開催をしているぐらいですから、そういった将棋に縁の深い、将棋ファンの多い岡山として、本当に待ち焦がれたタイトルということでございます。これを機に、藤井聡太四段が日本中に将棋ブームを巻き起こしているように、是非この岡山ではさらに将棋を、私は囲碁も同時に盛り上げていただければと思いますが、同じく非常に素晴らしいものですから、囲碁将棋、いろんな意味で盛り上げていきたいと思います。
 菅井七段は大変珍しく、今、将棋棋士は東京か大阪周辺に住む方が多いんですよね。そのほうが便利ですから。対局は大抵、東京か大阪でありますので、将棋会館で。その中で珍しい、地元に残ってプロ棋士を続けられている、また地元の小・中学生をはじめアマチュアへの指導に大変熱心な方でありまして、そういう意味でも本当にありがたい、素晴らしいと考えています。

記者)
 小池百合子さんが新党を立ち上げられて、その中で、現在の知事会、中央官僚出身者が多いと。だから地方分権が進んでないと。知事は逆の立場なので、その点で何か感じられたようなこととかありますか。

知事)
 小池知事は、確かにそういうことはおっしゃられました。私自身、中央官僚出身だから地方分権が進まないというところをダイレクトに結びつけて考えたことはあまりありません。私の仲良くさせていただいている方々、やはり全体の比率が高いわけですから、中央官僚出身の方も多いですが、自分たちは国で一生懸命ベストを尽くしてきたけれども、立場を変えて、この仕事をしてみて、やはり地域ごとに随分、狭い日本とはいっても事情が違うと、もっと地方分権進めてくれたほうが、絶対に税金の使い方、日本全体としていいことができるというふうに思われている方が多いですし、その攻め方についてもみんなで相談をしている間柄ですので、その中央官僚だからだめだ、私は中央官僚じゃないからできるということを敢えて申し上げることではありません。
 ただ、その熱意というものは大事だと思いますし、そもそもそういう自信がなければ、自分たちでいろいろやっていくんだと、そのほうがむしろうまくいくんだという気持ちがなければ、進むはずはありません。私は、もともと民間経営者としてのノウハウですとか気持ち、納税者の代表として、もしくは、大したことはありませんが、年数からして、留学、もしくは海外に住んだ、もしくは外国の会社に勤めた経験も含めて、この役所をもっとうまく経営できるのではないかと思ってこの立場に挑んだ人間でありますので、出身がどうこうということとは別に、今は全部国の言うとおりに自動的にやってればうまくいくような段階ではないなという点では、実は思いはかなりかぶっているところはあるなと思っています。是非、しっかり地方分権、地方分権のための地方分権ではなくて、地方分権したほうが必ずいいぞということについては、しっかり訴えていきたいと考えています。小池知事がこのような取組をされている。是非国全体が、もっともっと、本当はどういうやり方がいいのか、いろいろ考える一つのきっかけになれば素晴らしいと思ってます。

記者)
 小池さんがおっしゃってることは100%当たってることじゃないよということですよね。

知事)
 100%ではありません。そういう中央官僚イコール地方分権に無関心ということではなさそうだなと。でも、いろいろ風穴をあけようとされているということに対しては敬意を表したいと思っています。

記事)
 国政の話です。明日、衆議院が解散される予定ということですが、安倍首相は解散の大義として、消費税増税分の使途変更であるとか、北朝鮮対応というものを挙げているんですが、それに対して国民も疑問に思ったりとか批判があったりということが今あるんですけれども、知事としてその受け止めをお願いします。

知事)
 私は本当に岡山をどうするかということで頭のほぼ全てを占めてる人間ですので、国政についてあまり適切なコメントが言えるかどうか甚だ自信がございませんが。
 そもそも、「私は今の体制がベストだと思っているので、是非衆議院、解散せずに5年させてほしい」と言ったら、これは憲法違反になるわけでありまして、4年間の任期のどこかで解散をしなければいけないというわけであります。来年になったらもっと、いろんな意味で、北朝鮮問題をはじめ、事態が切迫しているので、今解散したほうがいいですとか、もしくはいろいろなことで今が適切だと判断したと総理が思われたのであれば、もうそれはそれが解散のタイミングであろうと私自身は考えています。これはそんなに深い考えがあってのこととかというよりも、本当に学校で習ったそのままのようなことでありますが。ただ、解散(選挙)というのは、長くても4年に1回与えられたせっかくの国民の権利でありますので、そのときにいろいろ、それぞれの問題についてどうするべきなのかということが議論として沸き上がって、国民が自分の納得できる意見表明、選択ができるということが大事だと思っています。

記事)
 冒頭、今の体制がベストというふうにおっしゃったのは。

知事)
 つまり、総理大臣が今の議席に満足しているので、是非5年、衆議院をさせてほしいと、これ、当たり前です、憲法違反じゃないですか。ですから、長くても任期満了の4年間ですから、それまでに解散をしなければいけないわけですから、任期満了かそれ以前の解散ですから、それについて、2年目だからだめとか3年目だからいいとか、それは私が言うことではないのかなと。

記者)
 続けてですけれど、北朝鮮の対応はそれとして、消費税増税に関しては2年先のことで、どうして今それが争点になり得るのかという批判があったりとかもして、今、安倍首相は増税分を社会保障の、教育料の無償化だったり子どもの子育てだったりとかというものにより多く充てるというふうにおっしゃっていますが、もしそうなれば、都道府県のほうにもそういう財源が来るようなので関係してくるような話になってくると思うんですが、そういう議論が今出てくることに対してはどう思っていますか。

知事)
 唐突に出てきたなというのは正直な実感ではありますが、これは政治はもう意見集約をしてるわけですから、いろんな意見が、大ざっぱに一緒な人が一つの政党をつくり、でもそうはいってもぴたっと一緒ではないので、その政党の中でいろいろな意見をすり合わせていって公約を作って、その公約を国民に問うということでいえば、かなり党内の意見集約が、早かったというか、集約できてるのかどうか私もよくわかりませんけれども。ボトムアップには見えなかったなというのは、私の率直な感想です。ただ、ボトムアップでなければいけないのかどうかはまた別の話でありまして。

記者)
 就労継続支援A型事業所について、先ほどの話にもありましたが、4月の厚労省の制度改正によって、よく言われる「悪しきA型事業所」と言われるようなところですとか、ちゃんとやってるところであってもなかなか運営状況が厳しくなるみたいで、実際、県の調査でも8割ぐらいが改善が必要だということが出てましたけれど。そういった実態を受けて、今後、知事は、倉敷の件については再就職を頑張っているということだったんですが、そこ以外のところについて、課題と、それに対してどのように県としては支援を、横展開ですとか意見交換会みたいなことを考えますということは、議会でもたしか答弁があったと思います。それを踏まえて、改めてお聞かせいただけますか。

知事)
 まずもって、厚労省が新しい仕組みを作った。その仕組みがあまりにも事業者にとって魅力がないものであれば、仕組みは作るけれども全く誰も手を挙げないということになります。ですから、何とか手を挙げてもらいたいと、例えば、最初の3年間はちょっと援助を手厚くしますよとかというのは、これはいろんなところで考える一つのバリエーションであります。今回、そういうことで手厚くした結果、事業者が随分応募をして、多くの障害者の方がA型事業所で雇用された。これ自体は素晴らしいことでありますが、ちょっとこの補助というか、条件が少し、今考えれば緩かったということで、あまりしっかりとした計画が立てられていない、もしくはちゃんとそれに見合うような付加価値がつくような仕事を見つけられていないにもかかわらず、これは補助金を足せば、作業で付加価値がついてなくても回るじゃないかという安易な判断をする事業者を招き入れることに結果的になってしまった。これは、結果的には残念なことでありまして、ですから今回、その是正をしようとしたということは、私は正しいことだと思っています。何か新しいことをするときに、ぴたっと後から考えて絶妙の幅で補助率を決めるというのは、これは事実上なかなか難しいことでありまして、ですから、やってみて、そこから状況を見て微調整をするというのは、私は全般的に正しいと。今回、その調整幅が大きかった。今から考えれば、随分手厚過ぎたところが多分あったんでしょう。それを正しいというか、妥当な線に戻そうとすると随分そのギャップが大きくて、多くの事業所が戸惑われているというのが現状なのかなと考えています。
 我々として、つい昨日、集団指導を行いまして、これから個別の指導なり相談なりを受けていくことになります。事業者の皆さんも、当然、できるだけ障害者の皆さんの特性を生かした、足に障害をお持ちだけれども手先は器用なんだとか、どういう組み合わせでやると求められている水準の賃金を払った上で回していけるのか、これはもう本当に経営の本質にかかわって、工夫のしどころでありまして、是非それぞれの事業所には、経営者としてさらなる工夫を求めたいと思っています。県としてもそういった知恵を出す部分については、協力を惜しまないつもりであります。
 あと、それぞれのところがこれからどういうふうに判断するかと。これはまさに経営ということを申し上げましたので、我々が、あなたが続けるべきです、あなたはやめなさいみたいなことを断定的に申し上げることはなかろうと思いますが、もともとの理念に立ち返って、是非いろんな工夫、純粋な民間企業としてやっていけることはなかなかないであろうから補助をしているわけですから、認められた幅、認められた分野への補助で、きちんと回るようにしっかり頑張っていただきたいと思っています。

記者)
 追加です。県としては、ではどういった支援とかを今お考えなのかということと、昨日の集団指導の中で、厚生労働省の担当者の方からは、入り口を厳しくするというんですか、設立の、認可のこと、そこを厳しくするということ、そのことについてどうお考えでしょうか。

知事)
 それはそうだと思います。最初にこの仕組みを作ったときに、すごく敷居を低くしてしまったというのは、これは今となってみれば反省なわけですから、今から入ろうとする事業者に対しては適切な高さ、今よりは随分高いハードルを課すということになるのは当然だと思っています。入ってきている人に対しては悩ましいところでありまして、先ほど申し上げたように、是非きちんと回るようにしていただきたいですし、どうやってもなかなか難しいということになったら、またそれはちょっと悩ましい判断をしなければいけないことだと思います。ちょっと今、まだ指導を始めたばかりですので。

記者)
 国政に話が戻るんですけれども、近々衆院選がありまして、毎回、投票率というものが非常に問われると思うんですが、県として、投票率アップに向けてどのように取り組まれているのかというところを教えてください。

知事)
 これが大変悩ましいところでありまして、去年の知事選のときも、とにかくもう一人でも多く行っていただきたいということを根限りお願いし、選管の皆さんにも頑張っていただいたわけですが、蓋を開けてみると本当に低い投票率、もう3分の1の有権者しか投票所に足を運んでくださらなかったということがございました。今行われている岡山市長選も、10年20年スパンでいえば投票率がずっと下がってきているわけでありまして、これはほんと民主主義の根幹ですので、ある年齢以上の人であれば、誰でも財産、もしくは生まれ落ちた家柄にかかわらず投票ができる、政治に参加ができるというのは、幾多の先達が命を落としながら獲得した権利でありますので、是非行使していただきたい。それぞれの、選挙管理委員会、私がこうしろああしろということではありませんので、いろんな取組が今各地でなされていますけれども、是非考えていただきたいと。最近ポスターだとか、いろんな人に届くような工夫をしてくださってますが、さらに工夫をしていただければなと思っています。また、民間で投票をした人に割引をしてくれる商店主の皆さんを募集をしたりですとか、投票に行った、お薬手帳みたいな手帳を作ってみたりとか、いろんな投票率を上げる試みをされています。本当に素晴らしいことだと思っています。そういったいろんなことを通じて、投票に行くのが当たり前の社会にしていきたい。選管にもさらに頑張っていただきたい。また、18歳、19歳の人も投票できるようになったわけです。これをもう本当に一時のブームにせずに、ちょっと早目に大人としての自覚を持つ、社会参加したんだという実感を持つきっかけにしていただきたいと思います。本当にこれも大事なことだと思っています。

記者)
 県議会議員の政務活動費の領収書等を議会ホームページで公開するよう求める陳情が、今議会でも継続審査という形になってたと思うんですが、昨年から継続審査がずっと続いてまして、1万円以下の支出の領収書の義務付け問題も長いこと岡山県であったかと思うんです。現状についての知事の見解をお伺いします。

知事)
 これはもう議会のことでありますので、執行部に属する私は議会にチェックをされる立場ですので、あまり私のほうが議会について何か申し上げるというのはなかなか難しいところはあります。
 ただ、これまでも申し上げておりますように、一般論として、とにかく選挙で選ばれる人は、有権者の皆さん、県民の皆さんの代表として選んでいただいて、こいつだったら信用できる、こいつに任せてみようということで期待されて、それぞれの役割を果たしています。その原資は全て税金であります。ですから、とにかく、何というか、疑われないというか、本当にこいつちゃんとやってるのかなというふうに思われるということ自体、損な話でありまして、是非、李下に冠を正さない取組というのは、一般論として大事なのかなと思っております。
 具体的にどうするべきかということについては、コメントは差し控えたいと思います。

 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見