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2014年8月28日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0397621 2014年8月29日更新公聴広報課
会見写真

広島市における大規模土砂災害について

 広島市における大規模土砂災害についてでございます。
 8月20日未明に広島市で発生した大規模な土砂災害では、多くの方々が犠牲となり、今なお、行方不明の方々が多数おられます。亡くなられた方々、ご家族に対しまして、心からお悔やみ申し上げます。また、発生から1週間以上たちましたが、まだ多くの方々が避難を余儀なくされ、不安な日々を過ごされていることに対しましては、心からお見舞いを申し上げます。
 さて、岡山県では、災害発生当日から県警の援助隊を派遣いたしました。また、本県の緊急消防援助隊として、災害発生当日から岡山市消防局が、その後、倉敷、津山、笠岡の消防本部が加わり、現在は、県内全ての消防本部も参加し、捜索活動を行っております。
 一方、私が支部長を務める、日本赤十字社岡山県支部でも、救護班1班を派遣するとともに、現在、義援金の募集も開始いたしました。県民の皆様の御協力を、是非ともお願いしたいと存じます。
 今回の災害の教訓として、局地的な集中豪雨など異常な気象現象が予想される際には、早め早めの避難行動が大切であるとあらためて感じたところでございます。県では、直ちに、各市町村に対し、避難情報や土砂災害警戒情報の迅速な伝達と住民への注意喚起の徹底を依頼したところであります。
 また、岡山県では約12,000箇所の土砂災害危険箇所をもとに、土砂災害警戒区域の指定を先行して実施しており、平成25年度末までに9,307箇所の土砂災害警戒区域の指定を完了しております。なお、県では土砂災害危険箇所や県が指定した土砂災害警戒区域を公表しております。県民の皆様には、ぜひ市町村が作成しているハザードマップや県のホームページなどをご覧いただき、お住まいの地域がこうした危険な箇所になっていないかどうかをご確認いただくとともに、こうしたところにお住まいの方は、自らの身は自らで守るという意識を持っていただくことが大切であると考えております。県では改めて、土砂災害危険箇所や土砂災害警戒区域の住民への周知について市町村を通じて徹底したいと考えております。

今後の収支見通し(粗い長期試算)について

 続きまして、本日、今年度の税収見込みや普通交付税の算定結果のほか、12日に公表した平成25年度決算見込みを踏まえた、今後10年間の長期財政試算を行いましたので、ご説明申し上げます。
 最初に1ページをご覧ください。今年度の収支見通しについてでありますが、まず、歳入について、当初予算編成時と比較して、税収が法人事業税などの増により約15億円の増、地方交付税及び臨時財政対策債が約6億円の減になると見込んでおります。
 次に、歳出について、平成25年度の県債の借入実績により、公債費が約1億円の減、補正予算の影響などにより約3億円の増となったことから、収支は、前回の試算と比べ約7億円改善する見込みであります。
 次に、2ページをご覧ください。向こう10年間の収支の推移について、段階的に退職手当債の発行額を抑制する前提で試算したものを記載しております。県税収入については、7月25日に国が公表した名目経済成長率のうち、緩やかな成長シナリオである「参考ケース」の2分の1の率を用いて試算しております。
 平成25年度の県債の借入実績に伴い、公債費が減少することなどにより、前回試算からは改善するものの、平成28年度以降、毎年度収支不足が見込まれています。
 4ページ以降は、参考資料となります。4ページの県債残高の推移と将来推計をご覧いただくと、今後、臨時財政対策債を除いた県債残高は引き続き低下傾向であり、ストックベースの改善は続いていく見通しであります。
 今回の試算では、公債費の減少見込みなどにより、前回試算からは改善していますが、来年度以降の経済情勢、税収や地方交付税の動向、消費税増税の影響など不透明な部分が多く、いまだ予断を許さない状況は続いているものと認識しております。県としましては、これまでの行財政改革の成果を維持しつつ、不断の改革・改善の取組を進めるとともに、国に対しても、地方交付税など所要の地方一般財源総額を確保するよう強く働きかけ、持続可能な財政運営に努めてまいりたいと存じます。

県とJR西日本との包括協定の締結について

 続きまして、県とJR西日本との包括協定の締結についてでございます。
 県とJR西日本とは、これまでも公共交通の利用促進や観光振興などの分野で連携してまいりましたが、鳥取県・岡山県共同アンテナショップのオープンや、平成28年春からのデスティネーションキャンペーンの実施決定などを契機に、より一層緊密に連携し、鉄道ネットワークを活用した地域振興を推進することを目的とする、包括協定を締結することとなりました。協定締結を受け、まずは、アンテナショップのオープンを記念して開発される旅行商品などを通じて、首都圏からの観光誘客に力を入れるとともに、アンテナショップとタイアップした各種事業を展開し、デスティネーションキャンペーンの盛り上げにつなげてまいります。また、今後、鉄道の利便性向上や利用促進について、可能なものから実施していくとともに、JRの駅や周辺駐車場の防犯対策などについても、具体的に検討を進めていきたいと考えております。
 なお、協定の締結式は、資料裏面に記載しておりますとおり、9月13日に、旧津山扇形機関車庫において実施いたします。締結式を、一般の方にもご覧いただけるイベントとすることで、鉄道への関心の高まりや、利用促進にもつなげていきたいと考えております。

シンガポール・マレーシアでの観光と食のプロモーションについて

 最後に、シンガポール・マレーシアでの観光と食のプロモーションの実施状況についてであります。
 去る8月20日から24日までの5日間、アジア地域での総合プロモーションの一環として、県議会副議長とともにシンガポールとマレーシアを訪問し、本県観光情報の提供や県産農林水産物のPRを行ってまいりました。現地での岡山の認知度は、まだまだ、高いとは言えない状況ではありますが、日本の文化や伝統を感じさせる後楽園や倉敷美観地区には、高い関心を持っていただいたところであります。また、白桃、ブドウといった果物や牡蠣などをはじめとした、県産農林水産物の品質の高さを強く印象づけることができたと考えております。
 今回の訪問を契機に、現地の旅行会社などへの働きかけを継続的に行い、本県への誘客に繋げるとともに、食品流通関係者との連携を密にし、販売強化を図ることにより、県産農林水産物のブランド化を推進してまいりたいと考えております。 

質疑応答

記者)
 先日、学力テストの結果が公表されまして、当日にコメントは出していただいてるんですけれども、改めて受けとめを教えてください。

知事)
 全体的に全国平均を下回ったということについては厳粛に受けとめております。率直に言って、残念であります。その一言に尽きるわけであり、これから先はちょっと言いわけじみております。
 とにかくこれは、5年、10年でこうなったわけではないと私は考えておりまして、1年、2年で解決することでは残念ながらないと思っていまして、とにかく今の努力を粘り強く続けていかなければいけない。
 私は、これには順番があろうかと思います。大ざっぱに言えば、土台、基礎から固めていかなければいけない。学力、それから学力以外のことということでいえば、私は何度も申し上げておりますように、学力以外のところのほうがむしろ基礎・土台に当たると考えています。県下の、県内の約400の小学校、約170の中学校できちんとした授業が行われるということが私は学力の土台になると思っています。そちらのほうは、学校警察連絡室が今年春から動き出しまして、以前問題のあった学校がかなりこの半年間落ちついてきているという報告も受けております。ただこれは一番の基礎の基礎が動き始めたという話であります。
 その規律を確保する努力が、学力の土台になると思っておりまして、その学力の面においても、小学校・中学校でどちらのほうが土台なのかということで言えば、小学校を卒業してから中学校に行くわけですから、小学校が土台になる、基礎になると思っています。岡山県の場合は、小学校のほうがむしろ成績が悪いということがありました。不登校についても、全国と比べて小学校のほうが出現率が高いということがありました。問題が顕在化してるのは中学校なんですけれども、思春期になって、中学校の先生にお話を聞きますと、これは中学校で初めて出てくる問題じゃなくて、小学校のときに問題が起きて、それが中学校で大きくなっている問題であって、どうしても小学校のときから対策をとらなければいけない、我々中学校としても小学校と連携をしなければいけない、そういうお話を多く聞きました。我々は、いろんなものについて、両方頑張っているんですけれども、より小学校に重点を置いていることは事実であります。
 小学校の学力の中でも、この基礎と応用、A問題が基礎でB問題が応用と言われますけれども、その中でまず、ここまで悪い状態で言えば、A問題、基礎問題から取りかかるというのが私は多分正しいやり方だと思っておりまして、小学校の算数の基礎の問題、つまりA問題について、我々もある特定のパターンで大量の間違いを出している問題を幾つか特定しまして、そこの復習をきちんとやるとか、その後中学になって、ここを取りこぼしたままでは、本当に中学になって習ったことがわかっていないのか、それともそれに必要な基礎的な概念がわかっていないからわかっていないのかがぐしゃぐしゃになってしまう、そういう問題が明らかに起きておりましたので、まずその基礎、小学校で習うことをきちんとやるんだということを、いろいろほかにもやる中で頑張ったわけですけれども、今回、小学校をご覧いただければ、小学校の算数のA問題については、全国平均にかなり近いところまで行っています。試験は本当にばらつきがありますので、上がったり下がったりしますから、たまたま上がったのかもしれません。ただ、私はその点については、基礎から積み上げていくんだという我々の考えでやっている。小学校の数学の基礎が今回上昇していることは、改善の兆しを見ております。
 ただ、我々がこれだけうるさく言っていても、例えば中学3年生におけるアンケート調査を同時に実施しているわけですけれども、中学3年生に「あなたは家で何時間勉強をしていますか。」というアンケートをとったときに、勉強時間が1時間未満である生徒の割合が4割を超えています、岡山県では。これは全国平均よりも随分大きい数字であります。中学校3年生、高校受験を控えて一番義務教育の中で頑張っているはずの中学3年生の4割以上が、家での勉強時間が1時間いってないというこういう状況では、学校での授業の改善ができているとはまだ言いがたい状況ですけれども、緒についたばかりというのが私の率直な実感でありますけれども、これではなかなか成果は出てこないだろうと。我々の検証とすれば、県の教育委員会といかに協力してやっていくか。私は、県の教育委員会の教育長若しくは委員の皆さんとは頻繁に連絡をとれていると思っています。あと県と市の問題、皆様御案内のとおり義務教育は市と市の教育委員会の管轄ですので、そことの連携が非常に大切で、それについてはまだまだ苦労が多いわけですけれども、そこにも問題があるんだと思いますし、あと学校から家庭というか、御本人・御両親が、これは自分たちの問題だと、家庭も含めて、家での子どもたちの時間の過ごし方から根本的に変えていかなきゃいけないんだという意識がまだまだ全然浸透していない。そこは正直残念であります。当然私の努力も足りていないと思っています。
 この地域の皆様の御協力をいただくということに関しましては、私の知事就任前から、随分意識して地域の皆様に協力をお願いをしている学校はありまして、今でもそれを前に進めているところでありまして、随分成果の上がっている学校が増えているなというのが実感なんですけども、とにかく家庭の協力、本人の自覚という点で課題が多いと、私の努力も足りないと考えております。

記者)
 県の目標としては10位というようなことを掲げているので、そのあたりの目標を見直すかどうかも含めて、どうお考えでしょうか。

知事)
 10位という旗はおろしません。余り満足したくないような中途半端な低い目標で、それをクリアして自己満足に陥るようなことは、私はしたくありません。もともと私は、教育の問題というのは、劣化したのも随分時間をかけて少しずつ劣化したものと思っていますし、改善するに当たっては、小手先で改善できるとは思っていません。確かに3年、4年で10位というのは、本当に高いハードルだということをわかって掲げたわけであります。今回の結果を見ても、その達成がより厳しくなったというのが私の認識でありますが、是非その高い目標を見据えて、これからも地道な努力を重ねていきたいと思っております。

記者)
 今回、沖縄では大きく飛躍されましたけれども、そのあたりについてはどう受けとめていますか。

知事)
 是非見習いたいと思っております。沖縄県は、毎年成績が悪いことで有名な県だったわけでありますけれども、とにかく諦めないで頑張ると。秋田県、その他頑張っているところを見習って、先生を派遣したり、いろいろ調査もしたりして頑張ったと。その結果があらわれたと。要するにうちはダメなんだと諦めちゃいけない。とにかく努力を続けるということが大切だと思っております。
 沖縄県も、自分たちは本当にやるんだ。ビリとかビリから2番目でよしとしないということを明確に掲げて努力を初めてから、既に6年ぐらいたっていると聞いています。実は、その努力はずっと継続的にされていたそうでありますけれども、数字が明確にあらわれたのは今回がほぼ初めてでありまして、去年まではその努力が少なくとも表面上の数字にはあらわれてはいなかったということですので、今回の沖縄のようなすばらしい成果であっても、6年間の継続した努力で、そのうち5年間はその成果が見えなかったということでありますので、我々も1年、2年で成果が見えないから諦めてしまうのではなく、とにかく継続した努力が必要だと思っております。

記者)
 すぐに効果は出ないとおっしゃってましたけど、結果的には非常に厳しい結果いうことで、施策面で、これから今の教育再生に向けた施策をとりあえず続けていくお考えなのか、それとも多少変更を余儀なくされるのか、さらに言えば、追加で新たなる対策を打つことを考えていらっしゃるのか、その辺の話をお聞かせください。

知事)
 まだ詳細な分析ができているわけではありませんけれども、今、分析が始まっていまして、一番早い数日でやる分析結果が私のところに届いています。先ほど申し上げましたように、全ての基礎になる小学校のA問題において、これまで問題になっていた課題が改善されている。これは分野ごと、例えばこういう計算、少数の足し算や掛け算だとか、四則計算がまじった計算だとか、幾つかのパターンに分けて分析をしますと、これまで一番弱かったパターンで、それが中学になっても高校になってもずっとついて回る問題について、かなり顕著な改善が見られたりですとか、我々として、まずこれはしなければいけない、その次はこれをしたい、そういうことが少しずつできていることも今の時点では確認できておりますので、私とすれば、方針は変える必要はないと現時点で考えております。
 ただ、先ほども申し上げましたけれども、家庭を巻き込むに全く至っていないということでありますので、あとスマホの利用を例えば3時間以上、1日スマホを使っている生徒の割合が全国平均よりも高いです。1日3時間というものでこれは本当にびっくりするような数字でありますので、そういった生活習慣というのは全ての基本ですので、これは学力だけじゃなくて、体力、体格、そういったところの基本でもあり、将来の健康のためにも、是非規律ある生活をしていただきたい。勉強、それから運動、しっかり頑張っていただきたい、読書もしっかり頑張っていただきたいと思ってます。

記者)
 追加の施策は、特に打つつもりはないということですね。

知事)
 先ほどの家庭を巻き込むために有効な施策があれば、是非打ちたいと思っていますけれども、まだ具体的にそれがどういうことになるのかは、アイデアも出ていない状態でですが、常に諦めずにいいアイデアはないのか、もしくはほかの県でいい取り組みはないのか、もしくは学校で個別に行われているいい取り組みを広げることはできないか、常に探していきたいと思っています。

記者)
 基本方針を変える考えはないとのことですが、県は学力テストが始まった翌年の2008年から学力向上策を打ってこられ、既に7年目になっています。沖縄の6年かけたお話がありましたけれども、この辺りで施策を検証するようなお考えはありませんか。

記者)
 私から見ると、私が知事に就任する前の施策と、教育に関しては随分細かいところで違うところは多々あると思っています。その分野ごとに、問題の分野ごとに、どこが弱いのか、もしくは地域別にどこが弱いのか、学校別にどうなっているのか、どこに関連があるのか、そういった統計手法からするとかなり単純な手法ではありますけれども、そういった手法で分析したことがなかったということが、私とその分析チームにとっては非常に新鮮な驚きでありまして、そこから我々は始めていますので、その前からのものも含めてということは今は考えておりません。そもそも、私から見ると、それは正直不十分だったと思うので、そこら辺を変えましたので。

記者)
 知事も現場を視察されて御存じだと思いますけど、現場は、例えば少人数制を実施してほしいという声がどこに行っても聞かれるんですけれども、その辺を、例えば来年度に向けて予算化するとか、その辺のお考えはないですか。具体的に、例えばこういうふうにお金を使ってやろうみたいなことを今検討してるものがあるのかないのか。

知事)
 現時点で、この結果を受けて急に動いていることはありません。少人数制、人を増やしてほしいということはどこに行っても言われます。私とすれば、先日も文科省に参りまして、大臣加配の枠を増やしていただくお願いをしまして、文科省のほうからも大変ありがたい回答をいただいて、先生の数を増やしたところであります。
 ただ、実際増やした数というのは、小学校、中学校の総数約570校からすると、これは微々たるものでありまして、あともう一つ、増えた人数をどういうふうに使うかと、どういうふうに使うのがベストかということについては、私は今決まった解があるとは思っておりません。例えば少人数学級に充てるべきなのか、それとも習熟度別クラスに充てるべきなのか、その先生を例えば問題のある生徒の指導に充てて、クラスを落ちつかせるために使うべきなのか、もしくはそれを、先生の人件費ではなくて、例えばタブレットの購入費に充てて、反転授業ですとか、いろいろな新しい施策にするべきなのか、それについては、今決まった解はないと思っておりますので、例えば備前市がタブレットで新しい教育を試してみるとか、そういったそれぞれの地域で工夫していることを是非しっかり注視していきたいと思っています。どこかで成功したから、それが必ず県下全て応用できる、そういうわけではないんですけれども、それぞれの地域もしくはそれぞれの学校で少しずつ違うことをしている。それがうまくいったか、周辺に応用可能かどうか見て、少しずつ広げていく、そういうことも試行錯誤の積み重ねで、私はこの限られた教育予算を最大限有効に使うことができると信じています。

記者)
 広島土砂災害の関係でもう少し伺いたいんですけども、今回の災害で、事前に住民にここが土砂災害の危険がある場所だっていうのを周知するっていう意味で、警戒区域の指定が何かできなかったという教訓であるとか、あとは避難指示、避難勧告のタイミングの課題であるとかっていうところが指摘されてると思うんですけれども、そのあたりで、岡山県として、特にその警戒区域の指定なんかについて含めて、今後取り組むべきことというところを教えてください。

知事)
 広島市の災害に関して、まさ土であり、非常に崩れやすい地質であったという報道がされているわけですけれども、実際、岡山県もほぼ同じ地質のところはたくさんあります。実際、あの花崗岩由来の、名前はどうあれ、あれに類似した土質の場所は岡山県の県土の約2割を占めるという報告を受けておりまして、全く人ごとではございません。
 私ども、土砂災害危険箇所を先ほどコメントで申し上げましたように、約1万2,000箇所特定をいたしております。土砂災害特別警戒区域と土砂災害警戒区域、両方あるわけですけども、まず、とにかく知っていただくということで、コメントでも申し上げましたとおり、土砂災害警戒区域の指定を先行させております。我々、土砂災害危険箇所1万1,999箇所のうち9,307箇所、これも申し上げましたけれども、既に指定をいたしておりまして、指定した率、その割り算が78%であります。是非これは引き続き指定を進めていきまして、平成27年度までにその全ての指定を完了させていきたいと考えております。報道でもありましたように、この指定というものはなかなか地元の理解を得づらい面もあるんですけれども、やはりそこに住んでいる方の安全に関することですので、これはきちんとわかっておいていただく、それは県としても非常に重要な責任であろうと思っております。
 あと、その周知でありますけれども、これもよく言われますけれども、早め早めの対応が必要だと。空振りを恐れないということをこれまでも言ってきましたし、これからもそういう考え方で行動したいと思っております。

記者)
 指定のペースを速めるというようなお考えはありますでしょうか。特別警戒区域、警戒区域の指定。

知事)
 そうですね。私の就任前が大半ですけれども、岡山県、かなり厳しい仕事をきちんとしてきたと思っております。是非このペースを落とさずに、先ほど申し上げましたように27年度までに指定を完了させたいと思っております。当然易しいところから指定したはずですから、残ってるところはなかなか地元の理解が得づらい大変なところだと思いますけれども、本当にきちんと、しっかりと当たっていきたいと考えております。

記者)
 今の広島のお話にもあったとおり、警戒区域の指定のほうなんですが、例えば砂防ダムのようなハード整備という部分も求められてると思うんですけども、そのあたりについて、現状とこれからどうされるのかということ。

知事)
 災害を防ぐためには、大きく分けるとハードとソフトの対応がありますし、両方きちんと組み合わせる必要があると思っております。こういうことがあるということが改めて、以前からわかっていたわけですけれども、改めてわかったわけですので、我々はその新たな知見を生かして、これまでの対応が十分だったのか、再検討しなければいけないと思っています。
 ただ、津波もそうなんですけれども、ハードだけでやろうとするのは、今の日本の現状を見るとかなり限界があります。今でも、例えば津波に対する護岸工事は、しっかり毎年予算をかけてやってるんです。それでも、かなり時間がかかるという現状でありますので、とりあえず我々ができていなかったのは、さっきの警戒区域の指定が日本全国で100%できていたのか、ハザードマップが100%つくられていたのか、実際に危ない地域に住んでいる住民の方にその自覚が100%あったのかと。そこについては、あったわけではないわけでありまして、そここそ、我々が努力すれば比較的短期間で急速に改善が進むわけでありますので、是非そちらのソフトのほうも大変ではありますけども、しっかりする。ハードのほうも効果が非常に高いというところは、しっかり考えていきたいと思っております。

記者)
 今回広島で、70人亡くなって、10人まだという面があるんですけれども、中国地域の広域連携で、ここは山口県がカウンターパートになってるということなんですけども、今年はちょっと山口県も被害を受けた部分もあったりして、なかなかそこでも初めのうち、広域連携という意味でばたばたしてたと思うんですけども、この中で、岡山県から行政職であったり、恐らくこれからどんどんとそういう人の要請というのも出てくるかもしれないんですけども、そういうところで、知事は今どういうふうに思ってたり、あとはこういうふうな体制を組んでるというところがあれば教えてください。

知事)
 先ほどのコメントで申し上げたとおり、岡山県でも、まず緊急の対応をさせていただきました。今回の災害は、皆様御案内のとおり、広島県の広い範囲に及んでいるというよりも、広島市の、その中でもかなり局地的な災害になっています。
 私も、あの地域は以前仕事の関係で頻繁に訪れていた場所でよくわかっているんですけれども、本当に普通の市街地です、見たところ。アストラムラインで行くことができる場所で、そんなに遠く離れた場所ではありません。そういうことなので、広島県、もしくは広島市さんからも、とにかく公共交通機関でそこに移動できる、そこに来ることができる人を優先して作業に入ってもらっているということですので、他県から行きますと、その人たちの宿泊ですとか、食料ですとか、地理に詳しくないわけですから、案内が必要で、かえってというか、余りお役に立たない状況であります。広島市もしくは広島県からの要請が来た時点で、できる限りの対応をしたいと思っております。
 私自身、これは個人の話ですけれども、湯﨑知事にメールでお見舞いを申し上げまして、何ができるか、当然これは組織で対応することですけれども、何かありましたら、もう何でも教えてくださいということをお伝えしまして、そのお礼と、今のところはそういうことなので、全面的なお願いにはなっていないんだという旨のお返事をいただいたところであります。

記者)
 警戒区域の指定のところで、関係する土砂災害防止法の改正について、政府は臨時国会での成立を目指していますが、その動きに対する知事のご所見をお聞かせください。

知事)
 今のやり方も別に悪いとは言いませんけれども、どうしても地域の方々からすると、勝手に指定をされると自分たちの地価が下がってしまう、そういう意見や反対もあって、なかなか地元の同意が得られず指定が進まない、そういう地域も多いということを聞いています。そういうことで指定がされない。よく知ってる人もいらっしゃるんだと思うんです、その地域に住んでる人で。それを知らずに、引っ越してこられた方からすると、これは大変なことですので、こういう安全のエアポケットみたいなものを長く放置する仕組みが、私はいい仕組み、望ましい仕組みだとは思っていませんので、これまで以上に指定すべき場所が指定される、指定されやすくする改正というのは、私は本来あるべき方向の改正だと思っています。

記者)
 財政見通しなんですけれども、景気回復によって前回と見比べると全体的にグラフ自体は上にシフトしていますが、それについてのお考えを教えてください。

知事)
 この計算方式の特徴がありまして、グラフ自身が上にシフトしています。それ自体大変ありがたいことなんですけれども、私自身の民間の感覚でいえば、このグラフのつくり方の特徴として、今年税収がドンと増えると、そこをベースにして、あと変わるべき、変わることがわかっている、例えば社会保障関係費はこれから伸びるかなみたいな、そういうものを織り込むわけなんですけれども、過去20年、30年考えても、ここまで税収が伸びたことというのはむしろ少ないわけでありまして、これがこれから10年続く前提で試算するというのは、私からすると、試算というのは、とにかくまず仮定を置いて、ルールを決めてやるという、そういううちの一つなんだということですから、別にずるしてるわけじゃないんですけれども、その仮定は、景気がいいときの場合には悪くなる可能性のほうがずっと高いですから、これよりもより厳しく考えておかなければいけないなというのが私の率直な感想ですね。

記者)
 数字としてはいいですけども、楽観はしてないという意味。

知事)
 全く楽観はしておりません。

記者)
 この前提に基づいて、来年度予算にどのように取り組まれるお考えですか。

知事)
 とにかくこれまでの改善、改革の成果は維持しつつも、その中にいかに、裁量の幅は少ないわけですけれども、限られた裁量の範囲の財源を賢く使って、県民の皆さんの生活もしくは県民の皆さんや岡山県の未来が明るくなるような施策に、お金を使うことができるかというところが大切だろうと思っています。

記者)
 県債残高の推移を見ると、知事が前から気持ち悪いものが入ってる、臨財債のことをおっしゃっていると思うんですが、確かに県債の圧縮はきいてきてるんですけども、かなり高い割合で臨財債が残っているというふうな状況っていうのは、ほかの知事会の知事の皆さんとのやりとりもあると思いますけども、どうしたものかなというふうに感じているのですが。

知事)
 全くおっしゃるとおりで、私自身からすると、この臨財債どうなんだと。臨財債を何だと思ってるんだということについては、未だにもモヤモヤしたものを感じています。臨財債は、もともとのたてりで言えば、後で日本銀行券に必ずかえますからという政府のお約束でありますので、それをそのまま受け取れば、岡山県の借金というのは県債に、それから県債残高はどんどん縮小をしていると、財政はよくなっているということであります。
 ただ、これがその借金、必ず後で支払うから、後でお札にかえるからという約束をしてくれているのがトヨタ自動車とかだったら、私も大丈夫だということなんですけども、GDPの200%以上借金にあえいでいる日本国政府でありますので、本当にきちんとやってくれるのか。そもそも日本国政府の財政をきちんと立て直す方向にしていかなければ、早い段階でプライマリーバランスの黒字化を達成しなければ、私の心配が現実になってしまうということがございます。是非県だけでなく、国全体としても財政健全化ということについては、きちんと取り組んでいかなければいけないと思っています。

記者)
 防犯カメラの関係なんですけども、先月の倉敷の事件を受けて、知事も防犯カメラについては進めたいんだという内容を示されていて、実際、県の補助枠も今回拡大されることになったり、倉敷市も設置を決めるなど防犯カメラ設置の動きが加速していることについて、知事はどういうふうに受け止められていますか。

知事)
 皆様御案内のとおり、岡山県の今の治安の状況は、必ずしもいいわけではありません。世界的に言えば、日本の治安はいいですし、20年前、30年前と比べれば、実は今のほうがいいわけなんですけれども、ただ、そんなにいいわけではありません。少年の非行率はいまだに全国ワーストでありますし、あのような事件が起きた場所がこの岡山県だったというのは、ちょっと偶然というよりも、やはりまだ岡山県の治安がざわざわしている一つのあらわれだと思っています。
 この治安をよくするためにはいろいろな手だてがあるわけですけれども、人を増やすということと、あと人以外の対処の仕方と。実は、民間企業においては、もう30年か40年ぐらい前から、警備員だけでいろいろな地域の保安を守るなどもう現実無理だということで、センサーであったり、通信であったり、いろんな機器を導入をしました。カメラもそうです。そういった機器と警備員の組み合わせで、一定のコストで高い安全を確保していたということなんですけれども、私の見る限り、役所の世界、行政の世界では余りその組み合わせができていない、何かあったら人増やせみたいな形で来ておりまして、是非私は、証拠能力にもなるこのカメラですとかビデオ、例えば録画画面なんていうのは、昔はそれを保存するのに物すごいお金がかかったわけですけれども、今動画を保存するコストというのは限りなくゼロに近づいているわけであります。人が見ていて、何か変な人が通ったよ、その人はどんな特徴だったよっていっても、なかなか写真に落とすなんていうことは難しい。似顔絵に書いたりするんですけれども、ビデオで撮っておけば本当に強力な証拠になりますし、皆さんに見せて捜査の役にも立ちますし、是非私は、人で抑止する部分、それからカメラ、センサー、通信機器そういったもので抑止する部分、うまく組み合わせていくべきだと思っています。
 とにかく岡山県は、他府県と比べても防犯カメラの数が少ないんだよということを転任された前県警本部長からも何度も言われていたこともありまして、まず基礎的なインフラとして、特に学校周辺ですとか、犯罪の起きやすい、心配なところに防犯カメラはまだまだ設置する必要があると考えています。

記者)
おかやまマラソンの新コース案が公表されたところですが、策定の中には県も入っているのですが、知事の新コース案についての所見をお聞かせください。

知事)
 もともとこれは、渋滞対策ができていないという県警などの御指摘により、我々が知恵を絞り、いろいろな方のお知恵をいただいて、今回公表をさせていただいた案でありますけれども、今回、岡山環状道路、岡南大橋を経由して、旭川の東側を通ることになったわけですけれども、コースとすればむしろよくなったのではないかというのが私の率直な感想であります。より岡山県の水と緑を体感していただけるコースになった。ただ、これまだ案ですけれどもいい案にしたいと思いますので、是非関係の皆様方の理解を得て、正式なコースとして確定をできればと考えております。

記者)
昨日、市議会の方でもコース案が示され、その中で旭川東岸のコースが長くなるということで、応援するときの道の狭さとかコースが単調であるというような意見があったようですが、それに対して知事はどのようにお考えですか。

知事)
 それぞれの案でいいところもあり、悪いところもあると思うんですけれども、私自身、県警などからの渋滞対策というなかなか解くのが難しい宿題をいただいて、かなりいいお答えを今回示すことができたと考えております。まだ個別に完全でないところはあるんだろうと思うんですけれども、是非小さな工夫でも積み上げていって、できるだけ皆さん方の御賛同をいただけるような最終案にしていただきたいと思っています。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事記者会見を終わります。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見