ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事記者会見 > 2013年3月19日知事記者会見

本文

2013年3月19日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0328946 2013年3月19日更新公聴広報課
会見写真

今議会を終えて

 今議会では、平成25年度当初予算等につきまして議決をいただきますとともに、予算関連事項や教育の再生をはじめ、産業振興や福祉など様々な課題について、幅広いご質問や貴重なご意見をいただきました。
 私にとりまして、初めての当初予算編成となりました平成25年度予算につきましては、教育再生など私の考える必要な事業をできる限り盛り込んだ一方で、72億円の財源不足が生じ、臨時的な歳入対策を行わざるを得ない状況となりました。
 新年度におきましては、効率的な事業執行や県税をはじめとした歳入の確保などに努め、収支の改善を図るとともに、事業の再点検を行う必要があると考えております。併せて、持続可能な財政運営のため、行財政運営の依るべき指針の策定に向けて検討してまいりたいと存じます。
 第3次おかやま夢づくりプランの見直しにつきましては、今年度の事業成果を踏まえるとともに、県議会はもとより、県民の皆様のご意見を十分にお伺いしながら、私の思いを盛り込んだ新たな県政の羅針盤となるよう、具体的な検討を進めてまいりたいと存じます。
 私といたしましては、25年度予算に盛り込んだ、教育県岡山の復活に向けた取組や産業振興・雇用創出に向けた施策につきまして、費用対効果にも留意しながらも、スピード感を持って積極的に展開し、「生き活き岡山」の実現に邁進してまいる所存でございます。

平成25年度主な組織改正等

 続きまして、平成25年度の主な組織改正等について申し上げます。
 平成25年度の執行体制についてでありますが、まずは、私が最重要課題と考えている県内産業の活性化に向けて、効果的で効率的な体制の整備を行うこととしており、お手元配付の資料に沿って主なものをご説明申し上げます。
 まず、1の県内産業の活性化についてでございますが、県産品のブランド化や国内外への販路拡大等の支援について、統一的なプロモーションの下で、効果的に推進するため、産業労働部に「マーケティング推進室」を設置いたします。
 また、若者等の就職支援の充実と、県内企業が必要とする人材の確保を図るため、「緊急雇用対策室を労働政策課に統合」した上で、「労働雇用政策課に名称変更」し、雇用施策と産業人材育成施策等を一体的に展開いたします。
 2の福祉政策体制の強化については、安心して子どもを健やかに生み育てるための環境整備、福祉サービスの安定的な提供等について、効果的で円滑な施策の展開を図るとともに、子ども子育て関連法及び障害者総合支援法の制定、生活保護制度の見直しなど、重要かつ困難な課題に的確に対応するため、保健福祉部に次長級の「福祉政策企画監」を新たに配置いたします。
 3の出先機関の統廃合については、住民サービスの向上及び事務の効率化を図るため、自動車税等の課税事務を行っている「自動車税事務所を廃止」し、事務を県民局に移管し、課税・徴収事務の一元化を行います。
 また、「美作保健所検査課を備前保健所検査課に統合」し、効率的な検査体制を構築いたします。
 なお、職員数の見直しについては、事務事業の見直しや権限移譲などにより、平成25年度は知事部局等で100人を削減することとしており、行革大綱に基づく取組累計では722人の削減となります。
 以上でございます。

質疑応答

記者)
 雇用の関係で、これまで室だったものを班にするということで、格下げにもみえるのですが、例えば担当職員数とかボリュームを増やすとかそういうことになるのでしょうか。

知事)
 この1番のところですけれども、まず考え方とすれば2つございます。1つは、なぜこの「緊急雇用対策室」を分けたかということに戻るわけですけれども、これはリーマンショック後の緊急対応ということでございました。有効求人倍率も随分元に戻りまして、今、「1.12」ですか、県内の平均が。戦時の体制を平時に戻したという意味合いが1つございます。あともう一つは、実際に数年間そういう体制でやってきまして、それはそれで雇用に重点を置く意義はあったわけでありますが、雇用と人材育成は表裏一体のものでありますけれども、担当者が別であるよりも、ひとりの課長が両方を指揮したほうが実はいいのではないかという議論がありまして、このたび労働雇用政策課の中に雇用対策班と産業人材育成班を並べたということでございました。

記者)
 マーケティング推進室についてですが、例えばどんな分野についてマーケティングをするとか、あるいは知事が今まで天満屋で培ってこられたいろんな思いもあっての設置なのか、そのあたりの思いについてお願いします。

知事)
 このマーケティング推進室に関しては、私の思いが随分入っておりまして、とにかく売り込むことに関するほとんどの業務が入っておりますけれども、県内中小企業の販路拡大事業に関すること、これは経営支援課から業務移管をしてもらいました。また、県内企業の海外事業展開を支援すること、これは産業企画課から業務移管をしてもらいました。それから、首都圏アンテナショップに関することも担当しておりまして、これは観光課から移管をしてもらいました。
 その他、プロモーションに関することは大半このマーケティング推進室が行うことになると思います。一部農業に関することでその中で入らない、農業として一体的にした方がいいという判断で入ってないものもございます。

記者)
 あと、こういうものをつくられたのは顧客目線というか・・・。

知事)
 そうですね。おっしゃるとおりなんです。どこがつくっているかということも大事なんですけれども、どこに売り込んでいくのか、そちらのほうが重要なことも、どちらからいっても不備がある、完璧ではないんですけれども、私はむしろ顧客視点でまとめたほうが効果が高いと判断をいたしました。

記者)
 先ほど木幡さん、副知事の人事案が可決されましたけれども、改めて2人の役割分担と木幡さんに期待するところを教えてください。

知事)
 はっきり申し上げまして、私、霞ヶ関での人脈が大変乏しい現状がございます。このたび総務省から非常に経験豊富な木幡さんが来てくださることになりまして、その私の弱いところをかなりの部分補ってくれるのではないか、足羽副知事と木幡さんのセットで県庁内のこと、それから霞ヶ関をはじめ県庁外のことをお二人の副知事がサポートしてくれることによって、非常にいい仕事が知事としてできるのではないかと、このように考えています。

記者)
 具体的に木幡さんに期待することというのがあったら教えてください。

知事)
 私自身は新しいアイデアを持ってこの県庁に入っているつもりです。いろいろなアイデアを出していきたい。教えていただいたこと、これから聞いていくことを交えていきたいわけでありますけれども、それがどの程度進めていいものなのかということを知らない人がやると非常に問題が大きかったり無駄が増えたりするわけですけれども、木幡さん、足羽さんもそうなんですけれども、行政経験の豊富な方にまず相談をすることで随分見通しが立つ。ここは本当にエネルギーをかけていこう、ここはちょっと私の勘違いであったので少し修正をしてから考えていこうとか、いろいろな効率面でも効果面でも私の仕事がやりやすくなると考えています。
 部署も今のところ大ざっぱに考えておりまして、総務部、県民生活部、保健福祉部、農林水産部、出納局を担当していただこうと考えております。

記者)
 先頃、政府が交渉参加を表明しましたTPPに関してですが、県内産業・県内経済にさまざまな影響が取りざたされています。改めて知事の所見をお願いします。

知事)
 そうですね。TPPはご案内のとおり、大変我が国に大きな影響を与えることだと認識をいたしております。政府においては、今後、これまで以上に適時適切に情報を開示した上で、国民的議論を尽くすための取組をより一層推進していただきたいと考えております。
 また、TPP自体でありますが、今回、TPP協定が結ばれましたら、国民経済の総体としては私は拡大が見込める期待をいたしております。ただ、それに関しては関税撤廃に係る例外品目を適切に選定すること、また打撃をこうむる産業に適切な支援をすることが必要だと考えております。

記者)
 岡山県にも様々な農産品があると思うのですが、こういったところをしっかり例外品目で守っていくことは必要だとお考えでしょうか。

知事)
 はい。しっかり守っていきますし、また攻めていく農業、儲かる農業を県としても推進していかなければいけないと思っています。今、TPPはないわけで、TPPがなくても、この10年、20年、30年間、岡山の農業は発展ではなくて衰退をしてきたわけであります。農業従事者の平均年齢はもはや70歳になっています。これは産業としてうまくいっているとはとても言えません。TPPによってさらに打撃が受けることをいかに防ぐか、そしてできることならばTPPを逆に生かして、もっと活気のある産業にしていく方策を探っていきたいと考えています。

記者)
 関連で。国は併せて国全体の試算を公表していますが、岡山県にとってどうなのかという受けとめをお聞かせください。

知事)
 つい先ほど国全体の試算が公表されたと承知をいたしております。これに関してはいろいろな仮定を置いた試算でありまして、岡山県についてどうなるかは、試算の前提をきちんと理解した上で確定をしなければいけません。今、試算内容を検証しているところでありますので、これから県内の影響を計算し、公表させていただくことになると思います。

記者)
 県の影響についてこれから試算を出すということでしょうか。

知事)
 今、具体的な数字があるわけでありません。

記者)
 倉敷駅の高架事業について、今議会でもかなり議論があって、出尽くした感がありますけど、改めて費用対効果の事業費のほうで下げられる可能性があるのかどうか教えてください。

知事)
 岡山県、倉敷市、それからJRも含めて会合を持っていると報告を受けております。その過程で幾つか新工法を、新工法というか、これまで検討された工法について議論になったということを聞いておりますが、実質的なコストの削減に至るような新たな工法がそこで出たとは聞いておりません。もともといろいろな工法を検討する中で、一番有利なものを基本計画に盛り込んでいると伺っておりますので、大きな流れとしてそれを変えるような報告ですとか知見が出ているとは承知いたしておりません。

記者)
 それから、効果の方ですが、まちづくりの効果なんかを含める声もありますけれども、それを費用対効果分析の中に入れるつもりがあるのかということと、それ以外で考慮するつもりがあるのかどうかということについては。

知事)
 そうですね。このB/Cの計算についてでありますが、もともとB/Cはある前提を置いて計算するものであります。それで全てな訳がありません。これはどんな事業についても何かしらの計算を何かの前提を置いてして、その計算結果と、その計算結果に含まれないものを総合的に判断して決定をするわけでありますので、まず今回の測定可能な3便益以外の便益についてB/Cに入れるのかというご質問に対しては、現時点で岡山県とすれば入れることは考えておりません。
 その理由としましては、二重計上の恐れがあったり、非常に数字が恣意的に動く面があるということであります。その効果を総合判断に入れるのか入れないのかということでいいますと、B/Cの算定に入らなかったものはすべて総合的に判断をする過程に入れるわけですから、入るということになります。

記者)
 その上で、いつ頃までに事業の可否を判断していくのか。B/C以外で考える要素として具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

知事)
 今日、県議会が終わったところでありまして、私どもにとりまして、まず県議会でいろいろご意見を伺うということを考えておりました。今いただいた意見をもとに、これからまた検討を進めることになっておりまして、いつまでにということは具体的に全く決まっておりません。

記者)
 総合的に考えるところの要素で、具体的にどういったものかというものは固まっていないのでしょうか。

知事)
 それも考えておりません。そもそも報告書を作る過程で、B/Cも含めた報告書を作っている最中にB/Cの値が、以前1.68だったものが想像以上に低くなったということで、それを含めて報告書を出す前に、とりあえずB/Cだけでも公表して県議会を含めて皆様方のご意見を聞かなければということで、今回0.85という数字を出して県議会に臨んだわけでありますので、今、それが終わったばかりと、そういう状況です。

記者)
 時期について未定だということですけれども、基本的には事業評価監視委員会を今年度内に行う必要があったと思います。

知事)
 本年度内は日程的に無理だと思っています。

記者)
 それを引き延ばして、いつまでも延ばしていいものだとは思わないのですが、例えば来年度の夏ですとか1年かけてとかその辺の目途だけでも言えないでしょうか。

知事)
 そうですね。現時点ではまだ全く見えておりません。

記者)
 岡山県議会の政務活動費についてですが、領収書の添付1万円以上というのが4月以降、全国で岡山県議会だけになると伺っているのですが、その県議会の改革ということが言われている中で、この1万円以上の条件付きというものについて、知事は御所見はどのように思われますか。

知事)
 今回1万円にするのか、1円以上にするのか、1万円以上を主張した会派の中でもいろいろ議論が分かれたというふうに個人的には伺っておりますけれども、これは議会に関することですので、私のほうから意見を言うことは差し控えさせていただきたいと、このように考えています。

記者)
 産業振興についてお伺いしたいのですが、知事が力を入れていると思うのですが、平成25年度の企業誘致目標件数は30件で、24年度から28年度の5カ年で150件を目指されるということなんですけれども、平成24年の実績をみると7件に留まっていて、高い目標数値だと思うのですが、実現可能とみた数字なのでしょうか。

知事)
 この立地に関しては、立地の目標はなかなか設定が難しいところではあるんですけれども、以前かなり大規模な工場を想定に置いて補助制度を作ったりですとか、例えば玉島ハーバーアイランドは5ヘクタール以上でなければ分譲しないというふうな方針を立てていたわけでありますが、私ども、これは他県も大体同じような方向だと聞いておりますけれども、小規模な工場であっても、別にそれを歓迎しないわけではありません。それぞれに役割がありますので、玉島ハーバーアイランドも場所によっては2ヘクタールでも分譲を考えるというふうに方針を変えたこともありまして、小さいものも含めてしっかり検討を立てていきたいと、このように考えております。実際、公的な団地が県南に不足しているということがございます。私どもは民有地も含めてご紹介をしていきたい、奨励をしていきたいということと、県北に残っている県営団地については、今回補助率を上げましたので、きちんと売っていきたい。それから、売れ行き、企業からの引き合いを見ながら、団地を県もしくは市町村で、主には市町村にお願いすることなんですけれども、団地を造成していくことを考えております。私どももお手伝いをしたいと考えております。

記者)
 今日の午前中に県立大学が記者会見を開いた件で伺いたいのですが、入試をめぐって大学側が得点を調整をしたことで不正に受験生が不合格になったのではとの情報が寄せられ、大学が調査委員会を開いている、調査をしていると伺っているのですが、このことについて知事はどこまで報告を受けているのでしょうか。

知事)
 実はこの件に関しましては、今朝、私は報道で知りました。県庁に着いてすぐ県立大学のほうから報告を受けました。大変雑ぱくな報告でありましたけれども、2月26日付でデザイン学部の教員から告発文が学長宛てに提出されたということ、あと3月4日に先ほどおっしゃられましたように学内関係者4名による調査委員会が立ち上がったということ、あと今聞き取り調査をしているところですけれども、あと11時から記者会見があるというふうに承知しておりますけれども、この告発者の訴えの中に事実と明らかに異なる部分もありますので、これから引き続き調査を実施して、それからきちんと報告をしたいという旨の報告がありました。

記者)
 現時点での受け止めと、知事としての今後の対応については。

知事)
 現時点で私が何か判断をするような確実な情報がございません。しっかり調査をするようにお願いをいたしました。私とすれば、まずこれは県立大学のほうでこの調査委員会があるわけですから、しっかりと調査をしていただきたいと。不正があれば、それはきちんと暴かなければいけませんし、もし告発自体が虚偽のものであれば、それなりの対応もとらなければいけません。まず事実の確認が大切だと思っています。

記者)
 今の時点で何か受け止めとしては。

知事)
 全く事実がわかりませんので。私とすればできるだけ早く確実な情報について報告を受けたいと思っています。

記者)
 県の防災計画ですけれども、前知事は今年度中にまとめたいというご意向を示してたんですけれども、国の経済的なものの発表が遅れたこともあり、恐らく作業的には難航していると思いますが、現知事の防災計画に対するスケジュール案とどのようなものにしたいかというお考えについてお聞かせください。

知事)
 そうですね。防災計画、当然一日も早く作って対応したいわけであります。ただ、国の計画を基に県でもいろいろ計算をし直したり、より精緻につくり直す作業がございます。実際、国がやる計画ですとか調査結果は、非常に全国で雑ぱくにやるところがありまして、全て県で計算をし直す実際の作業がございます。となると、現実的には夏頃になるのではないかという報告を受けておりますけれども、詳細な日時等については私自身は現在は承知をいたしておりません。できるだけ早く、早いからといってミスがあっては大変なことになりますので、きちんとしっかり遅れのないようにしたいと思います。

記者)
 その時点で、県の計画になりますので、知事のお考えとかを反映させる部分もあると思いますが、お考えを反映させる意向はあるのでしょうか。

知事)
 当然私どもの考えを反映させる意向、余地はあるのだと思いますけれども、基本は人命優先、また実践可能な計画を立てるということですので、余りそんなに大きな変更ですとか、恣意的な要素が入るとは考えておりません。粛々と淡々ときちんと作ってまいります。

司会)
 それでは、以上をもちまして定例記者会見を終了いたします。ありがとうございました。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見