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岡山県ダム長寿命化計画

 岡山県土木部では、ダムの安全性及び機能を長期的に保持するため、ダム堤体を含む管理用設備について職員による日常点検や専門業者による定期点検を行うとともに、点検結果を踏まえた修繕や経年劣化に対する計画的な設備更新を行い、施設を良好な状態に保つよう努めています。一方、管理開始から数十年を経過するダムが多くなり、今後は維持管理費の増加が予想されます。
 このことから、長期的視点を踏まえたダムの維持管理及び設備更新をより効果的・効率的に推進し、維持管理費の縮減と平準化を図るため、予防保全の考え方を取り入れたダムの長寿命化計画を策定しました。

1.ダムの現状

1-1.老朽化の進展

 岡山県土木部が管理する洪水調節等を目的としたダムは12基あり、そのうち昭和期に建設された5ダムは供用開始後30年以上を経過しています。管理開始から概ね30年経過すると、機械設備などの故障・補修が増加する傾向にあり、今後は老朽化に伴う補修や更新などの維持管理費用が増大することが予想されます。
表1.岡山県土木部が管理する12ダム
ダム名完成年度供用開始後年数(2017)主な施設(常用洪水吐)
旭川ダムS2963テンダーゲート10門
湯原ダムS2963ローラーゲート6門
河本ダムS3953テンダーゲート2門
高瀬川ダムS5636オリフィス1門
鳴滝ダムS5636オリフィス1門
八塔寺川ダムH元28オリフィス1門
津川ダムH722オリフィス1門
楢井ダムH821オリフィス1門
千屋ダムH1019オリフィス2門
ジェットフローゲート2台
竹谷ダムH1514オリフィス1門
河平ダムH1712オリフィス1門
三室川ダムH1712オリフィス1門

供用開始後50年以上が経過するダムの割合

図1.供用開始後50年以上が経過するダムの割合

1-2.対象施設

 ダムは土木構造物、機械設備、電気通信設備、その他のダム施設等の構成要素からなっています。雨量、水位等の情報取得・伝達をはじめ、放流設備、警報活動のための機器、日常の管理に要する計器など、様々な機器や設備による複合的な構造物について、施設の信頼性を確保するため、適切に維持管理する必要があります。
表2.維持管理すべき対象の施設
土木構造物機械設備電気通信設備
堤体常用・非常用放流設備受変電設備・配電設備
洪水吐き利水放流設備予備発電設備
基礎地盤係船設備通信設備
堤体周辺斜面流木止設備ダム管理用制御処理設備
周辺構造物昇降設備放流警報設備
その他土木構成部堤内排水設備観測・計測設備
 水質保全設備その他電気通信設備

<土木構造物>

旭川ダム堤体千屋ダム堤体

<機械設備>

旭川ダムゲート湯原ダム巻上機

千屋ダム利水放流管千屋ダム爆気装置

<電気通信設備>

鳴滝ダムコン千屋ダム無線

2.基本方針

方針1

 ダム操作規則に定められたダム点検整備基準及び調査測定基準に基づき実施する点検等により、ダムの状態を定期的・継続的に把握します。それらの結果を総合的に分析・評価した上で、必要な更新・対策を実施することで、ダム施設の安全性及び機能を長期にわたって保持するとともに、貯水池機能を保全するよう努めるものとします。

ライフサイクルコストイメージ

図2.予防保全型の維持管理による長寿命化とライフサイクルコスト縮減のイメージ

方針2

 ダム施設及び貯水池については、ダム維持管理方針に基づき、更新・対策の優先順位を判断した上で、トータルコストの縮減・平準化を考慮し、計画的に維持管理を行うものとします。

メンテナンスサイクル

出典)国土交通省水管理・国土保全局河川環境課「ダム総合点検実施要領・同解説」(平成25年10月)

図3.ダムのメンテナンスサイクル

3.点検・検査及び補修の優先度

3-1.点検・検査

 ダムの維持管理では、ダム施設および貯水池等の状態とその経年的な変化を継続的に監視することが重要であり、日常的な点検とあわせて中長期的な点検・検査を行い、ダム施設等の安定性や貯水機能の保持の観点から、定期的に健全度を評価する必要があります。このため、日常管理と中長期的な点検・検査を組み合わせたマネジメントサイクルにより、長期的にダムの健全度を確保できるよう努め、効果的・効率的な維持管理を行います。

点検・検査の構成

図4.点検・検査の構成

<点検・検査の状況>

検査2監査廊

3-2.点検基準

 構成要素の機能を検証するために次の要領等に基づき、「マニュアル各種資料の整理・解析の実施」、「現地において施設・設備の劣化や損傷等に対して目視観察・機器等による計測等の実施」を行います。

(1)土木構造物等
   ダム総合点検実施要領・同解説
(2)機械設備
   ダム用ゲート設備等点検・整備・更新検討要領
   ダム用ゲート設備等点検・整備・更新検討マニュアル(案)
(3)電気通信設備
   電気通信施設維持管理計画指針(案)
   電気通信施設アセットマネジメント要領・同解説(案)

3-3.優先度

 ダム施設の工種・細別ごとに設定した管理レベル(H,M,L)及び点検・調査結果に基づいた健全度評価(a,b,c)とその組み合わせによる保全対策(予防保全、事後保全の区分と対策時期の設定)により、修繕、更新が必要と判断された施設についての優先順位を設定します。
表3.ダム施設の管理レベルと健全度区分の組合せに基づく保全対策の基本的考え方

          構成要素の

          管理レベル

 

健全度の区分

「貯水機能」及び「洪水調節機能」を低下させる可能性のある構成要素

「利水機能」の低下につながる構成要素

「貯水機能」「洪水調節機能」及び「利水機能」に直ちに影響を及ぼす恐れの少ない構成要素

a

直ちに何らかの処置が必要と判断される場合

予防保全

(直ちに対策を実施)

予防保全

(速やかに対策を実施)

事後保全

(必要に応じて対策を実施)

b

何らかの兆候があり、今後注意して監視する必要があると判断される場合

予防保全

(速やかに対策を実施)

予防保全

(必要に応じて対策を実施)

事後保全

(保全対象に至っていない)

c

特に問題がないと判断される場合

予防保全

(状態監視)

予防保全

(状態監視)

事後保全

(保全対象に至っていない)

4.長寿命化による効果

4-1.安定的かつ効率的なダム機能の確保

 定期的に点検を実施することにより、高齢化の進むダム施設の健全度状況を把握し、その結果に基づく計画的な補修・更新計画を実施することで、安定的かつ効果的にダム機能が確保され、治水安全度向上とダム機能の信頼性向上を図ります。

4-2.コスト縮減及び必要経費の平準化

 予防保全型を基本とした長寿命化計画の実施により、従来の事後保全型の維持管理と比較すると、今後40年間で約70億円のコスト縮減が見込まれるとともに、一時的なコスト増も抑制され、必要予算の平準化が可能になります。

事業費推移

図5.年代別事業費推移(従来計画と長寿命化計画の事業費予測)

※上記のコスト縮減効果は、現時点での点検結果、標準的な工法・単価などに基づき試算したものです。 このため、今後の点検結果や補修状況により事業費は変化する可能性があります。

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