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平成28年度第2回高梁・新見圏域保健医療対策協議会議事録要約

印刷ページ表示 ページ番号:0526793 2017年8月30日更新/備北保健所

平成28年度第2回議事概要

平成28年度第2回高梁・新見圏域保健医療対策協議会議事概要
(第2回高梁・新見地域医療構想調整会議と同時開催)

日時
平成29年3月30日(木曜日)
14時から16時まで
場所
新見地域事務所3階第1会議室
出席委員
委員20名

1開会
あいさつ(川井備北保健所長)
委員過半数出席により協議会及び会議成立
新委員紹介
オブザーバー紹介

2議題
あいさつ(仲田会長)
本会議においても活発な意見交換をお願いしたい。この地域において、いつまでも安定した医療・介護・福祉のサービスが市民に届けられるよう、協力をお願いしたい。

1)第7次高梁・新見地域保健医療計画(地域医療構想含む)の実施状況について
(川井所長から第7次計画で定められている各項目について各分野での取り組み状況の報告を求めた)
高梁医師会仲田会長から高梁地域における地域医療構想関連の取組について説明
新見医師会太田会長から新見地域における地域医療構想関連の取組について説明
県病院協会高梁支部紙谷支部長から高梁地域における地域医療構想の実現に向けた取組について説明
県看護協会高梁支部宮本支部長から看看連携に関する取組について説明

(発言概要)
委員
高梁・新見地域の医療は似ているようで似ていない点もあるので、今後ともそれぞれで取り組みを深めていただき、それぞれの良いところを合わせる形でこの圏域としての地域医療構想が出来ればいいと思っている。

委員
栄養委員として、食を通しての健康づくりに底辺で頑張っている。最近の活動は学校への出前教室をやることが多くなった。年代に適合した内容の教室となるよう心がけており、「生きることは食べること」や、バランスの良い食事となるよう指導している。なかでも糖尿病については新見市の重点課題ともなっており、「糖尿病ストップ大作戦」と名付けて啓発活動を行っている。また新見は県下一味噌汁が薄味なのに高血圧が多いが、これに対しては「にっこり減塩教室」を開催して普及啓発に努めている。血圧・体重・体脂肪・味噌汁の塩分測定に加え、尿の塩分測定も実施している。味噌汁はごまかせるが体に入ったものはごまかせない。また野菜摂取量の少なさは県下でもワーストに近く、手計りでできるレシピを作成して野菜の摂取についてもPRを行っている。このように、幼児から高齢者まで、食を通した健康づくり活動を笑顔で実践しているところである。

委員
昨年高梁市有漢地域で行った災害対策訓練について紹介させていただく。8月28日に水害対策訓練を実施した。この地域に適合した土砂災害による被害想定とし、有事に備えることと各関係機関との連絡方法の再確認が目的であった。
台風が前線を刺激して局地的な大雨が長時間継続し、有漢地域に避難勧告が出されるとともに県道法面の崩壊が発生、住宅1棟とワゴン車が土砂に埋まり、有漢町内各地で多くの谷川が溢れて他の市道でも多くの法面崩壊が発生し通行止め箇所が多発したとの想定で実施した。主催は高梁市・消防本部・消防団、共催は高梁・新見圏域救急医療体制推進協議会であった。他に警察、岡山県消防航空隊、高梁中央病院(DMAT)、地区自主防災組織、町内会の協力を得た。
開催後実施したアンケート結果によれば、「他の組織と合同で訓練できて良かった」「機器の使用方法や連絡方法が良く分かった」との意見があったが、「現場指揮本部の役割分担が明確でなかった」「人員・資機材の不足」「FAXが別室なのは良くない」等を指摘する声もあった。
今回は多機関で準備を行ったが、市役所内での役割分担が上手く行えない部分もあり、反省点と思っている。どの立場であっても当事者として考えると、やるべきことが浮き出てくると思う。

委員
岡山県歯科医師会では、平成22年に岡山県からの委託で「歯科往診サポートセンター」が開設され、寝たきりや体が不自由で通院が困難な方の歯科医療ニーズに応え、歯科医との間を取り持つ仕組みができた。歯科衛生士の資格を有する職員2名が常駐しており、年間で約600件の相談を受けている。しかしそのうち500件は県南からの相談であり、県北ではPR不足もあってかほとんど使われていない状況である。現在、県南には訪問に特化した歯科診療所が約10軒あり、徐々に増えてきているところである。

委員
新見には調剤薬局が10軒あるが、そのうち4軒が在宅に取り組んでいる。在宅のできる薬剤師はまだまだ少なく、要望があっても受け切れていない状況がある。岡山県薬剤師会でも頻回に研修会を実施しているが、実際に在宅に行ったことのある薬剤師でないと難しい面があり、そういう薬剤師を増やしていかなければならない。
多職種連携においても、薬局は他の職種にもすぐ理解できるように配慮しなければならないので、H26年度には新見市に「お薬手帳」のポスターを作っていただくなど、病院にかかる時だけでは無く普段からお薬手帳を準備しましょうということでその普及には力を入れている。

委員
所属のケアマネ全員が「晴れやかネット」が使うことができるようになるよう普及啓発に努めている。また実務者協議会等を通じて他職種と顔の見える関係づくりを進め、現場でどういう情報が必要なのか、どんな視点で見ていけば良いのかを検討したり、医師会のワールドカフェにも参加させていただいている。また、高梁市が行っている地域包括ケア会議の事例検討等各種会議や、認知症施策医療連携会議等に参加し、ケアマネが在宅で出来ること出来ないことを提示し、医療ではどんなことができるのかも示していただきながら進めている。
ケアマネのうち、基礎職が介護職である者の割合が全国的にも増えてきており、ケアマネ自体のスキルアップも必要である。高梁市主催のケアマネ研修が年3回から4回あるので、研修内容についても要望を出して、医療面のスキルも向上できるよう努力している。

委員
愛育委員は新見・高梁合わせて約1200名、限界集落すれすれの5世帯から40世帯超など担当地区の状況は様々で、その地域に合った声かけを行っている。保健所・市役所の施策が縦軸、愛育委員同士のつながりや考えなどを横軸として活動している。
高梁市役所が実施したアンケート調査によると、健康診断の受診率は高齢者になるほど低下している。受診率が低いのは独居老人がトップで次が老人夫婦の順であるが、高齢者であっても2から3世帯同居の場合はきちんと受診されており、愛育委員の「もう一声」の声かけが重要である。また、会場までの交通機関がない場合もあり、市役所に受診しやすい交通体系としていただくようお願いしている。また、自営業の30から40代主婦に未受診者が多い傾向があり、商工会へ依頼して声かけを行った結果、少しずつ増えてきている。受診率の向上には、会場までの交通が重要であり、検診を何か他の行事と併せて実施することにより受けやすくなると思われるので、市役所には提案させていただいている。
早期発見・早期治療も重要だが、今年からは予防にも力を入れている。「お口の体操」とか、何かで集まったときに皆で簡単に出来るような体操を考えていくことにしている。

委員
行政でないとできないこと。市として圏域としてこの地域の医療を関係者に声をかけて、どういう方向へ持って行くのかを中心に取り組んでいきたいと考えている。保健医療計画・地域医療構想は県が策定するが、現場の視点で施策を進めていく上で広い圏域で将来の見通しデータを示されても現場ではピンと来ていないように思える。そこで高梁市独自の医療需要の予測を、可能であれば市内各地域毎に算出して示すことが出来たらと考えて検討を進めており、来年度いっぱいかもう少し時間を貰って実現したいと考えている。
行政の立場として、そうした形で現場の皆さんの後押しをしていきたい。

委員
医療従事者の確保が大きな課題である。平成29年度は、新見市出身のドクターの洗い出しを行い、登録して連絡協議会的なものを設け、交流を進めていく中で将来的な人材確保に繋げていけないかと考えて事業を実施する。また看護師の確保は年齢層が高くなっており喫緊の課題である。現在の給付型奨学金制度を少し改め、学校卒業後自らのスキルアップで新見市以外の病院に一旦勤務することを認めることとした。また看護師の子息を対象とした保育園が企業主導型保育園として、本日新見医師会を中心に開設された。このように看護職が働きやすい環境となるよう努力が続けられているところである。
また新見市としても、合併前の各地域別の疾病罹患傾向を調査しており、その情報を生かして各地域毎に細やかな健康増進の動機付けを行っていきたい。

委員
第7次計画の冊子を読むと、人口20万人未満では2次医療圏は成り立たないとあった。高梁・新見圏域は真庭圏域と一緒になるのではないかという危惧を抱いたが、この点はどうか?

川井所長
「2次医療圏」は、ある程度の医療がその圏域内で完結するという単位であり、ある程度の人口規模・受療のための距離感を持ったまとまりである。岡山県では、去る3月21日に第8次保健医療計画を策定するに当たって現在の医療圏をどうするかの検討を行った結果、現在の5医療圏をそのまま維持することに決定した。人口や受療者の流出・流入だけで考えると高梁・新見と真庭は見直すべき地域に該当するが、医療へのアクセスの観点から現在の5医療圏を維持するということになったものである。
同じ医療圏の中だけで医療が完結できないのであれば、どの医療圏とどのように連携していくのかの計画を立て、それを実践していくのが次の6年となる。

委員
3年前の日曜日に知人が作業をしていてマムシに噛まれた。その時新見の4病院にはどこにも血清が無く、落合まで行っての受診となった。救急の際に遠方まで行かないといけないのはどうかと思うのでよろしくお願いしたい。

委員
ご心配の件はよく理解できる。マムシの血清はこの地域の病院であればどこにも常備していると思うが、プライマリーケアのできる(何でも診れる)ドクターでないと対応しにくい面がある。この地域で必要とされているのは正にそういう先生であり、研修等を通じて若い先生方に総合診療ができる能力を身につけていただく努力を継続しているところである。

委員
薬剤師の先生にお願いがある。薬を多種類飲んでおられる方の話だが、診療科で朝・昼・夕の薬袋の色がばらばらでそのために誤用してしまったことがあるとのことだった。袋の色を統一するなどの対策はできないだろうか?

委員
確かに以前は薬の種類によって袋の色が違っていたが、今は機械で詰めるようになってから同一の袋になってしまっている。システム側の問題である。このことについては、薬局にどんどん申し出て貰って良い。申し出があれば、手書きででも分かるように着色したい。

2)第8次高梁・新見地域保健医療計画の策定方針について
(事務局からの資料16ページ以降に基づき説明)

(発言概要)
委員
「圏域が残った」ということは、高梁・新見圏域である程度の医療を賄っていくとの県の意志の表れだと感じている。我々も頑張っていくので、協力を是非よろしくお願いしたい。またスケジュールについてであるが、介護保険計画との協議の場について国がなかなか方針を示さない現状があり、このスケジュールはかなり無茶だと感じている。厚労省には苦言を呈しておきたい。また、この会議の具体的なスケジュールは現時点では未定、という認識で良いか?

川井所長
現時点では、まず第1回は県全体の計画骨子が示された後(6月頃)に開こうと考えている。それ以降については、9月末には介護計画との整合性を持たせたものを県に上げていくことになり、非常にタイトなスケジュールだが、提出までに少なくとも3回程度開くことになるかなと考えている。地域医療構想調整会議との関係については、何か動きがあれば情報提供の意味もあるので同時開催とさせていただく可能性がある。7次計画の策定では高梁・新見それぞれで会議を持ち、それを圏域全体の会議で反映させるやり方だったが、今回は高梁・新見圏域全体での会議回数を重ねて作成していく予定である。会場は高梁・新見で交互に開催する予定なのでご了解いただきたい。

3)情報提供
(成羽病院事務局長から新公立病院改革プランについて、資料に基づき説明)


3閉会
あいさつ(太田副会長)
長時間に亘り、多くの意見を出していただいた。この地域における現時点での医療・介護の取り組み状況が良く理解できた。来年度はそれらを踏まえて新しい計画を策定していく訳であるが、多くの意見を出していただいて、この地域の医療・介護がやりやすいシステムが構築できればと考えている。


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