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平成27年度第1回高梁・新見圏域保健医療対策協議会議事概要

印刷ページ表示 ページ番号:0437315 2015年7月16日更新/備北保健所

平成27年度第1回議事概要

第1回高梁・新見圏域保健医療対策協議会議事概要

日時
平成27年6月18日(木曜日)
13時30分から15時30分まで

場所
高梁地域事務所3階会議室

出席委員
委員18名 

1 開会

委員過半数出席により協議会成立
あいさつ(川井備北保健所長)

2 委員・職員紹介
 
3 会長等の選出
会長 仲田高梁医師会長
副会長 太田新見医師会長、近藤高梁市長、石垣新見市長

会長あいさつ
人口減少ということが経済、社会において負のスパイラルを巻き起こしている。出口が見えないところで皆さんは孤軍奮闘している。この協議会で出来上がったものが地域の元気の素になるような、気持ちだけでも正のスパイラルの方向へ持っていけるようなものとなるよう、一緒に協議していきたい。

4 議題

1)第7次岡山県保健医療計画の策定について
(1)第7次岡山県保健医療計画の策定スケジュール、方針について
(2)高梁・新見圏域医療構想(ビジョン)の策定について
(会議資料により事務局から説明)

(第7次保健医療計画策定スケジュールについては、全員異議なしで了承。第6次計画の実施状況等を踏まえ、第7次計画に反映させていくことについて質疑応答)

委員
スケジュール等はこれでいいが、今後は岡山県全体の医療計画を作成する方針になっている。仮に高梁・新見圏域の計画は決まってもそれで終了ではなく、県南東部、西部、津山、真庭などの計画を持ち寄って、それぞれがどうするのかという議論が出るような気がするが、いかがか。

事務局
今回、高梁・新見地域だけのものを示したが、本来はまず前提として岡山県全体の計画があり、それを踏まえた上で各地域で取り組むという形で策定していくことになっており、完成したときには一冊の本になる。
疾病ごとの医療連携体制全体の枠組については県南にセンター病院があり、各地域に支援病院があってという体制が組まれていくもので、この部分については今回の計画策定手順で問題はない。
医療構想については、今後県の方で調整した数字が各医療圏毎に示される。県は圏域ごとの患者の流出入を考えた上で数字を示すことになる。

委員
これからの医療政策は、国はお金がないので県に丸投げだと思う。それぞれの県で医療計画を立てなさいという状況なので、これまでの計画からまた一歩踏み込んだものが出来てくるのではないか。例えば、圏域は高梁・新見でいいのかというような話が必ず出る。
診療所の先生方がどういう役割を果たすのかが一切出てこない。これからは「在宅」にと国は言っているにもかかわらず、病院の話しか出てこない。今後どうなっていくのかと思う。

事務局
例えば糖尿病の場合は、かかりつけ医という形で診療所の先生たちに役割を担っていただくことがこれまでも出ていたが、病床数や医療機能について話すことが多いので、どうしても病院が中心になってきている。患者の通院により長期で診ていくという点では、診療所の先生に「かかりつけ総合医」という役割をとっていただくことが必要である。

委員
先日も厚労省の講演会を聞いたが、国や県から出てくる施策は、県全体のことに対しての施策という気がしてならない。高梁・新見圏域は中山間地、都会と田舎では医療の現状が異なる。施策として変わってこないと現実的には対応できないと思っている。
高齢者が都会で増えてくるから対策を、という話は出てくるが、地方でいろいろ問題になっている点は全然出てこない。地方の高齢者はどうするのか、現状はどうなっているのかという話も全然出てこない。地方ではこういう方向でやらないとできない、という話が出てもいいと思うがいかがか。これまでの医療計画というのは県全体の医療計画であって、都会では、地方ではという議論は全然出てこない。このままだと地方は今まで以上に疲弊していく。医者や看護師はいなくなり、病院もどんどん締めつけをされて何もできなくなってしまうのではないかという危惧を強く感じている。
実際の医療計画の中でも、都会と地方とに分けて考えていただくことが必要と思う。

委員
そのとおりだと思う。
慢性の療養病床に入っている方は、病床数を減らされれば自宅に帰らないといけない。自宅に帰ってからの生活の確保ができないといけないという問題は置いておいて「帰れ」という話になるというのは釈然としない。

委員
病院の立場からいうと、今回、地域医療構想が一番の目玉だと思う。病院の機能を見直して地域で何ができるかを各地域で協議して、機能を分担してやりなさいという方針だと思う。
先日講演会で聞いた話だが、10年後、岡山県全体では75歳の高齢者が1.25倍になると予想。
しかし高梁では、10年後で0.95倍、25年後は0.81倍。その需要に対して、高梁あるいは新見で何ができて何ができないかを病院間できちんと協議し、できることをきっちり行っていく、できないものは他の圏域にどこまで助けてもらうか、そういったことを今日の会議等を通して決めていくことが必要だと思う。その中で病院間が自分たちでできることをお互いに補完し合う関係を作っていく必要がある。
この圏域で成羽病院だけが公立。公立病院は地域構想で県から病床を減らしなさいと命令される病院になる。岡山県で5,900床減らすようであるが、その減らす病床は恐らく成羽病院も関係してくる。しかし減らしてしまうと、地域で暮らせず、病院にやむを得ずいらっしゃる方たちの行き場がなくなる。そういう受け皿をどうやって作っていくかは、この地域でこの地域に合ったことをこの協議会で話し合っていく必要があると思う。

委員
この圏域には、脳卒中や心筋梗塞など高度急性期を治療する病院がない。その場合は県南の病院へ送らないといけない。救急隊の御努力でカバーされているが、将来的に、より効率的に、患者さんの命を守るということを第一に考えれば、タブレット端末を各救急車と病院に置いて、患者さんを一番適切な病院に圏域を超えた搬送ができる体制が必要である。こういったことはこの会議だけでは解決できない問題であり、県全体で考えていただきたい。体制をきちっとすることで住民に、この地域で長く生活しようかという気持ちになってもらえると思う。
救急に関して広域的にとらえていただきたい。医師会が叫ぶよりは、保健所や備中管内の救急協議会などで考えていただかなければならない、圏域を超えた問題だと思う。

委員
言われたとおりだと思う。心筋梗塞や脳卒中などの急性期の疾患について、中山間地域はとにかく専門病院へという流れになっている。中山間地域でそれだけの医者の数を確保できない。岡山、倉敷の専門病院へ運ぶもの、という流れにしなければいけないと思う。3次機能病院は県南で指定し、この圏域は2次機能病院を確保するという考え方で計画をしていかないと実際には運用できないと思う。
例えば新見地域には、医療機関が関係して福祉施設を運営しているところがない。施設入所者に何かあった場合、例えば看取りまでできるかというと、そこまではできない。施設で状態が悪くなったら必ず医療機関に送らなければいけない。施設入所者も増えており、病床数が減少した場合、受け入れができなくなる。そういった地域の事情も考慮して検討していただきたい。

委員
医療構想の策定については、医療サイドは非常にナーバスになっている。行政側はいかがか。

委員
医療の問題については、国の施策の方針に基づいて行っていかなければならないが、中山間地域の暮らしにおいて必要な医療との狭間で行政も検討していかなければならない。
在宅地域医療連携推進協議会等で在宅医療については協議しているので、そういったところと関連して、今日の事についても考えていきたいと思う。

委員
医療計画に関していろいろな課題があるが、年をとって健康を害する例ばかりではない。健康づくりが大きな課題になってくると考えている。市では「健康づくり連絡会」で、行政主導ではなく、市民がみんなで一緒に考え、県北の地域が元気になることを思いつつ、医療計画の策定過程ではどういったところを見ていかないといけないかを考えていく必要がある。
また夜間の救急搬送の体制なども努力をしていきたい。

委員
タブレット端末について、県が救急医療情報システムの開始を28年度に要求している。それに伴って病院の一斉照会が見られるようになる。具体的にはまだ未確定である。

委員
平成28年度8月を目途に、県の方で災害救急医療情報のシステム開始予定で、その中でタブレット端末配布の話がある。これについては、医療情報を入力する関係機関の協力が非常に重要であり、常に最新の情報が見られないと効率的な搬送ができない。
急性期の救急搬送については、県北という地理的な条件が大きい。高度急性期病院が県南に集中しており搬送に約1時間かかるが、それを解消する方法があればと思っている。

委員
人口当たりの医師数、高梁市69%、新見市は35%。それなのに救急車を65%受け入れており、高梁とほとんど変わらない。高梁の半分の医師数で高梁と同じだけの救急車を受けていることを褒めていただきたい。過労死寸前でやっている。

委員
高梁地区では分娩ができない。若い人がこの町に住めないのではと市民が心配している。妊婦健診は高梁でも受けられるので、分娩だけを県南の病院にお願いしている。地元で妊婦健診を受け、分娩は設備の整ったセンター病院でやっていく。産科医が減少している現状で、高梁地域は先端の医療システムを構築しているんだと、発想を180度転換して理解して欲しい。市は妊婦用のママ・サポート119の体制を整えて準備しているので、その点をPRしてほしい。
病床数を減らせば良いというのは簡単に思われるが、人が減ったら仕事が減る、仕事が減ったら人が減るという負の連鎖を促進させてしまう。この地方に大勢の人に住み続けてもらうためには、医療・介護・福祉を充実させる必要があるが、病床数の減少は負の連鎖を促進させてしまう。
こういったことが重要なポイントであることを忘れず、将来に向けた正のスパイラルを描けるような医療構想をつくってほしい。

5 その他
(会議資料により、「協議会の公開」について事務局から説明)

本会議について、公開の是非を考えていただければと思う。

(第2回目以降は協議会自体を公開、会議資料や会議録については、今回からホームページ上で公開)で了解

6 閉会

副会長あいさつ
地域の住民にこの地域の現状を知っていただくことは必要。会議を公開とすることで現状を認識していただき、住民の方にもいろいろ考えていただくことをお願いしたい。
新見は4病院あるが、院長が倒れると病院はどうなるかわからない現状で常に危機感を持っている。問題点ばかり話したが、出来る限りのことをしている。医師会も市も、協力して地域包括、モデル事業等、様々に取り組んでいる。住民の方への啓発も市を中心に取り組んでいただいている。中山間地域のモデル事業となるようなことを一歩前に進んでやっていけると思う。住民、医師会、行政、みんなが一緒にやっていかないと地域の取り組みはできない。こういう会議での話し合いは非常に大切である。これからの会議ですばらしい計画がつくり上げられるよう、やっていきましょう。


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