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備前焼(国指定伝統的工芸品)

特色

 日本六古窯のひとつに数えられる焼き物。最大の特色は焼成法にあり、形造った素地を釉薬を掛けずに窯詰めし、松割木を使って長時間焼きしめます。
 土と炎と人の技が極限まで競い、調和することにより、素朴でありながら奥深い備前焼ならではの魅力が生まれます。
備前焼写真
 

指定の内容

一 伝統工芸品の名称 
   備前焼(びぜんやき)

二 伝統的な技術又は技法
 1 成形は、ろくろ成形、たたら成形、押型成形又は手ひねり成形によること。
 2 素地の模様付けをする場合には、へら目、櫛目、透かし彫り、はり付け又は「彫り」によること。
 3 塗り土をする場合には、「とも土」によること。
 4 火だすき、「胡麻(ごま)」、「桟切(さんぎり)」、「牡丹餅(ぼたもち)」、「伏せ焼」又は「青備前」を焼成により出現させること。

三 伝統的に使用されてきた原材料
   使用する陶土は、「ヒヨセ粘土」、「長船(おさふね)黒土」、若しくは「山土」又はこれらと同等の材質を有するものとすること。


四 製造される地域
   岡山県岡山市、備前市、和気郡吉永町(現備前市吉永町)、邑久郡邑久町(現瀬戸内市邑久町)、邑久郡長船町(現瀬戸内市長船町)

(指定年月日 昭和57年11月1日)
 

歴史

 備前焼の歴史は古く、現在の岡山県瀬戸内市一帯で古墳時代より須恵器の生産を営んでいた工人たちが、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて、熊山のふもと備前の地で生活用器の椀・皿・盤や瓦の生産を始めたのがその始まりといわれている。窯址から発掘された破片より、大体最初は麓の渓谷に窯を築き、時代と共に暫次山に登り、不便なことから浦伊部へと移行したことが推定される。
 鎌倉時代から室町時代にかけては、山土を使用した壺・甕・摺り鉢が多々作られるようになり、またこの頃から備前特有の赤褐色の焼肌が出てくるようになる。
 室町時代後期になると、山土に変わって田土が使用され、ろくろが用いられ量産ができるようになり、半地上式の穴窯が作られるようになった。そして各地の窯は統合され、南、北、西に大規模な共同窯(大窯)が築かれ、窯元六姓(木村・森・頓宮・寺見・大饗・金重)による独占的生産が行われた。一方、器種においても日常雑器の他に茶道の流行による茶陶器が作られるようになる。これらの大窯による生産は以降江戸時代末期まで続いた。
 江戸時代の中期に入ると備前焼は藩の保護もあって全国に普及していったが、末期に至ると唐津や瀬戸において陶磁器の生産が行われるようになり、次第に備前焼が圧迫されていった。
 近代の備前焼、特に明治から昭和初期に至る時期は低迷の時代であった。そのような時においても地道な努力はされ、個人窯が築かれるようになるが、備前焼だけでは成り立たないため、土管や耐火煉瓦の生産も行うようになった。この備前焼を現在の繁栄に導くきっかけを作ったのは故金重陶陽であり、それを経機に多くの人々が努力を重ね、今日の隆盛が作られた。
 

製造技術又は技法

焼成の種類

「胡麻(ごま)」
 松割木の灰が熱でとけて灰釉になり、胡麻をふりかけたようになったもの。胡麻の作品の多くは火の近くの棚の上に置かれているため、灰も多く、とけて流れた状態のものは「玉だれ」という。人為的に胡麻を出すため灰を焼成前に付けて焼くこともある。

「桟切り(さんぎり)」
・自然桟切り
  窯床においてある作品が灰に埋もれ、火が直接あたらないのと、空気の流れが悪いのが相まって、いぶし焼(還元焼成)になったために生じる窯変。ネズミ色、暗灰色、青色等がある。
・人工桟切り
  自然桟切りを人為的に作っているもので、火を止める直前に大量の木炭を投げ入れ、木炭の化学作用により色の変化をさせたもの。

「牡丹餅(ぼたもち)」
 皿、鉢等の上に小さな陶土を置いて焼くことにより、その部分だけ火が当たらず、その形のまま赤い焼けむらができたもの。

「緋襷(ひだすき)」
 素地が白色あるいは薄茶色のものに赤い線があるもの。本来は作品がくっつくのを防ぐためワラを間にはさんだり巻いたりして、より大きな作品やサヤの中に入れ、直接火が当たらないようにして焼いたため生じたものである。今日では人為的にワラを使用したり、電気釜で作られるものもある。

「青備前」
・青焼
  サヤ等に入れられ、特定の場所で強い火によってむし焼きにされたため、青灰色になったものをいう。これを(食塩青と区別するため)自然青とか天然青という。
・食塩青
  焼きあげる直前に食塩を投げ入れ、窯を密封して焼くことにより人工的に青灰色にしたもの。

「伏せ焼」
 蕪(かぶら)徳利等に多く見られるもので、作品の上に別の作品をかぶせて焼くことにより、上下が異なった色に分かれているものをいう。
 

その他の技法

「混合」
 備前焼はヒヨセ粘土という地元産の特徴のある原料を使用し、無釉焼き締めの技法を伝承してきた。土味は他に類のないもので、他産地の原料を配合して類似のものを作ることはできても完全に再現することはできない。ヒヨセ粘土は単味で使用するか、1~2割程度の配合用原料を混練する。近年は、ろくろ成形のウエイトが増大したため、ろくろ成形能率を改善するため長船黒土の配合が一般化した。
 また、施釉をしない備前焼において、土味は作家の個性を表現する最も大きいファクターである。粒度分布を調整し、土味にオリジナリティーを出すため、山土の混入も行われている。

「ろくろ成形」
 紐づくりの壺などに併用されたろくろも含めて、使用されはじめたのは古く、既に室町時代末期には現れるが、代表的な成形法になるのは西暦1600年以降である。
 今日においては、ろくろ成形によって備前の製品の8割以上が作られており、成形の中心である。
 

主要製造工程

 (土作り)
 「粉砕」
  ↓
 「選り」
  ↓
 「混合」
  ↓
 「水簸」
  ↓
 「プレス」「脱水」
  ↓
 「篩通し」
  ↓
 「土練り」
  ↓
 「ねかし」
  ↓
 (成形)
 ・ろくろ成形
 ・押型成形
 ・手びねり成形
  ↓
 「乾燥」
  ↓ 
 「塗り土(伊部手)」
  ↓
 「仕上げ」
  ↓
 「乾燥」
  ↓
 (焼成)
 「付け胡麻」「巻わら」
  ↓
 「窯詰」
  ↓
 「焼成」
  ↓
 (製品:検査、仕上げ)

  ※上記は、指定申出時の提出書類に基づくものです。
 
 

備前焼(英訳)

Bizen-Yaki Ware
Designated November 1, 1982 Bizen-shi, Okayama-shi, Setouchi-shi
Bizen-Yaki Ware has a proud tradition of 1,000 years as one of the six oldest kilns in Japan. Beautiful works are created in a competitive spirit among clay, flame and human skill and the resulting harmony. This is a simple but deep world expressed only by clay without the use of glaze highlighting the sole attractiveness of Bizen-Yaki Ware.

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