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畜産バイオマスエネルギー回収技術実証試験事業

印刷ページ表示 ページ番号:0328483 2012年6月30日更新循環型社会推進課

畜産バイオマスエネルギー回収技術実証試験事業

 家畜ふん尿を利用したバイオマス発電では、家畜ふん尿のみを発酵原料とする場合にはエネルギーの回収効率が低いことや、エネルギー回収後の消化液(残渣液)中に窒素とリンが高濃度に残存するため浄化処理が難しいことなどが普及上の課題となっています。

 畜産研究所(旧総合畜産センター)ではこのような課題に取り組むため、平成16年度にバイオマス発電実証施設を整備し、バイオガス発生量や発電量など普及のための運転データを蓄積するとともに、ガス発生量の増加に向けた各種添加物の調査及び消化液の浄化処理技術の向上を目指した試験研究に取り組んできました。さらに、平成22年度からは、バイオガスをクリーンでエネルギー効率の高い燃料電池へ利用する技術の開発に取り組んでいます。

1 施設の概要

(1)設置年度 平成16年度(バイオマス利活用フロンティア整備事業で対応)

(2)主要施設 メタン発酵槽(有効容量50m3×2槽)、発電施設、水処理施設

2 平成23年度の成果

(1)豚ぷん尿(1300t/年)と生ゴミ(43t/年)をメタン発酵施設へ投入し、発生させたバイオガス流量は13,813m3/年で、メタン濃度は平均62.5%、発電量は10,304kwh/年でした。
(2)メタン発酵過程で生成され、ガスエンジンや燃料電池を腐食させる成分である硫化水素を除去するため、メタン発酵槽への空気注入による生物的脱硫を行った結果、無処理の場合約1000ppmあった硫化水素濃度を平均104ppmまで低減できました。さらに、成型脱硫剤(酸化鉄)との組み合わせにより、平均1ppmまで除去できました。
(3)岡山大学との共同研究により、モデルバイオガス(60%メタン+40%二酸化炭素+水蒸気)の改質触媒の開発及び改質ガス(3H2+2Co)に対応できる固体酸化物燃料電池用アノードの開発を行いました。作成した単セル型燃料電池を用い、改質ガスによる室内試験を実施し、発電を確認しました。
 エネルギー回収

担当部署

農林水産部 畜産課 衛生環境班