先般、岡山市内において、全国産業教育フェア岡山大会が開催された。この大会は、専門高校等に学ぶ高校生らが、日頃の学習成果を発表するとともに、全国の仲間との交流の輪を広げることを狙いとして、毎年各県持ち回りで開催されている。 開催に向けては、昨年度、高校生の実行委員会が組織され、教員の指導の下、苦心しながら、協力して準備を重ねてきたものであり、その甲斐あって大成功のうちに終了することができた。 また、インターハイ等の全国大会で好成績を収めた高校生等が報告に訪れてくれる機会があるが、彼らは皆礼儀正しく、また一様に「強い気持ち」という言葉を発する。「強い気持ち」を持つために、精神面においても日々鍛錬に励んでいるのだろう。 彼らに共通していることは、目標に向かって努力し、瞳も輝いている。また経験を積むことによって、人間としてたくましく成長しているということだ。なんと素晴らしいことだろうか。 さて最近、小・中学校を訪問し、授業見学や先生方との懇談の機会を持っている。子どもたちの中には、授業に集中できずに、先生の手を煩わせる者もいる。学習内容に付いていけず、面白くないといったところであろう。時に先生方からは、「この子たちは誰にも起こしてもらえないし、朝食も作ってもらえない。こうして学校に来ているのが精一杯」と聞かされるが、せっかく登校してきているのだから、少しでも学習内容が理解できるようにしていくべきではないか。子どもたちも、「勉強ができるようになりたい」と思っているし、できるようになれば自信も付くし意欲もわき、授業態度も変わってくる。 子どもたちの困った行動は、「本気で私に関わってほしい」とのサインだ。子どもには必ず良いところがある。その良さを見いだし、それを伸ばしていくのが教職に身を置く我々の責務である。このことを肝に銘じて、子どもたちのために本気で粘り強く関わっていかなければと考えている。 新年を迎え、決意を新たに、教育再生に向け、しっかり取り組んでいきたい。 |