第7回  古代勝田郡の中心−勝間田・平遺跡〈かつまた・たいらいせき〉−

 勝間田の町並みを東に見下ろす高台に勝間田・平遺跡は位置しています。
 1970年代初頭に行われた発掘調査では、規則正しく並んだ大規模な建物跡のほか、大量の瓦や硯〈すずり〉、釉〈うわぐすり〉のかかった陶器なども見つかりました。注目される遺物には表面に「郡」と刻印された須恵器(写真右)があり、今から1300年前の奈良時代、美作国勝田郡の役所(勝田郡衙〈かつまたぐんが〉)がこの地に営まれたことを示しています。
 郡衙では郡内に住む人々の戸籍を管理し、税を集めて地域を治めることが主な仕事とされていました。またこの郡衙を統括する役人は郡司〈ぐんじ〉と称され、その地域における有力豪族が任用されました。
 写真左の瓦は屋根の軒先を飾る瓦(軒丸瓦〈のきまるがわら〉)で、7世紀末のものです。古代の建物は板や萱などを屋根材とすることが多く、瓦を葺くのは寺院や役所など重要な施設に限られていました。
 このように古代の一般集落とは異なり、勝間田・平遺跡一帯は瓦葺建物が建ち並ぶなど、勝田郡内における文化・経済の中心地として栄えていたと考えられます。
蓮華門の軒瓦郡印のある土器
蓮華文の軒瓦(勝間田遺跡) 「郡」印のある土器(平遺跡)

*『広報しょうおう』2011.11月号掲載記事を一部改変して転載


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