第16回 カジヤのムラ−鍵谷遺跡〈かぎたにいせき〉−

  岡山県古代吉備文化財センターでは、平成24年2月から鍵谷遺跡の発掘調査を実施してきましたが、5月末に終了しました。その成果については現地説明会等でみなさんにお知らせしたところですが、改めて簡単にご紹介します。
 黒土にあるこの遺跡は、鍵の池の奥に突き出た丘の上に広がっています。今回の調査では、掘立柱建物16棟を中心に、3軒の竪穴住居や、斜面を平らに造成した段状遺構が3か所見つかりました。出土した土器などから、古墳時代後期(今から1,400年ほど前)の集落跡と思われます。
 今回の調査で特に注目される成果は、おもに次の2つがあげられます。1つは、平地式の掘立柱建物を住まいとしていたことです。竪穴住居という半地下式の住まいが一般的であったこの時期に、いち早く平地式建物を住まいとして採用していた集落はたいへん珍しい存在です。
 もう1つは、鉄の道具をつくる際に出るカスがたくさん出土したことです。鉄の道具をつくる鍛冶(かじ)は朝鮮半島から伝わった当時最先端のワザでした。鍵の池の東にある小池谷古墳群では、この鍛冶にかかわる品々を納めた首長の墓も見つかっています。
 先進的な技術を身に付けた人々が住み着くことで、このように珍しい集落が形づくられたのかも知れません
鍵谷遺跡現地説明会の様子
鍵谷遺跡現地説明会のようす

*『広報しょうおう』2012.8月号掲載記事を一部改変して転載


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