センタートップ > 鬼ノ城トップ > 調査員便り平成18年11月号 

 このコーナーは、現場の調査員(平成18年度はM・O・Iの3人組!)からのホットな情報をお届けします。
 この便りから現場の様子、発掘の状況、作業員さんとのふれあい、季節の移り変わりなどを感じてみてくださいね。

<平成18年11号>

 2006年11月29日(水曜日)

南西斜面の謎

土師器甕

 土師器(はじき)、おそらく甕(かめ)でしょう、がほぼ一つ分、グシャッとつぶれた感じで出てきました。
 これら南西斜面の土器は、平らな場所から流れてたまったにしては残りがよく、ある時期に一度にまとめて捨てられた可能性も考えられます。城に関わった人たちが捨てたのか・・・、それとも後世、この付近が何らかの目的で掘り下げられ、出てきてしまった土器がまとめて捨てられたのか・・・?謎は深まります。(I)

 2006年11月28日(火曜日)

時の流れに身をまかせ・・・

岡山空港へ向かう飛行機

 現場は木々が生い茂っているため、見晴らしはよくありません。しかし、現場に入る通路に脚立を立てれば、何とか遠景を見渡すことができます。
 今日は天気もよく、空気も澄んでいて、岡山平野の向こうに遠く児島半島が望めました。運良く、岡山空港へ向かう飛行機が上空を通過しています。
 私の頭上には飛行機、眼下には古代の世界と、時空の広がりを感じながら、一人快感にひたっていました。(I)

 2006年11月24日(金曜日)

イノシシさんご来城?

掘り起こされた跡

 遊歩道から調査区へ下りる道の両端が、写真のように掘り起こされてしまいました。これまでも小さな掘り起こし跡はあって、「イノシシかなあ?モグラかなあ?いやいや、タヌキかもなあ?」と、いろいろ犯人を想像していたのですが、こんなに大胆な仕業は初めてです。
 これでイノシシに違いない!とわかりました。でも、イノシシさんの方は「犯人」扱いされて怒るかも。「悪いことしてないもーん。餌を探して食べてただけじゃもーん」とか「オレだって発掘したいもーん。だいいち犯『人』じゃないしー」とか言って???
 それにしても「入ってはいけません」という看板は読めなかったのでしょうか。そっかー、夜で暗くて読めなかったのですね、イノシシさん!O)

 2006年11月22日(水曜日)

これぞ鬼ノ城の紅葉!

紅葉>
<P class= 作業員さんの朝の一言です。
 「砂川公園の木々がようやく色づいてきて、めっちゃきれいでした。西門あたりの木々も色づいてきて、これからもっときれいになると思うと楽しみです!」
 今年は紅葉が遅れ気味で、鬼ノ城の紅葉もこれからが本番です。どうぞ、紅葉の鬼ノ城へお越しください(O)

 2006年11月17日(金曜日)

土のう山脈消える!

土のうの山

 調査区南西の隅にうず高く積み上げた土のうの山が2つありましたが、その1つが消えました。実は、掘り下げた土が入った土のう袋を開き、調査完了区域を埋め戻す作業でひと山が終わったのです。
 大きな山でかなりの時間がかかると思っていたのですが、作業員チームは「土のう袋の口を開いて並べる人」「ネコ車(運搬用一輪車)に乗せて運ぶ人」「戻された土をジョレン(土をすくったりならしたりする道具)で整地する人」の分業体制を見事に実現し、予想よりはるかに早くひと山を消してしまったのです。あっぱれ!
 明日、もう1つの土のう山脈を移動させ、2つの土のう山脈のあった場所の調査に入ります。この部分の掘り下げを終えると、今年度の調査予定区すべての地面が「あらわ」になったことになります。2日続きの重労働で、「腰痛確実」確信しています?(O)

 2006年11月14日(火曜日)

キノコ?・・・いや、逆さの壺です

須恵器壺

 土器がまとまって出土している箇所からのひとコマ。発見当初は完全な形だろうと思っていましたが、下半分を掘り下げてみると・・・残念ながら口の部分が欠けていました。その結果、写真ではキノコのような逆さの壺になっています。
 さらに、きれいに土を払い、いざ取り上げようと引き上げてみると、中に木の根が・・・。壺の形に沿ってカーブした根がスッポリ出てきて2度微笑んでしまいました。(I)

 2006年11月10日(金曜日)

これぞ、明鏡止水!

明鏡止水

 「明鏡止水」の景色が鬼ノ城への道中にあります。砂川公園を過ぎて左手に池がありますが、今朝は風もなく水面は鏡のごとし。澄んだ空気の中、山の樹々を映しています。車を止めて、思わずシャッターを切りました。
 「明鏡止水の心境」という言葉がありますが、私たちもそんな心境にひたりながら(なんちゃって?)しばし景色に見とれていました。(O)

 2006年11月6日(月曜日)

優勝カップ?

須恵器高杯

 2区南西斜面の土器も出土状況の記録を終え、いよいよ「取り上げ」です。元の形をとどめるひとかたまりの土器や、「完形品」と呼ばれる、割れていない元通りの土器を取り上げるのは、調査の醍醐味です。
 今日取り上げたのは、写真のような優勝カップかワイングラスに似た形の高杯(たかつき)です。まわりからヘラなどで慎重に土を取り除き、「パカッ」と土器が土から離れたときは、思わず「フー」と深呼吸です。(O)

 2006年11月1日(水曜日)

1段でもタワーです

ローリング・タワー>
<P class= 被写体が大きい場合や、調査地の全景写真を撮る際には、アルミ製で組み立て式の「ローリング・タワー」を立てて、その上から撮影します。
 通常は3段まで立てて撮影しますが、今回は1段のみ。石列を撮影するため、ちょうど建物が建っていたと推定される位置に組み立ててみました。在りし日の建物のイメージを少しだけかきたててくれます。(I)