センタートップ > 鬼ノ城トップ > 調査員便り平成22年9月号 

 このコーナーは、現場の調査員(平成22年度はK・O・Uの3人組!)からのホットな情報をお届けします。
 この便りから現場の様子、発掘の状況、作業員さんとのふれあい、季節の移り変わりなどを感じてみてくださいね。

<平成22年9月号>

 2010年9月22日(水曜日)

天命を待ちます

影ありの写真 影なしの写真

 鬼ノ城では、調査区内の松などを全て伐採せずに調査を進めています。そのおかげで木陰が調査区内に散在しており、休憩の時などに恩恵を与えてくれます。が、このありがたい木陰も写真撮影の時には邪魔で仕方がありません。今回は同じ日に撮影した2枚の写真を掲載しました。写真からおわかりいただけると思いますが、太陽が出ている時は木陰が被写体を黒くしてしまい、使い物になりません。雲が太陽の光を遮ってくれないと、大物の被写体は撮影できないのです。清掃や片付けを完璧にしても、雲次第で撮影が翌日に延期になることもしばしば。まさに「人事を尽くして天命を待つ」といったところでしょうか。(U)

 2010年9月13日(月曜日)

石にかかる衣

岩に生える地衣類

 鬼ノ城の石垣や露岩の表面を、しばしば灰色やオレンジ色の模様がかさぶたのように覆っているのにお気づきでしょうか。これは地衣類(ちいるい)といって、コケのようで実はコケではなく、菌類と藻類が共生している特殊な生物です。岩肌や樹皮上に好んで生え、岩や老木に風格を添える、名脇役ともいうべき存在です。  日常生活とはあまり接点のなさそうな地衣類ですが、意外な利用法として、その大きさから岩石が地表に露出していた期間を算出する方法があり、「ライケノメトリー」と呼ばれています。氷河堆積物の年代測定などに利用されていて、では鬼ノ城の石垣にも・・・と思いましたが、考古学に応用するには数字が大雑把すぎてちょっと難しいようです。(O)

 2010年9月6日(月曜日)

盛況の鬼ノ城大公開

土手状遺構に注目!

 毎年恒例の鬼ノ城大公開もついに記念すべき(?)10回目を迎えました。リピーターの方も多く、すっかりお馴染みの行事として定着したようで、担当者としては嬉しい限りです。今年の調査成果といえば、調査員便りでも何回か触れてきた土手状遺構、要するに谷をせき止めるダムのようなものです。うーん、これまでの礎石建物とかに比べるとちょっと地味な感は否めないかな。でもこの土手状遺構、谷を仕切って生活用水を貯め、また流水が直接城壁にぶつかるのを防ぐという重要な役割を持っていました。人目を引きつける派手さはなくても、目立たないところで城をしっかり守る、まさに縁の下の力持ちというべき存在です。説明ではそのあたりを強調したつもりですが、果たして皆さんにうまく伝わったでしょうか?(O)

 2010年9月1日(水曜日)

新調査区のねらい

2区の調査開始

 9月に入り、現在調査中のC1区から、発掘の中心をC2〜C4区に移しました。C1区は、土手状の遺構が出現し、これについては、来週開始されます大公開事業で公開する予定です。  C2〜C4区は、北門の近くにある丘陵の南斜面に位置します。平成11年度にトレンチ調査が行われており、地山に人為的な掘削がみられることから、鬼ノ城に伴う何らかの施設が存在する可能性が考えられています。何がでてくるか・・*&%$#<+。 おっと、このあたりは、携帯電話の圏外になっているようです。次回をお楽しみに。(K)