センタートップ > 鬼ノ城トップ > 調査員便り平成22年12月号 

 このコーナーは、現場の調査員(平成22年度はK・O・Uの3人組!)からのホットな情報をお届けします。
 この便りから現場の様子、発掘の状況、作業員さんとのふれあい、季節の移り変わりなどを感じてみてくださいね。

<平成22年12月号>

 2010年12月27日(月曜日)

今年の調査終了

埋め戻し作業

 予定どおり、27日をもって、調査最終日とすることができました。少し意味ありげな表現ですが、それもそのはず。10月の調査員だよりでも紹介させていただきましたが、今回の調査で掘り上げた大量の土を調査区に戻す作業が難航。しかも、師走の下旬、目まぐるしく変わる天候(この時期、こんなに雨が多いとは)。一時期、期限内での調査終了を断念、延長を覚悟した時期もありました。しかし、何とか期限内に調査終了。寒い中、作業にあたってくださいましたあらゆる方々に、心より感謝いたします。(K)

 2010年12月17日(金曜日)

新しい力

ヒサカキのひこばえ

 7月から開始した今年の調査。調査の開始時には細い木々の伐採を行い、調査区の見通しはかなりよくなりました。それから半年弱。調査が進展する傍らで、伐採した木々の根元からひこばえが伸びています。ちなみに写真はヒサカキです。伐採を行ったことで陽の光が燦然と降り注ぐようになり、若い芽に新たな力が宿ったようです。伐採以前より群生した木々があちこちに繁茂することでしょう。また、調査以前には木が生えていなかったところにも若い芽が姿を現しました。「かわいそうに・・・」と思いながら木々の伐採を行いましたが、結果的には新しい成長の手助けになったようです。結果オーライということにしておいてください。(U)

 2010年12月14日(火曜日)

陸の孤島、鬼ノ城

圏外です

 ある日のKとOの会話です。二人は城内の別々の場所にいて、携帯電話で連絡を取り合っています。
 O「はい、Oです」K「・・・・」O「あの〜、聞こえますか?」K「もしもし、今現場は・・・」O「すみません、もう1回・・・」ツーツーツー・・・やれやれ、大事なところでまた切れてしまいました。鬼ノ城は携帯電話の死角なのか、とても電波の状態が悪く、特に北門付近は最悪です。世界中どこでも携帯が通じるようなご時世なのに、なんでたかが数百メートルの距離を電波が飛んでくれないんでしょうかね。全くもう!
 そうか!今ようやく分かりました。こんなに通信が不便な場所だからこそ、温羅はここに秘密基地を作ったんですね。温羅自身は超能力者ですから関係ないし。いやあ妙なところで納得です!(O)

 2010年12月9日(木曜日)

石って面倒・・・

石垣の図面

 今回、皆さんの注目を集めた土手状遺構の石垣や敷石。見栄えがいいのは結構ですが、これを記録に残すという作業が実は大変です。写真はともかく、石の出てきた状況を図化する実測作業には手間のかかることかかること。もちろんスケッチではだめで、きちんと1個ずつ測定しては、10分の1の縮尺で方眼紙に描き写していきます。しかも、土手状遺構の特徴を最大限に記録するためには、上から見た図だけでなく、横から見た図とか断面図とかも必要になってきます。やってもやっても終わりの見えないこの作業、埋め戻しもあるのに、果たして間に合うのか心配です。(O)

 2010年12月6日(月曜日)

「ラ」って何?

大人気の「ラ」

 何でしょうか、この物体は?「ラ」の1字だけが書かれた白い板切れ。実は今回の大公開で、意外と皆さんに受けている一品です。そもそもこれは8月下旬、北門近くのC2区で拾ったもので、その正体とは、昭和40年代にここにあったモトクロス場の看板の1枚なのです。なぜ分かったかというと、モトクロス場のことを報じた当時の新聞記事に、この看板がはっきり写っていたからです。ではなぜそんな新聞記事を見つけたのかというと、これがまた全くの偶然でした。記事を見つけたのも看板を拾ったのも偶然。偶然同士がぴたっと一致して、めでたくこの看板の身元もはっきりしたというわけですね。さすがに考古資料にはなりませんが、鬼ノ城の保護・保存の歴史を顧みるうえでは貴重な証人といえるかもしれません。(O)

 2010年12月1日(水曜日)

第2回大公開始まる!

見学の様子

 今年度第2回の鬼ノ城大公開が始まりました。前回は9月に開催し、土手状遺構を公開しました。土手状遺構は、大公開前に新聞に大きく取り上げられ、初日には、テレビ放映もされるという宣伝効果もあってか、450名もの大勢の方に見学いただきました。
 それにくらべて、今回の大公開は、事前の報道も少なく、まさに知る人ぞ知る!?大公開事業となりました。今回の目玉は、北門付近で検出された平安時代の建物など・・、内容としては地味ですが、これも鬼ノ城の歴史を語る上で貴重な発見です。あわせて出土した遺物も展示しており、できるだけ多くの方のご来跡をお待ちしています。(K)