センタートップ > 鬼ノ城トップ > 調査員便り平成21年11月号 

 このコーナーは、現場の調査員(H21年度はM・O・Iの3人組!)からのホットな情報をお届けします。
 この便りから現場の様子、発掘の状況、作業員さんとのふれあい、季節の移り変わりなどを感じてみてくださいね。

<平成21年11月号>

 2009年11月26日(木曜日)

土嚢と生き物・第4弾オオゲジ

 埋め戻しにつきものの生き物との出会い。4回目の今年は節足動物の登場です。
 土嚢を持ち上げた瞬間、大慌てで駆け出してきたのは、大きなゲジゲジ(正式名はオオゲジ)。たくさんの長い脚をせかせか動かして進む姿は精密機械を思わせ、一種の美しさすら感じられます。しばらくするともう1匹が出てきました。もしかして夫婦仲良く越冬中だったのかなあ?邪魔してごめんなさいね。
 とかく嫌われ者のゲジゲジですが、ムカデと違って人に噛み付くこともないおとなしい生き物です。機会があったら、怖がらずにじっくり観察してみてくださいね。(O)

 2009年11月25日(水曜日)

気分はまるで仙人雲海

 朝の肌寒さの中、現場へ急ぐ私たちの眼下にすばらしい雲海が現れました。地上の町並みも道路もすっかり雲の下に沈んでしまい、ただただ夢幻の世界が広がっています。鬼ノ城でこんなに見事な雲海を見たのは初めてです。早速、めいめいカメラを取り出してにわか撮影会が始まりました。墨絵のような山並みを見下ろしつつ、文字通りの雲上人となって、下界の喧騒も(今日の仕事のことも?)忘れかけていたら、ちょうど岡山空港へ着陸する飛行機の轟音が響きわたり、あっけなく現実に引き戻されてしまいました。(O)

 2009年11月24日(火曜日)

さらに鍛冶炉!

雲海

 今回の現場でも、たくさんの鉄滓が地中から次々に湧きだしてきました。それらを取り上げながら慎重に掘り進めると、またしても硬く焼け締まった粘土の塊が姿を現しました。直径30cmほどの浅い椀状で、やはり鍛冶炉に間違いありません。しかも今度は、炉の内面に鉄滓がべったりとこびりついているではありませんか!まさに鍛冶作業の様子を生々しく伝える貴重な資料です。鬼ノ城の東端にあたるこの一帯は当時の鍛冶工房ゾーン、きっとあちこちで煙が上がり、鉄を鍛える槌音が高らかに鳴り響いていたことでしょう。(O)

 2009年11月12日(木曜日)

中学生の職場体験

職場体験

 今日は、岡山市の吉備中学校の生徒さん3人が職場体験にやって来ました。もちろん発掘現場に立つのは初めての子ばかり。掘り道具を手に、おっかなびっくりで土に立ち向かいます。彼らが担当したのは、1日かけて調査区の片隅を掘り下げる作業です。遺物を見落とさないように慎重に掘り進めましたが、結果的には数点の土器片が出てきただけでちょっと物足りなかったかも知れません。でも実際の発掘調査、ひいては仕事というものは、こういう地道な作業の連続だということを知るにはいい機会だったのではないでしょうか。(O)

 2009年11月6日(金曜日)

今度は何が?

発掘作業

 調査期間もあと2か月を切り、いよいよ今年最後の調査区で発掘作業が始まりました。ここでは10年前の確認調査で「竪穴遺構」が見つかり、鉄滓やふいご羽口などが出土していて、鉄器を製作した鍛冶場だったと考えられています。今回の調査は、この竪穴周辺を精査し、鍛冶作業の様子を解明するのが目的です。まだ旧トレンチを再掘削している段階ですが、今度はどんな発見が飛び出すか楽しみです。(O)