調査員便り

 このコーナーは、現場の調査員(H19年度はM・O・Iの3人組!)からのホットな情報をお届けします。  
 この便りから現場の様子、発掘の状況、作業員さんとのふれあい、季節の移り変わりなどを感じてみてくださいね。

<平成20年1−3月号>

 2008年2月25日(月曜日)・26日(火曜日)

四国の古代山城

永納山城の石列

 四国にある3つの古代山城を訪れました。香川の屋嶋城、城山城、愛媛の永納山城(←写真はこの城の石列です)です。このうち屋嶋城と永納山城は現在、発掘調査中で、鬼ノ城に負けず劣らず、たくさんの新しい成果が上がっていました。情報交換をしながら、見学させていただきましたが、ここ2ヶ月の不摂生?、足腰にきてしまい、息も絶え絶え、雨と汗にまみれてしまいました。あー情けない。
 ご案内・ご協力いただいた高松市教育委員会、西条市教育委員会のみなさん、ありがとうございました。お互いに切磋琢磨して、古代山城の謎に迫りましょう。(M)

 2008年2月21日(木曜日)

小学生の植樹

木を植える小学生

 今年度2回目の植樹です。今回は、地元の小学校6年生と備中県民局の皆さんと一緒に植樹をしました。1月の植樹とは打って変わって、寒いながらも晴れ!。1月に雪の中で植えた苗木も、雪にも負けずにしっかりと根付いていたようでした。何年後、何十年後、この苗木たちも子供達とともにすくすく大きくなれ!!(M)

 2008年2月15日(金曜日)

「きりたんぽ」の正体は?

いぼた蝋

 昨年末、鬼ノ城で「謎の物体」が見つかりました。白い綿のようなものが木の枝をとりまき、まるで秋田名物「きりたんぽ」のようです。よく見ると、表面には小さな穴やら昆虫の脱皮殻みたいなものも。誰もが首をひねったこの物体ですが、このほど「イボタロウムシ」という昆虫の幼虫の分泌物、と判明しました。変な名前の意味は「いぼ太郎」ではなく、「いぼた蝋」です。たくさんの幼虫が蝋状の物質を分泌するために、こんな「きりたんぽ」状になるんだそうです。また、これからとれる「いぼた蝋」は、木製品のつや出しなどに最適なんだとか。かくして、今年度最大のミステリー、めでたく一件落着!(O)

 2008年2月8日(金曜日)

ジュエリー@温羅ブランド

美しい石英

 鬼ノ城の地面に時たま落ちている小さな白い粒。大きさはせいぜい5mmどまりでしょうか。その正体は「高温石英」という鉱物です。小さくても、不透明でも、結晶の面が放つガラス質の輝きは、さすが水晶の親戚だと納得させます。ここまでは自然科学のお話です。
 ここからは伝説と想像の世界です。思うに、吉備津彦に敗れ、鬼ノ城を明け渡すことになった温羅はさぞ、苦しみ悲しんだに違いありません。この小さな白い石は、もしかすると、こぼれ落ちた涙の一粒一粒が化石になって、鬼ノ城の地面に散らばったものかもしれませんね。(O)
(注意:鬼ノ城では岩石・鉱物の採集は禁止されています。写真は鬼ノ城ウォーキングセンターに展示されているものです)

 2008年1月20日(日曜日)

雪の鬼ノ城にて

角楼での雪合戦

 今日は、倉敷市スポーツ少年団の子供たちが、発掘調査跡地への植樹をしに来てくれました。木を伐採した跡に苗木を植えて、もとの豊かな森林を取り戻そう、という企画です。ところが、平地ではみぞれが降っていたのが、鬼ノ城の駐車場へ行き着いた頃には、積雪5cmものまさかの大雪。震え上がる大人たちを横目に、晴れの国の子供たちはこの「天からのプレゼント」に大喜び!もしかしたら、一番印象に残ったのは植樹じゃなくて、特別企画「角楼での雪合戦」だったかも!? (O)

 2008年1月8日(月曜日)

整理作業始まる

 発掘調査は昨年末で無事終了し、ほっとしたのも束の間、仕事はまだまだ終わりません。1月からはセンター内で整理作業が始まりました。まずは出土した土器をきれいに洗う作業から。もしかしたら土器に文字が書かれているかも、などと期待を込めつつ、洗いすぎには気をつけて刷毛やブラシを動かします。洗いが済んだら、注記・復元・写真撮影などの作業が待っています。また、現地で作成した図面も、報告書に載せられるよう、きちんと製図していきます。毎年この地道な作業を繰り返して、7か年計画の最後には、どんな鬼ノ城の姿が明らかになっているでしょうか。(O)