センタートップ > 鬼ノ城トップ > 調査員便り平成24年6月から8月号 

 このコーナーは、現場の調査員(平成24年度はK・O・Nの3人組!)からのホットな情報をお届けします。
 この便りから鬼ノ城で実施してきた発掘調査成果の整理作業の様子や季節の移り変わりなどをお楽しみください。

<平成24年6月から8月号>

 2012年8月8日(水曜日)

編集作業たけなわ

パソコンに向かって編集作業 発掘調査は、現場作業が終了したらそれでおしまいではなく、成果をまとめた報告書が刊行されてようやく完了となります。私たちも今年度は、6年間の調査成果を報告書にまとめるべく、編集作業に取り組んでいます。各担当者が分担執筆した文章のレイアウト、掲載する図面や一覧表の作成、掲載写真の選定、遺物の再検討などなど、スムーズな刊行のためにはいろんな作業が必要です。なかなか思うようにいかないこともありますが、問題を一つ一つ乗り越えて、今年度末には6年間の調査で分かったことを皆さんにお披露目できることと思います。どうぞご期待ください(O) 

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 2012年7月20日(金曜日)

土器の光沢が語るもの

転用硯 今年度は報告書作成作業の一環として、6年間の調査で出土した土器類の見直しを進めていますが、その過程でこれまで見落としていた情報に気がつくことがあります。
 例えば、写真ではなかなか表現できないのですが、須恵器の杯や蓋を見ていると、裏側がつるつるになったものや、墨の痕跡がかすかに残っているものがあります。これらの土器は「転用硯(てんようけん)」といって、もともとは食器である蓋や杯を硯(すずり)に再利用したものです。よほど気を付けていないと見逃してしまうほど微妙な特徴ですが、城内で文字を書く仕事をした人がいた証拠に違いなく、鬼ノ城の性格を考えていくうえでも重要な発見といえます。一見、平凡な遺物でもおろそかにできないことを、これら転用硯は教えてくれているようです。(O)

 2012年6月6日(水曜日)

太陽にほくろ出現!

金星の太陽面通過 このところ黒点が目立つ太陽ですが、今日はそれに加えて大きな「ほくろ」が出現しました。しかもこの「ほくろ」、時間とともにゆっくり動いているようです。そう、今日は世間で話題の天文ショー「金星の太陽面通過」の日でした。幸い天候にも恵まれ、私たちの職場からも金星が6時間かけて太陽を横切る様子がよく見えました。
 この太陽面通過、日食などより地味な感じもしますが、太陽・金星・地球が一直線上に並ぶ時にだけ起こり、近代的な天体観測が始まってから今回でやっと7回目という、とんでもなく珍しい現象です。次に見られるのは実に105年後の2117年12月11日。希少価値でいえば、あの皆既日食すら影が薄くなってしまいます。今回見られた方は、本当に本当に超ラッキーですよ!(O)