センタートップ > 鬼ノ城トップ > 調査員便り平成24年2月号 

 このコーナーは、現場の調査員(平成23年度はK・S・Mの3人組!)からのホットな情報をお届けします。
 この便りから現場の様子、発掘の状況、作業員さんとのふれあい、季節の移り変わりなどを感じてみてくださいね。

<平成24年2月号>

 2012年2月26日(日曜日)

城内出土土器の鑑定

土器鑑定の様子 鬼ノ城では、古代山城としては珍しく城内からたくさんの土器が出土しています。土器は、その時代により特徴があり、使われた年代を推定する格好の証拠となります。古代吉備文化財センターでは、調査終了にあわせ、この時代の土器の専門家にお越しいただき、土器に関する所見をいただきました。その成果は、来年度の報告書に盛り込み、皆さんにお伝えしたいと思います。
 調査員K、S、Mがお伝えしました調査員だよりは、これをもって終了とさせていただきます。この一年間ありがとうございました。(M)

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 2012年2月22日(水曜日)

掘ったら埋める、伐ったら植える

植樹 鬼ノ城は史跡であると同時に自然公園でもあります。そのため、掘ったら埋める、伐ったら植える必要があるのです。
 というわけで、今年も苗木を植えてきました。植えるのはおなじみの調査員3人と、総社市立池田小学校の児童&先生の皆さん15人。共催は備中県民局&倉敷地域森作りの会。
 用意された苗木の数は150本以上、半日くらいはかかると思いきや、瞬く間に苗木が植えられていき、調査区1か所につき1時間かからないくらいでした。植えた苗木が実を付けるころには。古代山城研究の成果も実るでしょうか?(M)

 2012年2月20日(月曜日)

九州古代山城視察で学んだこと

阿志岐山城の水門 2月中旬に九州の古代山城視察に行ってきました。行き先は佐賀県武雄市おつぼ山神籠石、福岡県久留米市高良山神籠石、同筑紫野市阿志岐山城(いずれも国史跡)です。
 まず驚いたのは、中四国地方の古代山城と比べて大きめの石をきれいに切り出し、加工して丁寧に積み上げていることでした(写真は阿志岐山城水門)。また、立地の違いにも驚かされます。今回視察に行った3か所の山城は、山頂部に位置する鬼ノ城とは違って、平地部に近い場所に形成されていました。こういったことは、図面や写真ではなかなかわからないことで、現地を実際に歩いて観察、比較することが大切だと改めて認識しました。
 さて、『日本書記』などに記載がある「朝鮮式山城」と記載のない「神籠石系山城」という区分は、調査の進んだ現在では本質的な意味をなさないと言われていますが、「神籠石系山城」を九州型と瀬戸内型に大別して、それぞれの時期について「朝鮮式山城」と比べたとき、先行説(6世紀後半から660年代)、同時説(660年代)、後出説(670年代以降)があってなかなか決め手にかけるといった状況です。その中で、全国的に見ても調査が進み時期や構造など多くの情報が得られている鬼ノ城の調査成果は、こういった議論を考えていく上で重要なものと言えます。
 最後になりましたが、お世話になった各教育委員会の方々に感謝いたします(S)。